
2025年4月8日
積水ハウス株式会社
積水ハウス株式会社の住生活研究では、暮らしにおける「幸せ」のさらなる追求のため、「住めば住むほど幸せ住まい」研究の一環として、生活の基本となる4つの生理的活動「食」「睡眠」「浴」「トイレ」と、6つの義務的活動「衣家事」「掃除」「収納」「身だしなみ」「子育て」「介護」の基本生活要素、1つの生産的活動「働き方」を10年ごとに把握し住まいの在り方を探求する「生活定点調査」を続けています。この度、全国25~74歳の男女を対象に「掃除」に関する2回目の調査を実施し、2014年と2024年の10年比較の調査結果を発表します。
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M100045/202504046923/_prw_PT1fl_f0mXPj2Z.png】
10年前と現在の調査結果の比較から導き出した掃除トレンドを踏まえ、積水ハウスの“家族で家事を楽しめる住まい”のご提案をご紹介します。
TOPIC1:
住まいの掃除に積極的な既婚男性が増。特にアラサー世代で主体的に掃除に取り組む人が約半数に
住まいの掃除の関与度を 10 年前の調査結果と比較したところ、既婚男性( n=6,201 )において、「住まい全体の掃除担当」または「決められた場所の掃除担当」として主体的に掃除に取り組むと回答した人が全体で 35.1 %と、前回より約 10 ポイント上昇しました。「住まい全体の掃除担当」は全年代で増加しており、中でもアラサー世代( 25 ~ 34 歳)は 30.0% と最多で、主体的に掃除に取り組む人においては約 16 ポイント上昇し、約半数に達しています。一方、既婚女性( n=4,015 )は、全体の選択肢の割合では住まい全体の掃除の中心人物であることに変わりはありませんが、若年層ほど「住まい全体の掃除担当」が前回より減少していることから、掃除を既婚男性に任せる傾向も見受けられました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202504046923-O14-d3eRSPfQ】
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TOPIC2:
幼い子どもがいる男性の主体性が約18ポイント上昇!アラサー世代の夫婦世帯は掃除分担が定着か
既婚男性は夫婦、親子、三世代ファミリーのすべての家族形態で、「住まい全体の掃除担当」「決められた場所の掃除担当」が前回より増加しており、中でも、末子が未就学の子どもが幼い家族の男性は約18ポイント上昇しました。
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夫婦ふたり暮らし世帯にフォーカスすると、アラサー世代(25~34歳)の男性の掃除主体性が15ポイント上昇し、半数が主体的に掃除を行うようになりました。共働きも増えていることから、お手伝いではなく役割分担の意識が高まったと考えられます。また、高齢夫婦(65~74歳)は約8ポイント上昇しており、定年後の暮らしにおいても掃除の役割分担が進んでいると捉えられます。
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TOPIC3:
男性の掃除担当「浴室」が10年前と変わらずトップ。その他の部屋においても掃除担当率が上昇
既婚男性に普段の掃除担当場所を聞いたところ、 8 割が「浴室」と回答し、 10 年前と変わらず最も多い掃除場所でした。また、既婚男性は全ての部屋で担当割合が増加し、「浴室」を除く全ての項目で 5.0 ポイント以上上昇しました。一方、既婚女性は「子ども部屋」を除く全ての項目で微減またはほぼ変化がありませんでした。
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TOPIC4:
「子ども部屋」掃除を親に頼る子どもが増加。社会人になっても、約半数が"親が掃除"
既婚の男女共に掃除担当率が上昇した「子ども部屋」ですが、子どもの学齢別に「子ども部屋」の掃除担当者をみると、社会人の子どもは「子ども」と「親」の掃除担当率が同じで、それ以外は「親」が担当している割合が高い結果になりました。10年前は大学、短大生、専門学校生の時点で「子ども」の掃除担当率が親を上回る62.3%だったのに対し、今回調査では「子ども」の掃除担当率が41.1%(10年前比-21.2ポイント)と低い結果になりました。
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TOPIC5:
