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2025年のグローバル市場見通し: ランディング後(後半)


インベスコ・アセット・マネジメントは、2025年のグローバル市場の見通しを発表します。レポートでは、中央銀行が経済成長を維持しつつインフレを低下させる「ソフトランディング」を基本シナリオとし、それがリスク資産にとって有利な環境を作るとしています。下方シナリオでは政策的ミスによる成長鈍化のリスクを挙げており、追加利下げが懸念されています。上方シナリオでは、インフレの低下が「ゴルディロックス」的な環境をもたらす可能性が示唆されています。投資戦略としては、リスク資産へのオーバーウエイト、シクリカル株や新興国通貨建て債券の選好を強調しています。また、不動産などのオルタナティブ資産にも注意が示されています。

※インベスコ・アセット・マネジメント株式会社が提供するコンテンツです。

インベスコでは、世界中のストラテジスト・エコノミストが集まり作成をした2025年のグローバル市場見通しに関するレポートを2024年12月初めに発表予定です。今回はその要旨の後半として、「投資へのインプリケーション」、「下方/上方シナリオ」、「スウィング・ファクター」についてお伝えします。

〔要旨〕

  • 基本シナリオ:中央銀行が、景気後退を招くことなくインフレを低下させる「ソフトランディング」を達成するに従い、大幅な金融緩和がリスク資産にとって魅力的な環境を醸成していくと予想
  • 下方シナリオ:政策的ミスが世界の成長率を下振れさせるリスクがある。ただしその場合は、中央銀行が更なる利下げにより対応すると予想
  • 上方シナリオ:世界の成長率が予想以上となる可能性がある。インフレの低下と利下げにより、ほとんどの国々が「ゴルディロックス」環境へと向かう可能性

投資へのインプリケーション

その他のシナリオ

スウィング・ファクター

更に詳しく

インベスコの主要な運用プロフェッショナルとGMIFのストラテジストが分析し、作成した2025年グローバル市場見通しを公表する時期がやってきました。これは常に緊密な協力のもと行われる取り組みであり、健全な意見の相違や議論を経て形作られます。インベスコでは多様な意見を尊重しており、これが最終的に私たちの成果の強化につながると信じています。

私たちの見通しでは、最も可能性が高いと思われるマクロの「基本シナリオ」を提示しています。また皆さまご承知のように、2つの代替シナリオ―上方シナリオと下方シナリオ―に加えて、予想に影響を及ぼす可能性のある「スウィング・ファクター」についても示しています。その上で3つのシナリオ全てについて、資産へのインプリケーションを示しています。
今回は、後半として「投資へのインプリケーション」、「下方/上方シナリオ」、「スウィング・ファクター」についてご説明します。

投資へのインプリケーション

市場は既に、比較的楽観的なマクロシナリオを織り込んでいるようです。マクロ的背景が明るいことから、私たちはリスク資産のオーバーウエイトを選好しますが、一部の資産のバリュエーションが高いことも同時に認識しています。

株式:バリュエーションが低く、景気サイクルへの感応度が高いことから、シクリカル株と小型株を選好します。また同じ理由から、米国以外の先進国株(特に英国と内需関連の日本企業)と新興国株も選好します。

債券:債券利回りが相対的に高い水準にある中、債券も、特に保有期間が長い場合には、(スプレッドがタイトではあるものの)魅力的な投資機会を提供すると考えています。強いファンダメンタルズが多くの債券資産の下支えとなっており、このことからも、投資適格債とハイイールド債のクレジット・スプレッドが極めてタイトとなっていることが説明されます。

  • 堅調かつ改善しつつある成長を背景として、より質の高いハイイールド債など、一定のクレジット・リスクを選好します。
  • また、投資適格債と似たようなボラティリティを持つ傾向にあるものの、足元の利回りが高いため(私たちの見立てでは)より高いリターンが得られる可能性のあるバンクローンへの分散投資も選好します。またデュレーションがゼロに近いことから、バンクローンは他の債券資産クラスと比べて、最近の金利ボラティリティの影響を比較的受けにくいと考えられます。
  • 新興国現地通貨建て債券についても堅調なパフォーマンスを予想しています。

オルタナティブ:環境改善と金利低下に伴い、アップサイドが大きいと考えられる不動産にも、更なる投資機会があるとみています。コモディティについては、景気サイクルへの感応度に鑑み、工業用貴金属を選好します。通貨については、FRB(米連邦準備理事会)が利下げを続ける中、2025年には米ドルがいくつかの通貨に対して低下し始めると予想し、日本円や英国ポンドなどの通貨を選好します。

その他のシナリオ

基本シナリオが実現しない可能性もあることから、その他のシナリオについても考えておく必要があります。

下方シナリオ

政策的ミスによって世界の成長の下振れが引き起こされるリスクがあります。例えば、最近のデータには所々弱含みが見られますが、これが米国を含む主要国の成長が持続的に減速する兆しである可能性があります。しかし私たちは、経済活動が停滞した場合、中央銀行が成長減速に歯止めをかけるべく更なる利下げを実施することで、結果として、年前半のパフォーマンスはトレンドを下回るものの、年後半にはトレンドに向かって回復していくと予想しています。

このような環境下では、米国株や長期国債など、よりディフェンシブなポジショニングを選好します。コモディティについては、株式との相関が低く、利回りの低下から恩恵を受けやすい金を選好します。通貨については、米ドルや日本円といった「セーフヘイブン」となる通貨を選好します。

