不登校の原因は!?再登校に導くには!?タブーにせず真摯に語り合うトークイベントにスダチが登壇
不登校をはじめ、セクシュアリティ、働き方、キャリア、特別支援など、教育問題を取り巻くキーワードについて、闊達に語り合うトークイベントが2023年8月11日・12日の二日間、東京都目黒区で開催され、株式会社スダチ代表取締役の小川涼太郎も登壇しました。
このトークイベントは、産学からそれぞれの有識者が集まり、「教育にまつわるセンシティブなテーマ」に対して決してタブー視することなく、教育界の進む道を議論する場を作ろうと企画されました。
小川代表が登壇したのは、イベント二日目の8月12日午後から開催された「不登校×教育」のセッション。「学校教育を変える」をテーマにコンサルティングなどを行う起業家や「保護者と学校の関係」などについて取材活動を続けるフリーライターとともに、「不登校」に関する実情などについて議論を交わしました。
小川代表からはまず、「不登校に悩むお子さまを再登校に導くための事業内容」についてスダチの取り組みを詳しく紹介させていただきました。セッションテーマが「不登校×教育」であったこともあり、登壇した識者のお二人、さらに会場や配信で参加された方からスダチの取り組みに対しても貴重なご意見を多数いただきました。参加者からの声を中心に、イベントで交わされた議論の内容をご報告いたします。
はじめに不登校の原因と学校との関係について、「不登校の原因は“無気力”で、無気力の原因がゲームや生活習慣に起因しているものが多いのかな。だから、家庭にアプローチすることで再登校を実現できる。教員は学校サイドにある“無気力”の原因にアプローチすればいいのかな?」といった意見や、「いじめが原因の例は少ないとは・・びっくり‼️」という声もあり「いじめ」が原因で不登校になる例が多いと思い込んでいる実態が明らかになりました。
一方、不登校で悩む生徒さんとも関わることの多い「スクールカウンセラー」についても賛否さまざまな意見が寄せられ、自身の経験を披露しスクールカウンセラーの効果を伝える声もありました。
「親が独裁的で小中学生の頃自分自身を否定されていたと感じていた際に、スクールカウンセラーが話を聞いて肯定してもらったことは大きかったです。」
このほか、「スクールカウンセラーが本気の対話ができる人のひとりとして、選択肢になる必要がある」「傾聴するだけなら、他の大人でもできるので、スクールカウンセラーの専門性はなんなのかを突き詰めていくべき」「スクールカウンセラーを児童が利用することのハードルは高いのでは?」「スクールカウンセラーは生徒にとって第三者で話しやすいが、状況を学年の先生に知らされて、結局解決は先生任せなイメージがあります」など、スクールカウンセラー制度について、課題が多いと考えている声も多く寄せられていました。
さらに、「学校以外の学びに対する公的なサポートが少ないというのが課題の1つ」といった、スクールカウンセラーを含めた公的なサポートについて、社会全体で取り組むべき課題であることを指摘する声もありました。
また「不登校と家族」との関係については、「不登校=親子で向き合うきっかけ。と思うのも良いかもしれませんね」という声があったほか、人との関わりの大切さの指摘もありました。
「不登校だけどいい大学行きたいから塾に通ってる子がいましたが、塾も不登校になりました。学校に行くこと、他人と関わることの大切さを痛感しています。」
さらに、不登校を機に親子の関係や、夫婦の関係を見直すことの重要性にも議論がおよびました。
「“自分自身の生きがい”と“子育て”を完全に一緒にせず分離しておくことが子育てで一番大事かもしれない。」「個人的な経験では、父親のこどもやお母さんへの関わりが、家庭環境の改善には重要かと思います」「お母さんがやりたいことをやる、やりたいことが出来る環境をつくってあげることの重要性を父親が理解する必要があると思う。」
一方、スダチの取り組みについては多くの肯定的なご意見を頂き非常に感謝しております。
