無償労働の偏りや賃金格差など、 女性が活躍できる社会に向けて 解決すべきジェンダー問題
2023.03.01発行
東洋大学
東洋大学 SDGs News Letter Vol.19
東洋大学は“知の拠点”として地球社会の未来へ貢献します
無償労働の偏りや賃金格差など、
女性が活躍できる社会に向けて
解決すべきジェンダー問題
私たち一人ひとりの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会の実現に向けて、「働き方改革関連法」が施行されて4年。その中で女性の働き方はどのように変化したのでしょうか。労働社会学やジェンダー論を専門とする社会学部社会学科の村尾祐美子准教授が、日本の労働におけるジェンダー平等実現に向けた課題と展望についてお話しします。
Summary
・日本では無償労働が女性に偏っており、有償労働における女性と男性の働き方にも影響を与えている
・男女間格差の解消に向けて、時間外労働の厳格な規制やハラスメントの是正が求められる
・企業が公表する「女性の労働に関わる情報」に個人単位で関心を持ち、活用することが重要
労働における男女間格差の現状と原因
現在、日本が抱えている労働面のジェンダー問題について教えてください。
深刻な問題として挙げられるのが、無償労働が女性に偏っているという点です。授業の中で「労働とは何か?」と尋ねると、大半の学生が金銭的な報酬を伴うものだと認識しています。しかし、国際的な基準では有償労働だけではなく、家事や育児、介護といった無償労働も、一国の経済を構成する重要な「労働」と位置づけられています。内閣府による無償労働の評価では、無償労働の約8割を女性が占めており、その貨幣価値は日本のGDP(国内総生産)の20%前後※1に相当するという結果も出ているほどです。男女間格差が生じる一因としては、企業が「男性社員は無償労働を担わない」という前提で基幹的な従業員の働き方を想定していることがあげられます。そのしわ寄せが女性に対する過度な負担を引き起こしているのです。
一連の偏りは、有償労働における女性の働き方にも大きな影響を与えます。日本のパートタイマーや契約社員といった有期雇用労働者は圧倒的に女性の方が多く、さらに、管理職に占める女性の割合も約12%※2と非常に低いため、男女間の賃金格差も2020年のOECD平均が12.0なのに対し、日本は22.5と大きくなっています。
「男性は仕事、女性は家庭」という考え方が無意識下に作用し、有償労働と無償労働を男女でバランスよく担うのが困難な状況にあります。性別役割分業を前提とした社会の在り方が問題の根源になっていると言えるでしょう。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202302283388-O3-Q6RUo1d2】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202302283388-O1-Ilkn7cA8】
▲G7諸国における15-64歳男女の1日あたりの有償・無償労働時間
なぜジェンダー問題への関心が近年高まっているのでしょうか。
理由の一つに、「日本の停滞感」が挙げられます。他の先進国が経済成長と共に賃金も上昇する※3一方で、日本は経済成長が鈍化しています。そのため、女性が直面しているジェンダー問題を解決し、女性がもっと能力を発揮できるようにすることで現状を打破しようとする考え方が広がっているのです。また、海外の統計情報や賃金格差に関するデータを簡単に取得できるようになったことも大きく影響しています。海外の実情を知った各人が問題意識を持って情報発信を行う中で、より身近な課題として広く認知されるようになりました。しかし、「あの国はこうした対策を講じている」と表面的な部分だけを取り入れることはリスクがあります。国・地域によって、社会体制が構築されてきた過程は異なっており、ジェンダー平等を目指すと言っても、「他国と同じやり方をしていれば十分」ということはありません。過去の慣習やこれまで積み重ねてきた議論の問題点にも目を向けながら、日本社会に適した対策を練る必要があります。
女性が活躍する社会の実現に向けて
男女間格差の解消にはどのような施策が必要なのでしょうか。
男女間における有償労働と無償労働の配分を是正する手段として、時間外労働の厳格な規制があります。例えば、月45時間を超える時間外労働を完全に禁止すれば、男性が無償労働を担うことができ、格差縮小の効果が期待できるでしょう。また、非正規雇用者など弱い立場にある人も含め、働く人を暴力やハラスメントから守る仕組みを強化・拡大することも肝要です。全ての労働者に共通する問題ですが、特に非正規雇用者には女性の割合が高く、「訴えると仕事を失うのではないか」といった不安から声を上げづらい現状があります。問題解決に向けた法整備や環境づくりはまだまだ不十分であり、抜本的な改善が求められます。
そして、賃金格差是正への取り組みも喫緊の課題です。正規雇用と非正規雇用では働き方に違いはありますが、時給換算した賃金差がそのような違いの程度に見合った適切なものかどうか、賃金の決め方の妥当性に関心を向けるところからすべては始まります。また、業務の負担や責任の評価にあたっても、バイアスを正していく必要があります。たとえば、女性は対人サービス業など精神的な負担がかかりやすい仕事に就くことが多いですが、肉体的な負担の大きい仕事と比べて、そうした負担は過小評価され、金銭的に報われにくい傾向があります。ジェンダーの観点を踏まえて賃金の決め方や、評価基準を見直すことが、賃金格差の是正につながるでしょう。
ジェンダー問題に対して個人の観点から取り組むべきことがあれば教えてください。
企業が公表する「情報」に目を向け、活用することが重要です。2022年7月に、常時雇用労働者301人以上の企業に対して、男女間賃金格差の開示が義務付けられました。従前から女性活躍推進法に基づく行動計画の策定や届出の仕組みはできており、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」で採用や昇進、勤務時間、有給取得率など、女性の労働に関わるさまざまな情報が比較可能な形で公表されています。誰でも容易にアクセスでき、女性活躍推進の取り組みに積極的な企業を把握することが可能です。個人単位では就職活動・転職活動の企業研究に活用したり、企業単位では先行企業の行動計画を自社の参考にしたりと、幅広い用途が考えられます。一連の情報が可視化され、不特定多数の目に触れるプロセス自体が、ジェンダー平等の実現に向けて社会を変えるための役割を担っています。ぜひ皆さんもこのプロセスに参加してみてください。
※1 家事活動等の評価及び関連翻訳の公表について(内閣府) (https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/sonota/satellite/roudou/contents/kajikatsudou_181213.html)
※2 令和3年度雇用均等基本調査(厚生労働省)
※3 OECD Average annual wages(https://stats.oecd.org/index.aspx?DataSetCode=AV_AN_WAGE)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202302283388-O2-0r2vCi3B】
村尾 祐美子(むらお ゆみこ)
東洋大学社会学部社会学科准教授/博士(社会科学)
専門分野:労働社会学、ジェンダー論、社会階層論
研究キーワード:雇用、性別分離、社会的資源、ジェンダー
著書・論文等:労働市場とジェンダー 雇用労働における男女不公平の解消に向けて』(東洋館出版社 2003年)、「公務員の採用選考と性別情報ー差別と闘うツールとしてのジェンダー統計」(法政大学大原社会問題研究所編, 大原社会問題研究雑誌 第763号 2022年)
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