
Bリーグ1部(B1)は11月1日と2日の両日、各地でレギュラーシーズンの第7節が行われ、東地区のアルバルク東京は、本拠地のトヨタアリーナ東京で同地区の千葉ジェッツと対戦。第1戦は78-69で勝利、第2戦は69-81で敗れ、1勝1敗で同対決を終えた。
1日の第1戦では、第1クォーターから強度の高いディフェンスで千葉Jのオフェンスを抑えることに成功。42−42と同点で迎えた後半、A東京はセバスチャン・サイズを中心にリズムを作ると、第4Qには安藤周人が3ポイントシュートで流れをたぐり寄せ、最終的に78−69で快勝。開幕から続いていた千葉Jの連勝記録を止め、自軍の連勝を「7」に伸ばした。
翌第2戦では、千葉Jの攻撃に手を焼き、序盤からリードを奪われる展開に。ディフェンシブな試合となるも、A東京はテーブス海を中心に徐々に点差を詰め、第3Q残り7分38秒にはライアン・ロシターが3Pシュートを成功させ、44−43と逆転に成功。しかし、第4Qには千葉Jのディー・ジェイ・ホグに連続得点を決められるなどして離され、最後は69−81で敗戦。連勝は「7」で止まった。
第2戦では、ロシターが3Pシュート3本を含む16得点8リバウンド、テーブスが14得点3リバウンド5アシストを記録。この日がけがからの復帰戦となった中村浩陸は、得点こそなかったものの、4分48分間の出場を果たした。試合後の記者会見では、デイニアス・アドマイティスHCと小酒部泰暉、中村が記者の質問に答えた。

デイニアス・アドマイティスHCの千葉J戦後のコメント
ーー千葉J戦・第2戦の総括
今日(第2戦)の試合の敗因はやはり出だし、第1Qですね。これが全てを物語っていると感じています。ゲームの出だしでビハインドを背負ってしまった。そこから、常にキャッチアップゲーム(追いつくためのプレー)で、エネルギーレベルがかなり足りなかったと感じています。
その中でも、第2Qの8つのファウルから11本のフリースローを千葉さんに与えてしまい、9点も取られてしまいました。それとは真逆で、第4Qにファウルで止めるべきところでファウルで止められず、連続得点を与えてしまいました。そこは全て集中力が欠けたかなと感じています。今日の試合に関しては、完全にペースを握ることができず、千葉さんにこのような形で敗戦となってしまったのが非常に悔やまれます。

ーー昨季のCSとは違って、いろいろな攻撃パターンを見せられたと思うが、その部分はどう考えているか
そうですね。オフェンスに全てつながっていると思います。特にオフェンス面で自分たちの得点がなかなか伸びず、リズムに乗れなかったところが全てだと思いますし、出だしを引きずったまま、どうにかオフェンスで点を入れようと思って個々のプレーに走ってしまった傾向がある。そこでシュートが単発になってしまって、シュートが決まらず、悪循環になったと感じています。
ただし、時間帯によってはチームでオフェンスを作って点数につなげるという時間帯があり、これが自分たちのゲームプランでしたが、ゲームプランを遂行できた時間帯は本当に自分たちらしい試合ができたと感じています。しかし、出だしのところで単発で、どうにか自分でという気持ちが空回りしてしまったかなと思います。それでビハインドを背負ってしまった。
選手の気持ちになると昨日(第1戦)の勝利で疲労もあると思いますが、そういう時こそエクストラプッシュ、エクストラエフォートで乗りきること。そこで、ホームのファンをしっかりと自分たちの味方につけ、そこでまた自分たちのエレルギーレベルを挙げて、アドレナリンを出して、いい方向に進むのがベストですが、今日はなかなかそこまでいくことは出来なかったです。
ーーここからバイウィークまでの6試合どのような試合をしていきたいか。課題や改善点などあるか
私たちの目標として、バイウィークまで6試合ありますが、常に次の試合、まずは次節の仙台戦を焦点として、フォーカスしてここをどう勝って乗りきるかということを考えています。それと同時に、一つの試合で、オフェンスでもディフェンスでもそうですが、良い部分があればそこからチーム全体で一つ一つの階段を積み上げていって、より強いチームを作り、完成度を上げていくことが、私たちの目標となります。
今日の試合は本当に残念ですが、昨日に関しては出だしもフィジカル面もエネルギー面も非常に良かった。今日はそれが出来ず、千葉さんにイージーポイントを与えてしまった。反省点としてはそういう部分をなくすこと、常にA東京のゲームプランを遂行して、主導権をにぎっていくというのが大事だと思います。
小酒部泰暉の千葉J戦後のコメント
ーー千葉J戦・第2戦の総括
入りの部分でターンオーバーから始めてしまったので、そこは自分自身の反省点でもありますし、チームとして最初のディフェンスが機能してなかった部分もあったので、入りの部分で後手に回ってしまったのかなと思います。あとはリバウンドの部分だったりとか、球際の部分をしっかり取れずに、相手の3Pなどにやられてしまったのかなと思います。
ーーシーズンの五分の一が終了した形だが、新しいスタイルを取り入れた手応えはどうか
オフェンスではトランジションを増やすところだったり、その中で自分が打つのか、ドライブしてアタックするのかというところで、昨シーズン以上にアタックして、寄ってきたらパスでさばくとか、自分で行けるところは行くというふうに心がけていますし、そこの積極さ、オフェンスでの積極さというのは昨シーズンも課題で出たので、そこはやっています。