「実は本人以上に親が悩んでることって多いんですよね。そうすると、子どももさらに内向的になる気がします。それに対して悩んでる親のニーズに応えるのは悪くないと思います!」「再登校を目指したコンサルティングを生業にされているというのは、なかなか興味深いですね。」「保護者へのアプローチは斬新。不登校=子どもだけの問題ではないと思うので。」「保護者の関わり方が変わると、学校に行く・行かないは別にして、子どもの様子が変わるのは確か。“保護者のせい”ではないけれど、保護者へのアプローチは必要だと思う。」「スダチのビジネスはよいと思います。まず、家庭での関わりを変えて、学校に行ければ、学校の問題を学校で解決することもできます。低学年の不登校は、大半は家庭に原因があります。」「不登校という複合的な問題を解決しようとするときに、スダチがひとつの方法になることは間違いないと思います。政府や学校や民間による他のアプローチも同様に模索されていくべきだと思います。」
否定的な声も含めて、数々の貴重な意見をしっかりと受け止めて、今後のスダチの取り組みに生かしていきたいと考えています。
スダチの取り組みと教育現場との関わりに対する課題について考えるきっかけになる意見もいただきました。
「スダチの取り組みはとても貴重で、実際に助けられているお子さんや家庭があるのはとても勉強になりました。他方、学校の中から見える不登校問題の何割に触れるサービスなのかという疑問も湧きました。学校現場は中身も見ずに学校以外の選択肢を嫌いがちですが、その雰囲気から変えていきたいと思いました。」
またこのイベントの趣旨などに対して「共通の土台なく、不登校の話をタブーなしで語るのは、すごい刺激的ですね」「これがタブーじゃなくても、話せる場がもっとあればいいな」といった声や、視点の違うテーマへの要望として、「今回のセッションでは“今不登校になっている子・保護者たちをどうするか”に焦点が当たっていますが、“不登校を予め防ぐためにはどうするか”という部分についても聞きたいです」などといった声が寄せられるなど、このトークイベント企画の価値を肯定的に捉えて頂いた上で、今後さらに議論を進めていくための指針になるような意見もいただきました。
セッションは約2時間にわたりましたが、登壇者・参加者ともに、タブーをタブーとせずに課題としっかりと向き合う意識が高く、教育界の未来を考える真摯な姿が印象的でした。
主催者からも、イベントの終了後、「不登校に対して新しい視点を持つことができた」とのポジティブな反応があり、多くの関係者と意見を交わすことの重要性を実感しました。
【主催者のコメント】
「教育にまつわるタブーを語る」というイベントコンセプトが決まった時、1番はじめに思い浮かんだのが小川さんのことでした。長く教育の活動を続けていますが、小川さんのお話を初めて伺った時、目から鱗が落ちることばかりで、自分が常識と思っていたことの多くが覆されたからです。学校の先生はもちろん、教員志望学生、保護者の方々など多くの人に話を聞いて欲しいと思いました。実際に、不登校のセッション直後は驚きと感嘆の声を多く頂き、この問題について、新しい視点と考え直すきっかけを与えることができたのではないかと思っています。
【イベント概要】
TABOO タブーを語る教育サミット
・コンセプト
教育にまつわる”TABOO” あれこれを語り合う
そして、教育を一歩進める場所を作ります。
・主催者メッセージより
私たちが普段活動する『教育』という世界は、タブーで溢れています。
『新卒は公立教員になるのが正解?』『性や政治の話はどれくらい教える?』などなど、これらは教育にまつわるタブーの一部です。
しかしながら、これらの重要な話題がタブーのままで、議論されないままで、教育が進んでいくことがあるでしょうか?
今回のイベントでは、そんな 『教育にまつわるタブー』に徹底的にフォーカスを当てた場所を作ります。各トピックについて有識者をお呼びし、参加者のみなさんを交えながら、タブーに触れることで、これからタブーをタブーのままにしない教育界に進んでいく契機となる場所を作りたいと考えています。
このイベントを立ち上げた発起人の6人はそれぞれの教育団体を主宰しており、教育を少しでもいい方向へ進めるための活動をしてきました。
今回、そんな若手教育プレイヤー6人が初めて集まり、教育界に一石を投じるために手を取り合いました。
ぜひ、私たちと一緒にタブーを語らい、教育の明るい未来を見つけに来てください!
