非常に判断が難しい展開が続いていましたね。
元々のシナリオでは、「多少下げ、メドまで下げた後に反発で、日柄的に5月25日に向けて上げていく」というのをメインシナリオとしていて、今も変わらずその感覚は持っています。
したがって、週明けから上げていくという認識で今現在はおります。
しかし、週末の2日間の動きでは、下げ渋ってはいるものの、窓空けして超小幅でも陰線であることと、天井圏で(変形ではありますが)ミニダブルトップを作って窓空けでネックラインを割り込んでいること、ボリンジャーで+1σを維持できなかったこと、などを踏まえると、下に向かう可能性も出て来ているとは感じています。
しかし、現状では、米国の動きで反発となり、上に窓空けして明けの明星形成も考えられるとも見ています。
そして、週末金曜日の足型、実線が0.7円という限りなく十字線に近い足型と考えると、月曜日反発という見方も出来ます。
そのようなことから、非常に悩ましいという想いのまま大引けとなりました。
現状では、下値メドとしていた何か所かの一つに、木曜日に到達しているので、分割売買の買いは2回発動しています。
まだ25日線や4月後半から5月1日の揉み合いのところまでの下げは有る前提でいますが、安値は、いいところで下げ渋ったという認識でおります。
この下げは、トランプ大統領への洗礼で、100日の結婚相場明けの最初のジャブという見方が出来ます。
このジャブで、政権不安が噴出しての押しとなっていますが、今のところ、日本の政府と違って脇は堅いと思われるので、現状の情報で完全に政権を揺るがせるとは考えづらいというマーケットの反応が、木曜の夜のNY市場に出ています。
となると、現状のネタでは、利確のタイミングを作っただけという結末になりそうとも取れます。
ただし、さらに確信的な悪材料を出し惜しんでいる可能性もあるので、警戒は必要ですが、いつも話すように、テクニカルを信じて見ると、今のところは上に向かうチャート形状ですので、チャートの形を信じた建玉が望ましいのかなと考えます。
案の定、米国は堅調な展開となり、先日の大きな下げを徐々に吸収する形を形成しつつあり、CMEの動きからは、週明け、反発での寄り付きが想定されます。
現状では、17日の水曜日から18日の木曜日にかけて空けた窓は、埋められないものの、多少の窓空けで月曜日寄り付きそうですので、週明けからの戻しが期待されます。
現状分析
5日線ですが、終値ベースで3日間下にいることで、急激な上昇はいったん終わり、揉み合いから次なる方向感の見極めとなります。
現状は、調整に入っている可能性も考えつつ、下げ止まりはどことなるか? を見ていきたいところです。
25日線は、75日線とのゴールデンクロスを実現させて、中期的な上昇トレンドの展開を作り始めています。
75日線は、変わらず上向きで、微妙に横ばいになりつつあるので、このまま上向きを維持できるかに注目となります。
位置は、上を維持しておりますので、グランビルの買いの2から上に向かおうとしているのかという見立てです。
足型では、限りなく十字線に近い状況で反発示唆となり、さらには、週明けの窓空けでアイランドリバーサル形成となり、週明けの反発を示唆しています。
トレンドラインでは、5月2日から8日にかけて空けた窓の下限で、サポートラインとして機能したように見受けられます。
ここからさらに押した時は、4月26日から5月1日の揉み合いの上限下限の横軸で、同じところに、25日線、75日線も来ており、抵抗帯が厚くなっています。
このポイントを割り込んだ時は、下落入りと判断する必要が高くなると考えます。
反発した時は、17日から18日にかけて空けた窓の上限と、その上は、直近高値(2015年12月と先週の5月16日)と考えます。
このラインは、私の中ではブレイクしてくると想定し、2015年の高値が 一番上の抵抗帯で、おおよそ2万1000円と考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
転換線を割り込んだことで上昇基調に歯止めはかかっていますが、いまだ上昇トレンドは継続中と判断できます。
ボリンジャーバンド
5本のラインのバンドが開いた後に上向きとなる中で+1σを割り込みました。
強い上昇はいったん終わり、BOXとなるか? 再度上昇に戻るか注目ですが、バンドウオークが続かなかったことで、このまま押し始める可能性も考える必要がある形を形成しています。
スローストキャスト
買われすぎゾーンで横ばいしたのち、緩やかに売られすぎゾーンに入ってきました。この緩やかな下げは、強さをイメージさせる動きです。
この後、ゴールデンクロスしたのち、しっかり上まで上がれるかに注目です。
総合判断
上昇トレンド継続中の中、押し目形成から調整に入りつつある動きとなっており、週明けに上昇トレンドを維持した動きが出来るかに注目です。
米国も強含みのままとなっていることで、週明けはやはり反発となりそうな気配です。
トランプ政権へのバッシングは、一旦収まりつつある気配ですが、油断せず、急激な政権の転覆への警戒感は外さずに見極めていきたいと思います。
そして、基本は、「6月利上げに向けて織り込みをしていく」と考えると、為替は円安に向かい、日経平均は上値追いをしてくるのが現状の想定です。
週明けもしっかりひきつけて見極めたいと思います。(執筆者:城 晶子)