ーーチームとしての完成度は現状どの程度か
自分はまだまだだと思っています。いい時はもちろんあるんですけど、悪くなった時に試合の中で改善していかないといけないというか。今日みたいな負け試合になった時に、試合の中で改善できないとか、負けムーブというか、そんなふうになってしまっていたりするので、試合の中で悪いことももちろん起こってしまうんですけど、それを繰り返さないとか、そういう部分がもっと必要なのかなと思います。
ーータフスケジュールが続く中でメンタルも大切になってくると思うが、どう向き合っているか
負けた時の方が考えているかもしれないです。負けた時に次どうしなきゃいけないというか、改善策というか、まずはこう自分のプレーを見つめ直して、という感じでやっている。勝った時はチームがいい状態なので、それを続けるという感じで。負けた時は一瞬考えて、すぐ切り替えてやっています。
ー次節の仙台戦をどう戦っていきたいか
本当に負けられないので、まずは勝つことを意識してやっていきたいです。ディフェンスから入って、うちらしいバスケットができればなと思っています。
中村浩陸の千葉J戦後のコメント
ーー千葉J戦・第2戦の総括
2戦目ということで、相手もしっかりアジャストしてくる、そこにしっかり負けないようにやろうという話をしていたんですが、やれている部分とやれていない部分、ファウルの使い方だったり、フリースローをたくさんあげてしまったり、そこが今日の負けの原因かなと思います。そういったところをしっかり変えていってこれからやっていけたらいいなと思います。
ーー復帰からハードな試合になったが、どういった気持ちで試合に臨んだか
途中から出るというのは分かっていたので、しっかり準備をして、ディフェンスの部分で自分は相手のPGにつくという役割だったので、しっかりついていかなくてはいけないなと思って試合に入りました。前半は強度の高いディフェンスというのができていたんですが、後半に入って自分のミスで1本スリーやられてしまったりとか、そういった部分があった。そこは自分は誰についてるかをもう一度しっかり確認してやっていかなくてはいけないなと思いました。

ーー出場できない期間、チームを外から見てきて加入前と違う部分、学んだ部分や気がついた部分はあるか
咋シーズンとは違うリズム、すごく速い展開だったり、3Pをたくさん打っていったりとか、どんどん変わろうとしている部分が(あると)、僕はベンチの外から見ていて思ったので、はやく自分もアジャストしてやっていけたらいいなと。自分は速いバスケットボールは得意としている方だと思っているので、自分がPGで出た際にはそういったところ、ボールプッシュなどをやっていきたいと思っています。
ーーA東京に加入して、文化やメンタリティーを感じる部分はあるか
一つ一つのプレーの遂行力とか、スクリーンひとつにしてもそうだし、ボールをもらうポジションにしてもそうだし、すごくこだわってやっているなという印象です。
ーー開幕戦で一時離脱となってしまったが、どう感じていたか
それはもちろん悔しいというか、オフシーズンから積みあげてきたものが崩れた…大げさな言い方かもしれないですけど、今までやってきたことが一旦クリアになってしまうというのがすごく自分の中では悔しかった。それなりに、自分の中でもチームの中の役割というのを見つけられてきた途中だったので、そういったところでプレーできないというのがすごく悔しかったです。
ーー移籍してきて、A東京でどのような成長をしていきたいか
よりチームをまとめる、じゃないですけど、自分から指示を出していって周りを動かしてというところや、自分たちの強いところで攻める、相手の弱いところで攻める、そういうところを的確に判断してやっていけるようなPGになりたいなと思います。