上方シナリオ

世界経済が予想以上に成長する可能性があります。インフレの低下と利下げにより、ほとんどの国で「ゴルディロックス(過熱もせず冷え込みもしない、適度な経済状況)」的な環境に向かう可能性が考えられます:この場合、私たちの基本シナリオよりも多くの地域に改善が及び、これによりほとんどの主要国で、潜在成長率を上回る成長率となり、インフレ率が目標に近い水準で推移する期間が訪れる可能性があります。中国も予想以上に改善する可能性があり、そうなれば新興国市場全体の底上げが後押しされるでしょう。

このようなシナリオでは、より「リスクオン」のポジショニングを選好します。株式については、中国株を含む新興国株を選好します。債券については、ハイイールド債、新興国債、バンクローン、プライベート・クレジットを選好します。コモディティについては、景気サイクルへの感応度がより高い、エネルギーを含むインダストリアル・コモディティを選好します。通貨については、カナダドルや豪ドルなどの「コモディティ通貨」を選好します。

スウィング・ファクター

私たちの見通しに影響を与え得る追加的な要因がいくつかあるため、それらについても考慮に入れねばなりません。

スウィング・ファクターその1:米国新政権が世界経済に混乱をもたらす可能性

ドナルド・トランプ米次期大統領が2025年初めに就任することが決まっており、関税や移民に関する政策の不確実性が高まっていることから、市場のボラティリティが高まる可能性があります。第1次トランプ政権で見られたように、株価は2018年および2019年の関税戦争に対してネガティブに反応しました。そして今、債券市場はインフレ上昇と財政赤字拡大の可能性に対してネガティブに反応しています。第1次トランプ政権で可決された減税措置の延長を含む、第2次トランプ政権の政策案は、長期金利の上昇圧力となる可能性があります。また成長率やインフレ率を押し上げる可能性もあり、それがFRBの政策軌道に影響を与える可能性もあります。。

スウィング・ファクターその2:中国の景気刺激策が成長を再び活性化させる可能性

9月以降、一連の景気刺激策が中国の金融市場を活性化させ、成長率上昇への期待をかき立てましたが、これは世界経済と株価にプラスの波及効果をもたらす可能性があります。最近の住宅ローン金利の引き下げは、住宅購入を促進するでしょう。政策当局が財政刺激策を実施すれば、投資家心理はより好転すると考えられます。歴史的に見て、中国の経済パフォーマンスと株式市場のパフォーマンスには、一般的に強い相関関係がありません。中国では、どこよりも政策の影響の方が大きい傾向にあります。最近の政策モメンタムによって投資家心理が更に変化しないか、引き続き注視してまいりたいと思います。

スウィング・ファクターその3:インフレ再来の可能性

多くの地域の市場および政策当局は、成長とその下振れリスクに目を向けるようになっています。私たちの基本シナリオではありませんが、インフレが再来すれば、現在の見通しに大きな変化をもたらし、政策的緩和とその結果としての景気浮揚に対する期待を再調整する可能性があると考えられます。米国における最近の懸念材料として、賃金の伸びやISMサービス業価格指数の上昇などが挙げられます。これは、インフレが市場要因として復活するリスクを浮き彫りにしています。海上運賃などのサプライチェーン要因は、インフレを経済にもたらす可能性があります。原油供給ショックは私たちの基本シナリオを狂わせ、インフレと成長に打撃を与えるでしょう。また前述したように、トランプ政権の貿易・移民政策や成長促進政策も、インフレ方向に働く可能性があります。

スウィング・ファクターその4:財政的なプレッシャーが政府支出のトレンドを変える可能性

主要国の、潜在成長率を上回る最近の成長は、大規模な財政支出によって牽引されてきた面もあります。現在、マクロ環境は(パンデミック期間の経済と比べて)より正常化しているにもかかわらず、財政の蛇口はほぼ開いたままとなっています。投資家は、政府のバランスシートの状態に対する懸念を強めています。とりわけここ数ヶ月の米国のタームプレミアムの上昇をみると、長期の国債利回りは、インフレだけでなく債務残高の増加に対する懸念をも示唆している可能性があります。政府が拡張的な財政政策を抑制すべく財政支出を削減すれば、2025年に期待されている再加速の度合いを制限するような、成長への逆風となるかもしれません。

更に詳しく

来週公開予定となる私たちの2025年グローバル市場見通しで、更に詳しい内容をご確認いただければと思います。

クリスティーナ フーパー
チーフ・グローバル・マーケット・ストラテジスト

ご利用上のご注意
当資料は情報提供を目的として、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社(以下、「当社」)が当社グループの運用プロフェッショナルが日本語で作成したものあるいは、英文で作成した資料を抄訳し、要旨の追加などを含む編集を行ったものであり、法令に基づく開示書類でも金融商品取引契約の締結の勧誘資料でもありません。抄訳には正確を期していますが、必ずしも完全性を当社が保証するものではありません。また、抄訳において、原資料の趣旨を必ずしもすべて反映した内容になっていない場合があります。また、当資料は信頼できる情報に基づいて作成されたものですが、その情報の確実性あるいは完結性を表明するものではありません。当資料に記載されている内容は既に変更されている場合があり、また、予告なく変更される場合があります。当資料には将来の市場の見通し等に関する記述が含まれている場合がありますが、それらは資料作成時における作成者の見解であり、将来の動向や成果を保証するものではありません。また、当資料に示す見解は、インベスコの他の運用チームの見解と異なる場合があります。過去のパフォーマンスや動向は将来の収益や成果を保証するものではありません。当社の事前の承認なく、当資料の一部または全部を使用、複製、転用、配布等することを禁じます。

MC2024-144

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