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ACHILLES LETTER Vol.1 知っているようで知らない遮熱・断熱 の話


 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O1-keu7YaXZ

 

暑過ぎず、寒過ぎない。「ちょうどいい温度」の中で暮らすこと。

シンプルなようで、実現するのは簡単ではありません。夏の暑さ、冬の寒さ。快適さを求めれば電気代がかさみ、省エネを意識すれば我慢を強いられる。この「快適さと省エネの両立」は、今、社会全体の課題になりつつあります。

その解決に欠かせないのが、「遮熱」と「断熱」という二つの技術です。

 

 

知っていますか?「遮熱」と「断熱」の違い

「遮熱」と「断熱」。似ているようで、仕組みは異なります。

ポイントは、「遮熱」が主に夏向けなのに対し、「断熱」は一年を通じて効果を発揮すること。目的や場所に応じて使い分けたり、組み合わせたりすることで、より効率的に快適な空間をつくることができます。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O19-Cquc4ymY

 

なぜ今「遮熱」と「断熱」に注目? — 「快適な温度環境」が国のルールに

私たちの暮らしや働く環境に関わるルールが、2025年に大きく変わりました。

まず、2025年4月、全ての新築住宅・建築物に省エネ基準への適合が義務化1)。一定の断熱性能がなければ建物が建てられない時代になりました。

さらに2025年6月には職場での熱中症対策を義務づける法改正も施行2)。「暑さは我慢するもの」ではなく、「環境を整えて防ぐもの」へ。快適な温度環境づくりが、社会の新しいスタンダードになりつつあります。

 

増加するニーズ 住まいから農場、畜舎まで。広がる活用の場

遮熱・断熱技術が活躍するのは、住宅やオフィスだけではありません。作物の品質を左右する農業用ハウス、家畜の健康や生産性に直結する畜舎など、温度管理がシビアに求められる現場でも、その活用は広がっています。アキレスは1966年以来、約60年にわたり、さまざまな現場の「温度の課題」に向き合ってきました。

以降は、アキレスの遮熱・断熱ソリューションを具体的にご紹介します。

 

 

 

遮熱

「遮熱」は、太陽の熱を反射または吸収して室内や施設内への侵入を防ぐ技術です。アキレスでは、オフィスや住宅向けの窓用遮熱フィルムから、農業用ハウス向けの遮光剤まで、さまざまな現場で活用できる遮熱製品を開発しています。

 

窓際の「暑い」を変える — ソーラークリア

「エアコンは効いているのに、窓際だけが暑い」

オフィスや自宅で、こんな経験はありませんか?

その原因は、窓から入り込む太陽の熱。ガラスは光を通すだけでなく、熱を運ぶ赤外線も通してしまいます。いくら室内の空気を冷やしても、窓から熱が入り続ければ、窓際の温度はなかなか下がりません。

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「ソーラークリア」は、熱を遮る高透明のフィルムです。太陽光に含まれる熱線を反射し、室内への熱の侵入を抑えます。

では、その効果はどれほどのものでしょうか。

アキレスでは比較実験を実施しました【下図】。

ソーラークリアSを貼った箱と従来の屋外用フィルムを貼った箱に温度計とバターを設置し、熱源ライトを照射しました。17分後、従来の屋外用フィルムは箱内が24.4℃上昇しバターが溶融。一方、ソーラークリアSを貼った箱は15.1℃の上昇に抑えられ、バターも形を保ちました。見た目ではほとんど違いがないフィルムが、これほどの差を生み出すのです。

 

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<開発STORY>

開発のきっかけは、「この猛暑に対して、何かできないか」という思いでした。年々厳しさを増す日本の夏。熱中症の被害が広がる中、化成品BUのメンバーは既存の遮熱フィルム技術をベースに、さらなる性能向上に挑みました。その結果、従来品の約2倍の遮熱性能を持つ製品が完成したのです。

開発で苦心したのは、遮熱性能と透明度のバランスでした。熱をカットしようとするほど、フィルムは黒っぽくなり、視界が損なわれてしまうのです。いくつものテストを重ね、「熱をしっかり遮りながら、視界もクリアに保つ」という理想のバランスを実現しました。

製品名の「ソーラークリア」には、“太陽(Solar)の日差しを受けても快適に過ごせて、視界もクリアに” という願いが込められています。

 

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ドローンで散布して遮光 — ファインシェードスカイ

農業用ハウスにとって、夏場の温度管理は大きな課題です。夏場のハウス内は外気温よりも温度が上昇し、過度に高温となります。そしてこの高温は作物の「焼け」を引き起こし、品質低下や収量減少の原因になってしまいます3) 。

遮光ネットを張る、換気を増やすなど、対策はいろいろありますが、「空から遮光剤をまく」という方法があるのをご存じですか。

「ファインシェードスカイ」は、ドローンでハウスに吹き付ける遮光剤。ハウスの表面に塗布することで、日射を和らげ、温度上昇を抑えます。製品名は「ファイン(良質な)シェード(日よけ)」を届けたいという思いから名づけられました。

