郷、今度は笑顔で＝「これが今の自分」〔五輪・スピードスケート〕

　涙で終わった平昌五輪から４年、今度は笑って終わりたかった。スピードスケート女子５００メートルを１５位で終えた郷は「これが今の自分のすべて。今までレースをやってきてよかった」と晴れ晴れとした様子で語った。 　タイムは自己ベストに１秒近く及ばず、「相手に先行されて、自分の伸びがなかった」。それでも「納得してレースを終えることができた」と悔いはない。 　３０歳で初めて出場した前回の平昌五輪では同種目８位。大会後に「やり切った感覚があった」と一度は競技を離れた。しばらく愛媛県で子供たちを指導するうちに初心を思い出し、復帰への思いが芽生えた。支えてくれた人々への感謝を胸に「気持ちを込めて滑ることができてうれしい」。 　開会式では日本選手団の旗手という大役も務めた。「今回の五輪は笑って終えることができた」とマスクの上の柔らかな目がその思いを物語っていた。（時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕スピードスケート女子５００メートルで滑走する郷亜里砂＝１３日、北京 〔写真説明〕スピードスケート女子５００メートルで滑走を終えた郷亜里砂＝１３日、北京 〔写真説明〕スピードスケート女子５００メートルで滑走する郷亜里砂＝１３日、北京 〔写真説明〕スピードスケート女子５００メートルで滑走する郷亜里砂（手前）＝１３日、北京