掃除のタイミングを「特に決めていない」人が減少。普段の暮らしの中で掃除のルーティン化へ
リビング、ダイニング、キッチンそれぞれの掃除タイミングを聞いたところ、上位 3 位は「平日朝」「休日朝」「休日昼」でした。 10 年前と比較すると、リビング、ダイニング、キッチンともに「平日昼」が減少し、「休日朝」が最も増えていました。共働きで仕事と家事の両立する家庭が増えた影響と考えられます。また、「特に決めていない」人がリビングで 5.7 ポイント、ダイニングで 6.2 ポイント、キッチンで 6.8 ポイント減少していることから、掃除を計画的にルーティン化する傾向が見受けられました。
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TOPIC6:
“こまめにサッと” 10分以内に済ませるのが主流に。掃除はLDKワンルームスタイルが効率的
掃除頻度を10年前と比較すると、どの部屋も「毎日複数回」掃除をする人が微増しました。また「週2~3回」の頻度で掃除する部屋が増えていて、全体的に掃除頻度が高くなっていると捉えられます。所要時間においては、「洗面室」を除く全ての部屋で「5分未満」が微増し、「洗面室」を含む全ての部屋で「5~10分未満」が増加しています。特に「浴室」を除く全ての部屋では、10分以内に掃除を済ませる人が6割以上に及びました。
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リビングの掃除頻度と所要時間を LDK の構成別で比較すると、仕切りのない LDK ワンルームスタイルは他の構成と比べ「毎日複数回」または「週4回~毎日」掃除している人が 8 ポイント以上高く、掃除頻度が高い傾向にあります。所要時間は「 10 分未満」の割合がやや高く、短い傾向にありました。これらから、〝こまめにサッと〟掃除するには LDK ワンルームスタイルが効率的であることがわかります。
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TOPIC7:
掃除機のコードレスタイプ派が34.3ポイント上昇!こまめな掃除はLDKに掃除機のための収納を
リビング、ダイニングにおける普段の掃除で使用する道具を聞いたところ、全体では「掃除機(コード有)」が最も多い結果となりましたが、10年前と比較して34.3ポイントと大幅に減少しました。一方、2位の「掃除機(コードレスタイプ)」が31.5ポイント上昇し、大幅に増加しました。「掃除機(充電式コードレスタイプ)」の増加は、掃除頻度にも影響を与えていると考えられます。「ロボット掃除機」もわずかに上昇していますが、その他の掃除道具は10年前より減少していることから、普段は掃除機メインで手間をかけずにサッと掃除していると考えられます。掃除機における収納場所は、「掃除機(コード有)」「掃除機(充電式コードレスタイプ)」ともに、「ダイニング」「リビング」「キッチン」の近くに収納している人が増加していることがわかります。こまめにサッと掃除するLDKに収納しておくことが効率的だと考えられます。
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●住生活研究をはじめとする住まいの専門家による“家族で家事を楽しめる住まい”のご提案
10年前と比較した今回の掃除についての調査では、若い世代や幼い子どもがいる既婚男性を中心に、掃除への主体性が上昇していました。共働きも増えていることから、男性がする掃除は単なるお手伝いではなく主体的な役割分担にシフトしている傾向が見られました。また、コードレス掃除機を使う人が大幅に増えていること、普段の掃除頻度が高まっていること、1回あたり10分未満の掃除が増えていることなど、 “スマートにサッとこまめに”掃除するスタイルが今の主流と言えそうです。積水ハウスでは、仕事に育児に毎日忙しい共働きファミリーに向け、家族みんなで共に分担しながら家事(いえごと)を楽しめる「トモイエ」と名付けた住まいづくりを提案しています。今回は「トモイエ」から掃除についてのTipsをご紹介します。
1)リビングで使う掃除道具を分けて収納できるリビングクローク「お掃除リビクロ」
リビングでいつも使う掃除道具をまとめて収納する掃除専用のクロークをリビング付近に設けてはいかがでしょうか。縦長の掃除道具や洗剤、雑巾などを一か所にまとめることができ、家族みんなに分かりやすく、それぞれが掃除をしやすくなります。掃除道具の保管場所を他の生活雑貨と分けることができるので、衛生面も安心です。
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2)個室で使う掃除道具を、それぞれの部屋で収納するための「ポケット収納」
