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リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック大会 各国ホスピタリティー・ハウスに関する調査レポート


平成29年2月24日



一般社団法人つくば国際スポーツアカデミーアソシエーション



リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック大会における

各国ホスピタリティー・ハウスに関する調査レポート

~2020オリンピックムーブメントに新たな波!各国ハウスによる『ミニ万博』化へ~



 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

このたび、一般社団法人つくば国際スポーツアカデミーアソシエーション【※1】(以下TIASアソシエーション)は、国際オリンピック委員会(IOC)が中心となり設立されたスポーツ大学院AISTS(International Academy of Sports Science and Technology)【※2】の協力のもと、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック大会における、各国ホスピタリティー・ハウス【※3】の調査を実施。

本調査では、2020年東京オリンピック・パラリンピック期間中、各国が自国のPR拠点として設ける「ホスピタリティー・ハウス」の数が過去最大規模になると予測。リオ大会では、ホスピタリティー・ハウスの役割が、従来の出場選手のPR拠点や大会関係者の接遇拠点としての役割に加えて、国内外の観光客向けに自国の文化・観光などのPR拠点として積極的に活用されるケースが増えて来ている。リオ大会では米国や英国、ドイツ、イタリア、カナダなどの国・地域や次回開催都市など27施設が、会場周辺の商業施設や公共用地などに設置された。

湖の畔にログハウスをつくったスイスハウス、16世紀の貴族の屋敷を改築したブリティッシュハウス、シャンパンやワインを提供しナイトクラブを営業したクラブフランス等、それぞれの国の文化や風土を反映し様々な活動がオリンピック・パラリンピック期間中展開された。さながら2020東京大会はミニ万国博覧会としての活況が期待される。



各国ハウスも機能・目的から見ると大きく以下3つに分類される。

 1)「アスリートラウンジ型」(例:USAハウス)

 →アスリートや家族への食事、リラックスの場の提供。各国オリンピック委員会(NOC)関係者の事務局機能。

 2)「VIPサロン型」(例:ブリティッシュハウス)

 →国際競技連盟(IF)/NOC関係者とのネットワーキング、スポンサー接遇やビジネス・マッチングの機会創出。

 3)「ショーケース型」…(例:スイスハウス)

 →自国の文化や観光などのPR。次回大会や招致活動のPR。



上記に加えて、国際バレーボール連盟など国際競技連盟の施設も含め増加傾向にある。

治安の良い東京大会においては、選手や関係者も選手村を飛び出し、各国ハウスをはじめとした東京の街に積極的に足を運び、期間中は今までの大会とは異なる文化交流が行われると予想する。



謹白





【※1】 つくば国際スポーツアカデミー(Tsukuba International Academy for Sport Studies/TIAS)」

TOKYO 2020に向けた日本政府の国際貢献策 “Sport for Tomorrow” プロジェクトの一環として、文部科学省の「国際スポーツアカデミー形成事業」を筑波大学が受託したものです。(http://tias.tsukuba.ac.jp/)修士課程プログラムや公開講座を通して、先端的な知識と高いマネジメント能力を備えた21世紀の国際スポーツ界を担う人材を養成していくことを目的としています。TIASと連携して研究活動を行う組織が、一般社団法人つくば国際スポーツアカデミーアソシエーション(TIASアソシエーション)となります。



【※2】 AISTS (International Academy of Sports Science and Technology)

スイス・ローザンヌ所在 (URL: http://www.aists.org)。IOC (国際オリンピック委員会)が中心となり、 IMD ビジネススクール、スイス連邦工科大学ローザンヌ校、ジュネーブ大学、ヴォー州などと2000年に共同設立したスポーツマネジメント大学院(修士)。授業構成は、経営学と経済学、テクノロジー、法律、社会学と医学の5分野に分かれており、オリンピックをケーススタディとした様々な分野が幅広く学べるのが特徴。



【※3】 ホスピタリティー・ハウス

各国・地域のオリンピック委員会や自治体、大使館などが、オリンピック・パラリンピック開催地のホテル、公共施設(博物館や学校など)、ショッピングモールなどに設置する施設。かつては選手や関係者のおもてなしに限る施設が多かったが、近年は各国の文化や観光の情報発信拠点などとしても活用されている。日本はリオ大会においては、リオ市内の博物館を貸切り「ジャパン・ハウス」を設け、2020東京大会のPRや、和食、茶道、書道、など日本文化を広く紹介。リオオリンピックとパラリンピック期間を通じ、約8万2000人が訪れた。





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