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2型糖尿病を適応症としたイメグリミン塩酸塩の国内における製造販売承認申請について


2020年7月30日

大日本住友製薬株式会社



大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、7月30日付けで、2型糖尿病を適応症として、イメグリミン塩酸塩(一般名、以下「本剤」)の国内における製造販売承認申請を行いましたので、お知らせします。



本剤は、ミトコンドリアの機能を改善するという新規メカニズムを有し、2型糖尿病の主な成因であるインスリン分泌不全とインスリン抵抗性の両方を改善することが期待される化合物です。



このたびの申請には、2型糖尿病を対象とした3本のフェーズ3試験(TIMES1、TIMES2、TIMES3)のデータが含まれています。これらの試験において、本剤は、日本人2型糖尿病患者に対する単剤療法および既存の経口血糖降下剤またはインスリン製剤との併用療法のいずれにおいても、有効性、安全性および忍容性が確認されています。



当社は、作用機序の異なる複数の2型糖尿病治療剤を販売しています。本剤が承認されることにより、新たな治療選択肢を提供し、国内の2型糖尿病治療に一層貢献できることを期待しています。



 

(ご参考)                                                                                                                          



【イメグリミン塩酸塩について】

本剤は、テトラヒドロトリアジン系化合物に分類される新規化学物質であり、同系統の化合物として初めて臨床試験が実施されている化合物です。本剤は、ミトコンドリアの機能を改善するという独自のメカニズムを有しており、また、2型糖尿病治療において重要な役割を担う3つの器官(膵臓・筋肉・肝臓)に作用し、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促進するとともに、インスリン抵抗性を改善、糖新生を抑制することで血糖降下作用を示すと考えられています。さらに、本剤は、糖尿病によって引き起こされる細小血管・大血管障害の予防につながる血管内皮機能および拡張機能の改善作用や、膵臓β細胞の保護作用を有する可能性も示唆されています。本剤は、2型糖尿病治療における単剤および併用による血糖降下療法において、幅広く使用される治療薬となる可能性があります。

当社は、日本、中国、韓国、台湾および東南アジア9カ国を対象に、2017年10月にフランス株式市場上場の製薬企業であるPoxel SAより本剤を導入しました。

なお、当社と戦略的提携に関する契約を締結しているRoivant Sciences Ltd. の子会社であるMetavant Sciencesが、米国および欧州における本剤のフェーズ3試験を計画しています。



【TIMES試験について】

TIMES試験は、2型糖尿病患者を対象に日本で実施した本剤のフェーズ3試験であり、3本の臨床試験から構成されています。TIMES試験では1,100人を超える患者に本剤1回1,000mgを1日2回投与されました。試験結果の速報は、それぞれ2019年4月9日(TIMES1)、2019年12月20日(TIMES2)、2019年6月25日(TIMES3)のプレスリリースでお知らせしています。

・TIMES1:日本人2型糖尿病患者を対象とした24週間のイメグリミン単剤療法による有効性、安全性および忍容性を検討するプラセボ対照二重盲検比較、無作為化試験

・TIMES2:日本人2型糖尿病患者を対象とした52週間のイメグリミン塩酸塩と既存の血糖降下剤(DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬、ビグアナイド薬、SU薬、グリニド薬、α-GI薬、チアゾリジン薬、GLP-1受容体作動薬)との併用療法およびイメグリミン単剤療法による長期での安全性および有効性を検討する非盲検、並行群間比較試験

・TIMES3:日本人2型糖尿病患者およびインスリン製剤を投与しても効果不十分な日本人2型糖尿病患者を対象としたイメグリミン塩酸塩とインスリン製剤との併用療法による有効性および安全性を検討する16週間のプラセボ対照、無作為化、二重盲検比較試験、およびその後36週間の非盲検継続投与試験



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