【パースAFP=時事】オーストラリアの採掘大手リオ・ティントが、鉄鋼採掘場の拡張のために先住民アボリジニの洞窟遺跡を破壊した問題をめぐり、同社を非難する豪議会の予備報告書が9日夜、公表された。これを受け、土地の伝統的所有者であるアボリジニは、採掘業界の抜本的改革を求めた。(写真は資料写真)
 英豪系リオ・ティントは今年5月、鉱物資源が豊富なウエスタンオーストラリア州の先住民であるプートゥ・クンティ・クラマとピニクラの人々(PKKP)の意志に反して、ピルバラ地域のジューカン渓谷にある、古代アボリジニが暮らしていた岩屋を壊し、激しい非難を浴びた。
 豪議会の調査委員会による予備報告はリオ・ティントに対し、地元の先住民に対する補償、遺跡の修復、同地区での採掘の永久的停止を勧告している。
 さらに、同州で操業しているすべての採掘業者は、土地の伝統的所有者である先住民との合意を見直し、法による保護が強化されるまで計画中の遺跡がある地の破壊を中止するよう勧めている。
 PKKPアボリジニ・コーポレーションの広報担当者バーチェル・ヘイズ氏は、調査委員会の提言を歓迎すると述べた。
「調査委員会の予備報告により、特に伝統的所有者と採掘業者との関係について、業界全体の抜本的改革が促されることを期待している。また、これまで以上の尊敬の念と相互利益によってはぐくまれる、より対等なパートナーシップの構築へとつながる道が開かれることを願っている」
 一方リオ・ティントは、文化的に重要な遺跡の破壊は「二度としない」としている。同社は、先住民団体との既存の合意を近代化する作業を続けている他、ジューカン渓谷周辺の回復作業と遺跡の遺物を保管するための施設の建設を進めているという。
 同社は近日中に、調査委員会の勧告を検討するという。
 同社のサイモン・トンプソン会長は「ジューカンの岩屋の破壊が、プートゥ・クンティ・クラマとピニクラの人々に多大な苦痛を与えたことを認識しており、彼らの協力の下、修復のための努力を続けている」と述べた。
 破壊された岩屋は、豪国内で最古級のアボリジニの遺物が複数発見された場所で、先住民にとって神聖な場所となっていた。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2020/12/11-14:04)

情報提供元:時事ドットコム ワールドアイ
記事名:「豪アボリジニ、採掘業界に抜本的改革要請 遺跡破壊の議会報告公表