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名古屋のリアル「下町ロケット」 ~中小企業が宇宙用バルブを開発~


2019/6/28



高砂電気工業株式会社



名古屋のリアル「下町ロケット」

~中小企業が宇宙用バルブを開発~



高砂電気工業株式会社(名古屋市緑区)は、人工衛星やロケットに用いるスラスターバルブの製造と販売を開始し、先週(2019年6月17~23日)開催されたパリ・エアショーで、自社製品を展示しました。



スラスターとは、人工衛星等が宇宙空間で移動するのに用いる推進システムのことで、特に姿勢制御や軌道の微修正などに用いるものを指します。例えば衛星写真を撮影するには、カメラが正しく地球の方向を向いている必要がありますが、このような姿勢の制御にスラスターが用いられます。あるいは、ロケットから放出された人工衛星が正確な軌道に移動したり、微弱な重力で徐々に高度が下がるのに対し正しい軌道まで戻したりするにも、スラスターが必要です。実質的には人工衛星の寿命はスラスターで決まると言われ、重要部品のひとつです。



スラスターは、構造原理的には小型ロケットエンジンです。ガス等を噴射し、その反力で機体を移動させますが、その噴射を制御するのがスラスターバルブです。高い信頼性はもちろん、宇宙で使用されると言う性質上、できるだけ小型・軽量で、電力消費も抑える必要があります。



ここに、今まで医療機器などに超小型バルブを供給してきた高砂電気工業の技術が活かされました。今回パリ・エアショーで展示されたHVAシリーズは、スラスター専用バルブとしては世界最小クラスで、既にヨーロッパの人工衛星メーカーを中心に、4社に出荷実績があります。



高砂電気工業は現在、神奈川県茅ヶ崎市の(株)由紀精密と共同で、自社バルブを組み込んだスラスター本体の開発にも取り組んでいます。作家池井戸潤氏の代表作「下町ロケット」に登場する佃製作所のような中小企業は、実は日本のあちらこちらにリアルに存在しているのかも知れません。



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