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表彰台見据えるスキー距離男子の川除=成長著しい21歳〔パラリンピック〕


 ノルディックスキー距離男子でメダル獲得の期待が大きいのが、21歳の川除大輝(日立ソリューションズJSC)。日本選手団の旗手に選ばれ、「重圧もあるが、それをはねのけて成績を出せばパラリンピックやクロスカントリースキーを日本中に知ってもらえる」と意気込む。  生まれつき、両手両足の指の一部がない。小学1年の頃にクロスカントリースキーを始め、中学2年の時、北海道旭川で行われたワールドカップ(W杯)にオープン参加してから世界を目指すようになった。  前回の2018年平昌大会は日本勢最年少の17歳で出場したが、立位の20キロフリー、スプリントクラシカルはともに入賞にあと一歩の9位だった。大会後、海外の上位選手のフォームと見比べ、自身の走法を見詰め直した。「重心が後ろに下がり、上体が起きていた」  より重心を前にしたフォームにすると、苦しい上り坂でも疲れにくくなった。19年の世界選手権で20キロクラシカルで優勝。大きな試合でも徐々に結果が伴ってきた。  北京は特別な舞台になる可能性がある。長年この競技で日本を引っ張ってきた新田佳浩(日立ソリューションズ)にとって、最後のパラリンピックになるかもしれないからだ。川除がまだ小学生だった頃。10年バンクーバー大会で金メダルを獲得した新田が、富山市にある川除の自宅を訪ねてきて、メダルを見せてもらったという。  それ以来の憧れの選手であり、現在はライバルでもある。川除は「最後になるかもしれないので、一緒に表彰台に立てたら」。2人で輝く場面を待ち望んでいる。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕合宿で練習するノルディックスキー距離の川除大輝(右)。左は新田佳浩=1月13日、北海道旭川市
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