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関節リウマチ患者対象のリンヴォック(R)とオレンシアを比較した第III相試験、主要評価項目などのデータ発表


2020年6月18日

アッヴィ合同会社



 



アッヴィ、関節リウマチ患者さんを対象に、リンヴォック(R)(ウパダシチニブ)とオレンシア(アバタセプト)を直接比較した、第III相試験の主要評価項目および重要な副次評価項目の達成を示すデータを発表



●生物学的DMARDで効果不十分であった関節リウマチ患者さんを対象としたSELECT-CHOICE試験では、12週時のDAS28-CRPベースラインからの変化量について、オレンシア(R)(アバタセプト)と比較し、リンヴォック(R)(ウパダシチニブ、15 mg 1日1回)が主要評価項目(非劣性)および重要な副次評価項目(優越性)を達成1



●関節リウマチに対するリンヴォックの安全性プロファイルは、これまでに報告されたものと一致、新たなリスクは特定されず1,2



●SELECT-CHOICE試験は、SELECT関節リウマチプログラムにおける6つ目で、最後の第III相試験1,2



●試験結果は、オンライン開催された欧州リウマチ学会の年次会議で発表1



 



イリノイ州ノースシカゴ、2020年6月6日-グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE: ABBV)は本日、第III相SELECT-CHOICE試験の新たなデータが、12週時の28関節とC-反応性蛋白(CRP)を用いる疾患活動性スコア(DAS28-CRP)のベースラインからの変化量について、オレンシア(R)(アバタセプト)に対するリンヴォック(R)(ウパダシチニブ、15 mg 1日1回)の非劣性、および主要評価項目の達成を示したことを発表しました1。さらに、重要な副次評価項目である12週時のDAS28-CRPベースラインからの変化量で評価したオレンシアに対するリンヴォックの優越性、および12週時のDAS28-CRP 2.6未満と定義した臨床的寛解に至った患者さんの割合も達成されました。本試験では、生物学的DMARDで効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんを対象に、リンヴォックが評価されました。詳細な試験結果については、本日、オンライン開催された2020年欧州リウマチ学会(EULAR)の年次会議にて発表されました。



 



SELECT-CHOICE試験は、SELECT関節リウマチ臨床試験プログラムにおける6つ目で、最後の第III相試験となります1,2。リンヴォックはアッヴィが発見し、開発した選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、1種類以上のDMARDで効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として承認されています2。



 



アッヴィのバイスチェアマン兼プレジデントのマイケル・セヴェリーノ医学博士(M.D.)は次のように述べています。「関節リウマチ治療は非常に大きな進歩を遂げていますが、患者さんの約70%は、確立された治療による臨床的寛解に至っていません。今回の結果は、生物学的製剤が無効の患者さんを含め、関節リウマチを有するより多くの成人患者さんが、リンヴォックにより臨床的寛解を達成する可能性が高まることを示し、当社の新たなエビデンスとなるものです。この結果を発表できることを、とてもうれしく思います」



 



スイスのザンクトガレン州立病院リウマチ科副部長のアンドレア・ルバート・ロス教授(M.D.)は次のように述べています。「これらのデータは、寛解を達成した患者さんの割合について、ウパダシチニブはアバタセプトよりも優れていることを示しています。SELECT-CHOICE試験は、生物学的DMARDで効果が得られなかった関節リウマチ患者さんを対象に、ウパダシチニブを各種生物学的DMARDと直接比較した最初の試験です。このような試験は、日常診療で意思決定を行う際に重要な参考となります」



 



本試験における12週時のDAS28-CRPベースラインからの変化量は、オレンシア投与の-2.00に対し、リンヴォック投与は-2.52で、主要評価項目(非劣性)および副次評価項目(優越性)が達成されました1。さらに、12週時に臨床的寛解(DAS28-CRPが2.6未満)を達成した患者さんの割合は、オレンシア投与の13%に対し、リンヴォック投与では30%でした(p<0.001)1。