・開催日
2023年8月11日(金)・8月12日(土)
・開催場所
トキワ松学園中学校高等学校(東京都目黒区)
・スケジュール
〈8月11日(金)〉
10時~ セクシュアリティ×教育ー今の性教育って誰のため?ー
「性について子どもに伝えて大丈夫?」「わざわざ寝た子を起こす必要あるの?」家庭でも学校でもタブー視されていた『性教育』ですが、今年から性被害・性暴力を防ぐ観点で現場レベルでの取り組みがスタートしました。人権ベースのLGBTQ+においても学校や家庭でどのように扱うのかといった議論が起こっています。でもそれって誰のためのセクシュアリティ教育ですか?綺麗事無しに考えます。
市川恭平さん(名古屋市立大高南小学校 養護教諭)
高橋幸子さん(埼玉医科大学産婦人科)
ショウさん(障害者専門風俗はんどめいど倶楽部代表)
13時~ 働き方×教育(政策提言)
最近よく話題にあがる働き方改革。そろそろ本格的に教員の働き方が改善されて、働きやすくなっていてもいいはず。でも、働き方が原因で、退職してしまう教員や教員になりたくない学生が多いのが現実。全国的な教員不足も深刻化しています。どうして実際の働き方がなかなか変わらないのでしょうか?今こそ、批判だけでは終わらせない、建設的な議論が必要です。教育改革の先駆者と共に、私たちの手で本気の働き方改革を進めましょう。
合田哲雄さん(文化庁 次長)
日野田直彦さん(武蔵野大学附属千代田高等学院中高学園長 兼 千代田国際中学校長)
戸ヶ﨑勤さん(戸田市教育委員会 教育長)
15時半~ キャリア×教育ーこんな今でも、公立教員を選びますか?ー
公立教員のなり手が不足していることが社会問題になる現代、子どもも保護者も多様になり、教員の仕事も多岐にわたっています。労働環境が問題視され、働き方改革も進められているものの、公立教員の志望倍率は年々低下の一途を辿っています。民間企業に限らず、私立やフリースクール、日本人学校等、教育に携わる多様な形がある中で、本当に公立教員になるのが良いのか。公立教員の在り方が問われる今だからこそ、真剣に議論することに意義があります。
村上聡恵さん(小金井市立南小学校)
蓑手章吾さん(HILLOCK初等部 校長)
柴山翔太さん(福岡女子商業高等学校 校長)
〈8月12日(土)〉
10時~ 特別支援×教育ー子どもを取り残すことはダメなの?ー
現在、社会において「誰一人取り残さない」ということを目的に、様々な取り組みがされています。
それは教育現場でも同様です。一方で、実際に「誰一人取り残さないことは可能なのか?」
「取り残すことはダメなのか?」と疑問に思ったことはありませんか?そして、この問いはなかなか話づらくタブーとされるトピックかもしれません。だからこそ、多角的にタブーなしで語ります。
野口晃菜さん(一般社団法人UNIVA理事)
副島賢和さん(昭和大学大学院 保健医療学研究科 准教授)
西郷孝彦さん(元世田谷区立桜丘中学校 校長)
13時~ 不登校×教育ー「不登校でもいい」ってほんと?ー
不登校の小中学生は25万人にも登る一方(2021年)、通信制学校やオンラインでの学びの機会が普及も進んでいます。そのため、必ずしも学校に行かなくてもいいのではないかという考え方が広まりつつあります。しかし、「本当に不登校でもいい」のだろうか?それは強者の論理ではないか?親の本音は学校に行って欲しいのではないか?そんな問いを投げかけ、保護者の振る舞いと先生・学校の役割について考えていきます。
小川涼太郎さん(株式会社スダチ 代表取締役)
坂田聖一郎さん(株式会社ドラゴン教育革命 代表取締役)
大塚玲子さん(フリーランス・ライター)
15時半~ TABOO×教育ーわたしたちは教育界に不満があります。ー
平均年齢24.8歳、教育を少しでも前に進めるために平均4.2年、活動してきました。その中で、なかなか変わらない学校現場、芯を食わない政策、道を譲らない先輩方、etc。教育にまつわる様々なことに不満を持ってきました。時にタブー視され、抑え込み、押さえ込まれてしまうそんな不満たちは、私たちの活動の原動力でもありました。
田中あゆみ(一般社団法人 lightful 代表理事)
今川裕太(もあふるオンライン教育実習 共同代表)
櫃割仁平(学生団体 Teacher Aide 共同代表)
竹之内大輝(もあふるオンライン教育実習 共同代表)
小泉しのぶ(一般社団法人 まなびぱれっと 代表理事)
もも(もあふるオンライン教育実習 副代表)
【TABOO EDUCATION SUMMIT 12日(土)13時~ 不登校×教育 セッションの様子】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309048942-O1-4AA62t2C】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309048942-O2-6Z52m2C8】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309048942-O3-OTxOY5B3】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309048942-O4-H5b50e06】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309048942-O5-2ar8ux6B】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309048942-O6-tz43mu85】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309048942-O7-Nw1Mx1z3】
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