張本、遠かった返り咲き＝全日本卓球

　張本は４大会ぶりの頂点を目指したが、はるか手前の６回戦で足をすくわれた。近年は圧倒していたベテラン吉村真に２―４で敗れ、５年ぶりに８強にも入れなかった。 　強みのバックハンドが決まらず、簡単なミスも目立ち、何度か引き寄せ掛けた流れも手放した。追い付いた後の第５ゲームを一時リードしながら失うと、第６ゲームは５―１１で完敗。首をひねりながら試合場を離れ、「想像していたよりもバックで点が取れなかった。得意なところで勝負できなかった」と振り返った。 　痛みのある左太ももにサポーターを巻いていたが「影響はなかった。相手がいい準備をしていた」と言い訳はしなかった。有観客となる残り２日間にはシングルスに登場できず、日本男子のエースにとっては不本意な大会となった。（了）【時事通信社】