甘党の味方、腸内細菌による肥満抑制の可能性
2025年4月22日、Noster株式会社と京都大学の研究グループは、過剰な砂糖摂取による肥満を抑制する腸内細菌「Streptococcus salivarius(S. salivarius)」を特定したと発表しました。この細菌は、砂糖を消化できない多糖(EPS)に変換し、糖吸収を抑制することで肥満予防に寄与します。研究では、EPSの摂取が腸内環境を改善し、短鎖脂肪酸の生成を促進することで、代謝性疾患の予防につながる可能性が示唆されました。この発見は、プロバイオティクスや機能性食品の開発に新しいアプローチを提供します。
NOSTER
2025年4月22日
Noster株式会社
甘党の味方、腸内細菌による肥満抑制の可能性
国立大学法人京都大学(京都府京都市、総長:湊 長博)大学院生命科学研究科の木村郁夫教授と、Noster株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役CEO:北尾浩平、以下「NOSTER」)などの共同研究グループは、過剰な糖分摂取による肥満の抑制に関連するヒトの腸内細菌として「Streptococcus salivarius(S. salivarius)」を特定しました。このS. salivariusは、摂取した炭水化物中の過剰なスクロース(砂糖)を、有益な食物繊維様物質である難消化性菌体外多糖(EPS)に変換し、宿主の糖吸収を抑制することが明らかになりました。
今回の発見は、肥満や糖尿病などの代謝性疾患の予防や治療に新しいアプローチをもたらすものであり、EPSやEPS産生菌が腸内環境を改善することで、スクロース誘発性肥満を防ぐ可能性が期待されます。本研究成果は、2025年1月29日に国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。
【研究背景と主な発見】
高脂肪・高糖分の摂取は宿主のエネルギー恒常性を崩し、肥満を引き起こします。特にスクロース(砂糖)の摂取量増加は、世界的な健康問題となっている肥満や糖尿病などの主要なリスク要因とされています。また、微生物もこれらの糖をエネルギー源として利用しますが、ヒトとは異なる代謝経路を使用し、短鎖脂肪酸(注1)を生成します。特に発酵性食物繊維(難消化性食物繊維)は効率的に短鎖脂肪酸を産生し、宿主のエネルギー代謝や内分泌系に影響を与えることが報告されています。
本研究では、腸内細菌が糖から難消化性多糖を生成し、宿主に代謝的利益をもたらす可能性に着目し、EPS(注2)産生ヒト腸内細菌の探索とプレバイオティクス(注3)効果の関係、さらに微生物代謝物が宿主の健康に与える分子機序の解明に挑みました。
論文情報
H.Shimizu, J. Miyamoto, K. Hisa et al, Sucrose-preferring gut microbes prevent host obesity by producing exopolysaccharides. Nat Commun 16, 1145 (2025).
https://doi.org/10.1038/s41467-025-56470-0
【本研究の主要な検討内容】
EPS産生菌の探索と同定
約500名のヒト糞便を用いたスクリーニングにより、高EPS産生菌として 5菌種を同定しました。その中でも、S. salivarius はヒト腸内に広く存在しており、その占有率および短鎖脂肪酸濃度がBMIと負の相関を示すことから、ヒト腸内細菌由来EPS産生菌として S. salivarius に着目しました。
SsEPSの構造解析とSsEPSを利用可能な菌の探索
S. salivarius がスクロースを基質として産生するEPS(SsEPS)の構造を解析した結果、ヒトが消化できない食物繊維様物質である難消化性多糖であることが判明しました。加えて、ヒト腸内細菌優先菌種の単一培養により、Bacteroides属細菌がSsEPSを利用し、短鎖脂肪酸を産生することが確認されました。
SsEPS摂取による代謝改善効果の検証
肥満モデルマウスにSsEPSを摂取させた結果、対照群に比べて体重増加が抑制され、腸内環境の変化、短鎖脂肪酸濃度や血糖値などの代謝能の改善が見られました。特に、短鎖脂肪酸を認識する受容体欠損マウスでは、これらの効果が消失したため、SsEPSによる代謝機能改善には短鎖脂肪酸が関与していることが確認されました。さらに、無菌マウスにSsEPS産生菌や資化菌(Bacteroides属菌)を移植したノトバイオート(注4)マウスを用いた実験からも、生体内でのEPSや短鎖脂肪酸の産生が確認されています。以上の結果から、SsEPS産生菌が腸内で糖吸収を抑制し、EPS資化菌が生成した短鎖脂肪酸によってスクロース誘発性肥満を防ぐ一連のメカニズムを明らかになりました。
【今後の展望】
本研究では、S. salivariusを抗肥満のバイオマーカーとして位置づけ、宿主の代謝機能への影響を明らかにしました。特に、S. salivariusが産生する難消化性の菌体外多糖(EPS)は、腸内環境を整え、短鎖脂肪酸の生成を促進することで、代謝性疾患の予防に寄与する可能性があります。これらの知見は、腸の健康と代謝バランスを向上させるプロバイオティクス(注5)や機能性食品の開発につながる重要なものです。また、S. salivariusの特性と有益な代謝物を活用することで、肥満や糖尿病に関連する代謝性疾患に対する予防や治療に対する新たなアプローチが可能になると考えられます。さらに、近年では腸内細菌代謝物を摂取することで、健康増進をはかるポストバイオティクス(注6)にも注目が集まっており、ポストバイオティクス成分としてのEPSの効果も期待されます。
【用語解説】
(注1)短鎖脂肪酸:炭素数が2から6個の脂肪酸の総称であり、主に、酢酸、プロピオン酸、酪酸が知られている。腸内のエネルギー源として作用するだけでなく、最近では、受容体を介したシグナル分子としての作用やエピジェネティック(DNAの配列変化によらず遺伝子発現を制御するシステム)作用なども報告されている。
(注2)菌体外多糖(EPS):微生物が菌体表面に分泌・産生する多糖の総称。増粘剤としての食品利用やセラミックスなどの工業利用も為されている。
(注3)プレバイオティクス:Gibsonによって1995年に「大腸内の特定の細菌の増殖および活性を選択的に変化させることより、宿主に有利な影響を与え、宿主の健康を改善する難消化性食品成分」として定義されている。
(注4)ノトバイオート:無菌動物に既知の微生物を投与、定着させることにより作出したモデル。
(注5)プロバイオティクス:Fullerによって1989年に「腸内細菌叢のバランスを改善することにより人に有益な作用をもたらす生きた微生物」として定義されている。
(注6)ポストバイオティクス:Salminenによって2021年に「宿主の健康に有効な作用を発揮する不活化菌体、その構成成分や代謝物」として定義されており、食物繊維が代謝されて産生される短鎖脂肪酸もこれに当てはまる。プロバイオティクスやプレバイオティクスに続く新たな概念として注目されている。
■会社概要
名称 :Noster株式会社
代表者氏名 :代表取締役 CEO 北尾浩平
所在地 :京都府向日市上植野町南開35-3
事業内容 :バイオ医薬品・機能性食品の研究開発および販売
関連URL : https://www.noster.inc/jp/ , https://www.noster.inc/jp/services/
本件についてのお問い合わせ先
Noster株式会社 広報担当: 赤塚
TEL: 075-921-5303 / FAX: 075-924-2702
メールアドレス: contact@noster.inc
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