汚れを見つけたときにサッと掃除用具を取り出して掃除できるのが理想です。壁厚を利用して、各部屋に省スペースの掃除道具入れを設けていかがでしょうか。子どもでも、自分で掃除をしやすくなります。
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3)お掃除の頻度を下げる、お掃除をしなくていいアイテムを住まいに
水回りの掃除は、日常的に負担が大きいものです。住まい検討時には、できるだけ掃除のしやすい素材を選ぶこと、掃除しやすい間取りであることが大事です。普段から床に物を置かずにすっきりさせると、お掃除ロボットの導入も効果的になります。
今後も、家庭生活の中で、夫婦の協働はますます重要になると考えています。積水ハウスでは、子育てを応援する社会を先導する「キッズ・ファースト企業」として、2018年9月より「男性社員1ヶ月以上の育児休業(育休)完全取得」(特別育児休業制度)を推進しています。家族で育児休業取得の時期や、休業中の家事・育児の役割分担についてじっくり話し合い、計画を立てるための家族ミーティングシートを利用しています。ホームページでも公開していますので、育児休業を考えるツールとしてご活用ください。
家族ミーティングシート :https://www.sekisuihouse.co.jp/library/ikukyu/pdf/meeting-sheet.pdf
住生活研究をはじめとする住まいの専門家
積水ハウス株式会社 フェロー 河﨑由美子
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202504046923-O15-4m9e51Gs】
1987年入社。高校入学までの12年間を海外で過ごした経験や子育て経験などを生かし、総合住宅研究所でキッズデザイン、ペット共生、収納、食空間など、日々の生活に密着した分野の研究開発全般に携わる。
執行役員、住生活研究所長を経て2023年4月より現職。一級建築士。
<「生活定点調査〈掃除編〉(2024年)」調査概要>
■調査実施:積水ハウス 総合住宅研究所
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:①居住地域:全国
②性別・年齢:男女 25~74歳
③本調査スクリーニング条件:住まいの掃除に一定以上、関与している人
■回収数:スクリーニング調査:12,270件/本調査:2,000件
■実施期間:2024年07月26日(金)~2024年07月30日(火)
<「生活定点調査〈掃除編〉(2014年)」調査概要>
■調査実施:積水ハウス 総合住宅研究所
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:①居住地域:全国
②性別・年齢:男女 25~69歳
③本調査スクリーニング条件:住まいの掃除に一定以上、関与している人
■回収数:スクリーニング調査:14,186件/本調査:2,000件
■実施期間:2014年10月31日(金)~2014年11月4日(火)
<記事などでのご利用にあたって>
・引用元が「積水ハウス株式会社 総合住宅研究所」による調査である旨と、引用元調査「生活定点調査〈掃除編〉(2024年/2014年)」の記載をお願いします。
・積水ハウス ウェブサイトの該当記事への下記リンク追加をお願いします。
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/research/20250408/
<積水ハウスの住生活研究について>
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202504046923-O11-0NNFevbU】
人・暮らしの視点で、ライフステージ・ライフスタイル、そしてこれからの住まいのあり方の調査・研究を行っています。今後迎える「人生100年時代」には、暮らしにおける「幸せ」のさらなる追求が重要と考え、時間軸を意識した「住めば住むほど幸せ住まい」研究に取り組んでいます。研究を通して、幸せという無形価値、つまり「つながり」「健康」「生きがい」「私らしさ」「楽しさ」「役立ち」といった幸福感を高め、家族やライフスタイルの多様な変化に対応する幸せのかたちをお客さまへご提案することを目指しています。
ウェブサイト:https://www.sekisuihouse.co.jp/company/rd/humanlife/
これまでの調査リリース:https://www.sekisuihouse.co.jp/company/research/