
1 受賞者
土屋 咲瑛(つちや さえ)氏
2 表彰式について
日時:6月30日(月)午前10時45分~11時15分
場所:尼崎市役所 北館2階 特別会議室
出席者:受賞者、市長、副市長、総合政策局長など
3 受賞者の決定方法について
公募により募った候補者の中から、選考委員による選考会で受賞候補者を選定いただき、その後、本市において受賞者を決定しました。
4 今後の予定について
令和8年度中に受賞者による展覧会を市内のアートスペース「A-LAB」で開催します。
5 白髪一雄現代美術賞について
既成概念にとらわれない前衛作品を発信し世界的に評価された本市ゆかりの現代美術画家・白髪一雄氏にちなみ、若手アーティストによる先駆的で魅力ある現代美術作品を顕彰することによって、現代美術における若手アーティストの発表・創造の機会の創出及び若手アーティストのこれからの活躍を応援しています。
土屋 咲瑛(つちや さえ)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202506200905-O2-4Uxsl7rC】
【略歴】
1999年 大阪府生まれ
2024年 京都市立芸術大学大学院美術研究科美術専攻油画 修了
【主な活動歴】
展示
2018年 「ガラガラ」京都市立芸術大学、京都
2021年 「京都市立芸術大学作品展2020」京セラ美術館、京都
「隣の島」MEDIA SHOP GALLERY2、京都
「シェル美術賞展2021」国立新美術館、東京
2024年 「京都市立芸術大学作品展2023」京都市立芸術大学、京都
「アートアワードトーキョー丸の内2024」行幸地下ギャラリー、東京
「A-LAB Artist Gateʼ24」A-LAB、兵庫
「Kyoto Art for Tomorrow 2025 ―京都府新鋭選抜展―」京都文化博物館、京都
2025年 「ARTSITSʼ FAIR KYOTO 2025」京都新聞ビル 地下1階、京都
受賞歴
2021年 「シェル美術賞2021」入選
2024年 「Kyoto Art for Tomorrow 2025 ー京都府新鋭選抜展ー」国際賞
ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川国際交流賞
2025年 「ARTISTS' FAIR KYOTO 2025 マイナビ ART AWARD」優秀賞
【代表作品】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202506200905-O5-UJ3If4w8】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202506200905-O4-2WUKWotS】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202506200905-O3-0CLO3r7N】
《地図(ルームフルオブルールズ(スルー・ユー))》、
コピー用紙にスケッチペン、2024
第3回白髪一雄現代美術賞 選考総評
今回の選考会は前回より多数の応募者があったため、一次選考と二次選考という流れで受賞候補者を決定した。まずは一次選考で 55 作家の中で 16 作家を選出。二次選考会では選考委員5 名の間で推薦作家がまとまらず、作品プランを精査し意見交換が行われた。各作家の作品レベルが拮抗し、若手新人からキャリアのある中堅作家まで甲乙つけがたく、多数決では決まらず、選考委員の間で長時間のディスカッションを重ねた。作品の独自性や将来への期待度はもちろんのこと、精神が自由であることの表明という「具体」の精神も尊重された。
そんな中で土屋咲瑛さんが選ばれ、彼女は「“私”の存在の在り方を表現したい」と。自己と世界との関係性を問いかけるような思考は、白髪一雄作品にも顕著だと感じる。白髪作品は行為の芸術、すなわち身体表現を通して自己存在を問う。他方、緩やかにトボけた感じの線描で表現される土屋さんの感性と白髪作品には共通点は少ないが、思考の方向性として「自己と世界の在り方」に共通点が見いだせる。展示では、新作アニメーションを含むインスタレーションを紹介予定。不可思議で未知数の多い作風と将来への期待度を含め「第 3 回白髪一雄現代美術賞」を土屋咲瑛さんに決定した。
加藤義夫(「第 3 回白髪一雄現代美術賞」 選考会座長