 



12週時のACR20/ 50/ 70反応率についても、リンヴォック投与群の方がオレンシア投与群に比べて高い結果となりました(それぞれ76/ 46/ 22% 対66/ 34/ 14%、名目上のp<0.05)1。疾患活動性の改善および寛解達成率は、24週まで維持されました1。



 



【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102977/202006171000/_prw_PT1fl_TYJJBnGD.png



† 主要評価項目は、12週時におけるDAS28-CRPベースラインからの変化量に関する、マージンを0.6とした場合のオレンシアに対するリンヴォックの非劣性でした。重要な副次評価項目は、12週時におけるDAS28-CRPベースラインからの変化量で評価したオレンシアに対するリンヴォックの優越性、およびDAS28-CRPが2.6未満であることと定義した臨床的寛解を達成した患者さんの割合でした。記載していない評価項目もあります。



*, **, *** リンヴォックとオレンシアの比較に関してそれぞれp≦0.05、0.01、および0.001



### オレンシアに対するリンヴォックの非劣性/優越性に関してp<0.001



‡ ACR20/50/70は事前に設定され、順位付けされていない評価項目でした。p値は名目上のp値です。24週時のACR20反応に関しては、リンヴォックとオレンシアの間に統計学的な有意性はありませんでした。



a 臨床的寛解は28関節とC-反応性蛋白(CRP)を用いる疾患活動性スコア(DAS28-CRP)が2.6未満と定義しています。



b ACR20 /50/ 70は、圧痛関節数と腫脹関節数の両方がベースラインから20%/ 50%/ 70%以上減少し、かつ米国リウマチ学会(ACR) コアセット評価項目の残り5項目(患者による疼痛度評価、疾患活動性の全般的評価、身体機能、医師による疾患活動性の全般的評価、急性期反応物質)のうち3項目以上で同等の改善が達成されたことと定義されています。



 



関節リウマチに対するリンヴォック(15 mg)の安全性プロファイルは、これまでに報告されたものと一致しており、新たな安全性のリスクは認められませんでした1。24週間の投与により重篤な有害事象が発現した患者さんはオレンシア投与群の1.6%に対して、リンヴォック投与群は3.3%でした1。重篤な感染症が、オレンシア投与群で1例、リンヴォック投与群で3例が認められました1。肝機能障害(主に肝酵素上昇)については、オレンシア投与群で5例、リンヴォック投与群では23例でした1。これらの肝機能障害はいずれも重篤ではありませんでした3。事象の多くは一過性のALT/ AST増加で、いずれも軽度から中等度と判断されました3。治験薬の投与中止に至った事象はありませんでした3。帯状疱疹はオレンシア投与群で4例、リンヴォック投与群で4例でした1。いずれの投与群でも悪性腫瘍は報告されませんでした1。リンヴォック投与群では、主要有害心血管事象(MACE)が1例、静脈血栓塞栓症(VTE)と判定された事象が2例報告されており、VTEを発現した患者さんにはVTEのリスク因子が少なくとも1つありました1。オレンシア投与群ではMACEおよびVTEは報告されませんでした1。リンヴォック投与群では2例が死亡し、そのうち1例の死亡は試験治療下での死亡ではありませんでした。オレンシア投与群においても試験治療下ではない死亡が1例認められました1。



 



SELECT-CHOICE試験について1



SELECT-CHOICE試験は、生物学的DMARDで効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんを対象に、リンヴォック/従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(csDMARD)併用の安全性および有効性を、オレンシア(アバタセプト)/csDMARD併用と比較し、評価する第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、実薬対照試験です。患者さんはリンヴォック(15 mg)を1日1回投与する群またはオレンシアを静脈内投与する群[1日目、2、4、8、12、16、および20週目(60 kg未満:500 mg、60~100 kg:750 mg、100 kg超:1,000 mg)]に無作為に割り付けられ、すべての患者さんが基礎的治療として一定用量のcsDMARD投与を継続しました。



