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ニチグルカンのベータグルカン量が増加


AFO-202菌株由来―腸内細菌叢の有益な再構成に着目した改良技術により

ジーエヌコーポレーションは、黒酵母菌培養法の改良により、AFO-202菌株由来のニチグルカン「nichi Glucan®」中の β-1,3-1,6- グルカン量が増加したことを発表しました。この改良により製品の品質向上が期待されます。

培養法の改良に関する研究は、有限会社ジーエヌコーポレーションとベータグルカンのメーカーである株式会社ソフィ(高知県)が共同で取り組んでいたもので、ジーエヌコーポレーションはこのベータグルカンを原料とするニチグルカン製品を海外へ輸出しています。

ニチグルカンの特徴
1) 製造方法: 
  黒酵母(アウレオバシジウム・プルランス)を発酵・培養することにより製造される。
2) 原料: 
  キノコや大麦等を原料とするベータグルカンと異なり、黒酵母が自分の体の外に生成するベータグルカン(菌体外多糖)である。
3) 分子構造: 
  独特の分子構造を持っている。
4) 純度: 
  他の物質と結合していないため抽出や精製が必要なく、高い純度の製造ができる。
5) 含有量:
  メーカーの特許技術により1袋あたりの β-1,3-1,6-グルカン量を標準化することができる。これにより臨床試験を実施することが容易となり、将来的には医薬品のようなバリデーションを受ける可能性もある。
6) 水溶性: 
  水溶性であるため消化されやすく、他の食品素材と混ざりやすい。
7) 保存: 
  常温保存ができる。

ニチグルカン中の β-1,3-1,6- グルカンは、顆粒状で 1gあたりの含有量が 42mgでしたが、改良した製造方法により 1gあたり 50mg以上に増加しており、ジーエヌコーポレーションとソフィは共同でこの新しい製造方法の特許を出願しています。

今回の研究の共同研究者である九州保健福祉大学(宮崎県延岡市)池脇信直教授は、「前臨床試験(1)および臨床試験(2)の結果でこのベータグルカンが腸内細菌叢の再構成に有益であったことを受け、さらなる研究を継続することにした」と述べています。

また、臨床研究の主任研究者であるJaicare病院(インド・マドゥライ)のDr Raghavanは、「診察に来る患者の便秘症状が腸内細菌異常症に関連していると考えていた。’腸内環境の調整のためにこのベータグルカンを摂取している人の割合が22%であった’というデータを見て本研究を行うことにした。培養法の改良により、腸内細菌叢の有益な改変が期待できると思っている」と述べています。

近年、腸内細菌叢は健康維持に重要な意味を持つようになっています。ジーエヌコーポレーションは、科学者と臨床医のグローバルネットワークを通じて、過去25年間日本で製造されてきたこのアレルゲンフリーのベータグルカンのさらなる研究を続けています。

(1) https://dx.doi.org/10.1136/bmjgast-2022-000985
(2) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36093695/

これは、共同研究先の日印再生医療センター(NCRM) が発表した英語のプレスリリース記事(https://www.ncrm.org/media/pr30june23.htm)を日本語に要約したものです。

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