500㎡のハウスで散布時間は約10分。原液をそのまま使えるので準備も簡単で、従来の動噴機を使った散布と比べても作業効率が大幅に向上します。吹き付けタイプの遮光剤は海外製品が主流の中、ファインシェードスカイは数少ない国産品です。

導入した農家さんからは、「ハウス内が涼しくなって収量が増えた」「作業しやすくなった」という声が届いています。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O16-PA4ot733

 

 

断熱

「断熱」は、熱の伝わりを抑えて外気温の影響を受けにくくする技術。アキレスは1966年、国内で初めて硬質ウレタンフォーム断熱ボードの製造を開始。以来約60年にわたり、断熱技術の開発に取り組んできました。

 

「断熱材は冬のもの」という誤解 — キューワンボード

「断熱材って、冬の寒さ対策でしょ?」

そう思っている方は少なくないかもしれません。しかし実は、断熱材は夏の暑さにも効果を発揮します。

断熱材の役割は、熱の「伝導」を抑えること。外壁や屋根から伝わる熱をブロックし、冷房で冷やした室内の温度を保ちやすくします。つまり、断熱性能の高い家は「冬暖かく、夏涼しい」のです。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O8-ek453Dw8

 

アキレスの「キューワンボード」は、この断熱性能に遮熱面材を組み合わせた住宅用断熱材。P1で紹介した「断熱」と「遮熱」、二つの技術を一枚のボードに詰め込んでいます 。

製品名の「キューワン(Q1)」は、クオリティーNo.1を目指したことに由来しています。今では「高性能硬質ウレタンフォーム断熱材といえばキューワンボード」と、住宅業界で広く知られる存在になりました。

また、アキレスは業界に先駆けて発泡剤のノンフロン化も実現。断熱性能の向上と環境負荷の低減、その両立を目指した製品づくりを続けています。

 

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O12-Uw77iDpB

 

<開発STORY>

開発チームには「寒さ対策だけでなく、夏場の日射熱も防ぎたい」という強い思いがありました。断熱材の内部には小さな気泡が無数に含まれており、気泡が小さいほど断熱性能は高まります。しかし、この気泡を小さく均一に保つのは簡単ではありません。原材料の配合を何度も見直し、製造条件を一から作り上げる作業が必要でした。同時に、アルミ箔面材の開発も進めました。アルミ箔は表面のわずかな「くすみ」や「しわ」で反射率が変わるため、こちらも測定と試作の繰り返し。そして構想から約3年、開発者たちの希望(キボウ)と無数の気泡(キホウ)を詰め込んだ製品が完成したのです。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O9-OSc8H8wz

 

 

人より暑さに敏感な家畜たち — トリトンシリーズ

家畜が暑さを感じる温度は、人間よりもずっと低いことをご存じですか。鶏は約26℃、牛は約19℃、豚は約22℃から暑さを感じ始めるといいます。暑さにさらされ続けると、乳量の低下や食欲不振、繁殖能力の低下につながることも。家畜は人間以上に温度環境の影響を受けやすいのです4)。こうしたヒートストレスから家畜を守る方法の一つが、畜舎の断熱です。

 

アキレスの畜舎用断熱材「トリトン」は、特に夏場、屋根からの熱侵入量を8割以上カット。サーモカメラによる測定では、断熱材なしの屋根表面温度47.7℃に対し、トリトン施工後は36.3℃と、約11℃の差が確認されました。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O20-UcnZcVp1

 

また、断熱材の効果は、夏だけではありません。冬場は畜舎内の暖かさを逃がしにくくなり、特に寒さに弱い子豚やひな鳥の飼育環境を整えるのにも役立ちます。

ちなみに「トリトン」という名前は、鶏舎・豚舎向けの断熱材であることから名づけられました。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202603306622-O11-0H8syT8O

 

 

参考資料

国土交通省「建築物省エネ法のページ」(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/shoenehou.html

厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について」(https://www.mhlw.go.jp/content/001476821.pdf

農林水産省 農産局 農業環境対策課 地球温暖化対策推進班「夏の記録的高温に係る影響と全国の産地にお いて効果のあった適応策等の状況について」(「野菜情報」2025年8月号)(https://www.alic.go.jp/content/001269905.pdf

農林水産省「家畜生産・畜産環境等」(https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/l_tiku_manage/index.html

 

 

アキレス製品カタログ

ソーラークリア: https://www.achilles.jp/product/catalog/solar-clear/pdf/solar-clear.pdf#view=Fit&page=2

ファインシェードスカイ: https://www.achilles.jp/product/catalog/fine-shade/pdf/fine-shade.pdf#view=Fit

キューワンボード:https://www.achilles.jp/product/catalog/q1-board/pdf/q1-board.pdf#view=Fit

トリトンシリーズ:https://www.achilles.jp/product/catalog/triton/pdf/triton.pdf#view=Fit

 

 

「暮らしと現場をつなぐ ACHILLES LETTER」について

私たちが「現場」と呼ぶのは、製品が使われる場所だけではありません。新しい技術を生み出す開発の現場、製品をお届けする販売の現場、その全てが皆さまの「暮らし」につながっています。本レターでは、アキレスの製品・技術を紹介するとともに、事業領域の最新動向や開発者のこだわりもお届けします。

 

 

 

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