 



主要評価項目は、12週時のDAS28-CRPベースラインからの変化量による評価で、オレンシア投与に対するリンヴォック(15 mg)投与の非劣性でした。重要な副次評価項目は、12週時のDAS28-CRPベースラインからの変化量による評価で、オレンシアに対するリンヴォックの優越性および12週時のDAS28-CRPが2.6未満と定義した臨床的寛解を達成した患者さんの割合でした。この試験に関する詳細は、www.clinicaltrials.gov (NCT03086343)に掲載されています。



 



リンヴォック(R)(ウパダシチニブ)について



アッヴィの科学者が発見し、開発したリンヴォック(R)は選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、複数の免疫炎症性疾患を対象に研究が進められています1,2,4-12。2019年8月に、リンヴォック(R)はメトトレキサートで効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として、米国FDAの承認を取得しました。2019年12月には、リンヴォック(R)は1種類以上のDMARDで効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性関節リウマチの成人患者さんの治療薬として欧州委員会の承認を得ました。関節リウマチに対して承認されたリンヴォック(R)の用量は15 mgです。関節リウマチ、乾癬性関節炎、体軸性脊椎関節炎、クローン病、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎および巨細胞性動脈炎を対象とするリンヴォック(R)の第III相試験が進行中です1,4-12。



 



EUにおけるリンヴォック(R)(ウパダシチニブ)の重要な安全性情報2



リンヴォック(R)は、本剤の有効成分またはいずれかの添加物に対して過敏症のある患者さん、活動性結核(TB)または重篤な活動性感染症を有する患者さん、重度の肝機能障害患者さんおよび妊娠中の患者さんには禁忌です。



 



MTX以外の強力な免疫抑制剤との併用投与は推奨されていません。



 



ウパダシチニブを服用している患者さんで重篤な感染症が発生しており、感染症による死亡例もあります。主な重篤な感染症は、肺炎および蜂巣炎です。細菌性髄膜炎も報告されています。日和見感染である、結核、多発性帯状疱疹、口腔/食道カンジダ症およびクリプトコッカス症がウパダシチニブを投与された患者さんで認められています。慢性もしくは再発性感染症患者さん、重篤な感染症もしくは日和見感染の既往歴を有する患者さん、結核菌に曝露した経験がある患者さん、結核もしくは真菌症の流行地域に居住もしくは旅行した経験がある患者さん、または感染症を誘発する可能性がある基礎疾患を有する患者さんについては、ウパダシチニブの投与を開始する前に、ウパダシチニブを投与するリスクおよびベネフィットを検討してください。患者さんに重篤な感染症または日和見感染が発生した場合、ウパダシチニブの投与を中断してください。75歳以上の患者さんでは感染症の発現率が高いことから、こうした患者さんへの投与を行う際には注意する必要があります。



 



ウパダシチニブ投与を開始する前に、患者さんに対して結核のスクリーニング検査を実施してください。患者さんが潜在性結核を有し、治療を受けていない場合または患者さんが結核感染症のリスク因子を有する場合、ウパダシチニブの投与を開始する前に抗結核療法の実施を検討してください。



 



臨床試験において、帯状疱疹を含むウイルス再活性化が報告されています。患者さんが帯状疱疹を発現した場合、症状が回復するまでの投与中断を検討してください。ウパダシチニブの投与開始前および投与中には、ウイルス性肝炎のスクリーニングおよび再活性化のモニタリングを実施してください。



 



投与期間中または投与開始直前に生ワクチンや弱毒ワクチンを接種することは推奨されていません。ウパダシチニブの投与開始に先立ち、予防接種に関する現行のガイドラインに従って、患者さんが帯状疱疹予防ワクチンを含む所定の予防接種をすべて受けるよう指導することが推奨されています。



 



関節リウマチ(RA)患者さんにおいて、リンパ腫およびその他の悪性腫瘍のリスクが高くなっています。免疫調節性医薬品は、リンパ腫およびその他の悪性腫瘍のリスクを増大させる可能性があります。現時点での臨床データは限られており、長期試験が進行中です。ウパダシチニブの投与を受けた患者さんにおいて、非黒色腫皮膚がん(NMSC)を含む悪性腫瘍が報告されています。治療に成功したNMSC以外の既知の悪性腫瘍を有する患者さんにウパダシチニブ投与を開始する前、また悪性腫瘍が新たに発現した患者さんにウパダシチニブ投与の継続を検討する際には、ウパダシチニブを投与するリスクおよびベネフィットを検討する必要があります。皮膚がんのリスクが高い患者さんには、定期的な皮膚の検査が推奨されています。



 



臨床試験において、1%以下の患者さんで好中球絶対数1000 cells/mm3未満、リンパ球絶対数500 cells/mm3未満またはヘモグロビン値8 g/dL未満が認められました。臨床の場でこのような血液学的異常が認められた場合は投与を開始せず、すでに開始している場合は一時的に投与を中断してください。



 



関節リウマチ患者さんは、心血管障害のリスクが高くなっています。ウパダシチニブの投与を受ける患者さんは、日常的な標準治療の一環として管理されているリスク因子(例:高血圧、高脂血症)があるはずです。



 



ウパダシチニブの投与に伴い、総コレステロール、低比重リポ蛋白コレステロールおよび高比重リポ蛋白コレステロールなどの脂質パラメータの上昇が認められています。これらの脂質パラメータ



の上昇が心血管系疾患の合併および心血管系の原因による死亡に与える影響は、明らかになっていません。



 



プラセボを投与された患者さんと比較して、ウパダシチニブの投与を受けた患者さんにおいて、肝酵素上昇の発現率が高かったことが認められています。診療でALT増加またはAST増加が認められ、薬物性肝障害が疑われる場合は、薬物性肝障害の診断が除外されるまでウパダシチニブの投与を中断してください。



 



ウパダシチニブおよびその他のJAK阻害薬の投与を受けた患者さんにおいて、深部静脈血栓症(DVT)および肺塞栓症(PE)が報告されています。DVT/PEのリスクが高い患者さんがウパダシチニブを使用する際は、注意する必要があります。DVT/PEに対する患者さんのリスクを判断する上で考慮すべきリスク因子として、高齢、肥満、DVT/PEの病歴、大手術の予定および長期不動状態が挙げられます。DVT/PEの臨床的特徴が認められた場合、ウパダシチニブ投与を中止し、速やかに患者さんの評価を行った上で、適切な治療を実施する必要があります。



 



主な副作用は上気道感染(13.5%)、悪心(3.5%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加(2.5%)および咳嗽(2.2%)です。主な重篤な副作用は、重篤な感染症でした。



 



添付文書の全文については、www.EMA.europa.euで製品情報概要(SmPC)の全文をご参照ください。添付文書の内容は、地域によって異なります。詳細な情報は、各国の添付文書をご参照ください。



 



リウマチ領域におけるアッヴィについて



アッヴィは20年以上にわたり、リウマチ性疾患とともに生きる患者さんの治療の向上に取り組んできました。革新的な治療を発見し、提供するという当社の長年のコミットメントは、より多くのリウマチ性疾患の患者さんを治療目標達成に導く、有望で新たな経路や標的への理解を深める最先端科学の追求により裏付けられています。リウマチ領域におけるアッヴィの詳細については、https://www.abbvie.com/our-science/therapeutic-focus-areas/immunology/immunology-focus-areas/rheumatology.htmlをご覧ください。



 



アッヴィについて



アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvieFacebookLinkedInInstagramでも情報を公開しています。



 



アッヴィ 今後の見通しに関する記述



本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。



 



アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2019年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。



 



 



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