季節や天候によって価格が大きく変動する路地ものの野菜に比べて、野菜工場で生産されるきのこ類、かいわれ大根などスプラウト野菜類は、価格が安定しているので、家計の心強い味方ですね。
なかでも豆苗は、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンKを豊富に含んでいます。加熱するとかさが減りますので、たくさんの量を食べられるところも魅力です。
β-カロテン
体内でビタミンAになり、皮膚や粘膜を保護します。
ビタミンC
抗酸化作用のあるアンチエイジングビタミンです。
ビタミンB群
新陳代謝を助けるはたらきがあります
ビタミンK
出血時の血液凝固を促進し、骨を丈夫にします。
老若男女問わず採りたい栄養ばかりです。
豆苗は再生栽培しやすい野菜 コツは「脇芽を残す」
豆苗は、100円程度で購入でき、タネをまいたスポンジごと販売されています。
可食部を刈り取って、水を足しておけば、未発芽だったタネから新しく出てきた芽も育ちます。
2回目の収穫を確実にするためには、最初の刈り取りのときに確実に「脇芽」を残すよう注意しましょう。
タネから出た目を3~4cm残るように切ると、ほぼ脇芽が残ります。次に、根の張ったスポンジ部分を流水で洗い、水を交換します。
根腐れしないよう、冬場はこの作業を1日1回、夏場は1日2回行いましょう。もしカビが生えてしまったら、残念ですが捨ててください。
1週間から10日で、2回目の収穫できるようになります。液体肥料などは不要です。
経験上、うまくいくと2回は再生栽培で収穫が楽しめます。お子様の食育にも一役買ってくれそうですね。
豆苗が苦手な人も多い。青臭さ攻略の調理法はある?
独特の青臭さが気になって好きになれないという方も多いようです。
豆苗はエンドウ豆の若芽ですので、特有の豆のにおいがあるんですね。グリーンピースや豆ごはんが苦手だと、豆苗も苦手分野になるようです。
長い時間をかけて茹でると、この青臭さは低減します。しかし、せっかくのビタミンも逃げてしまうのでもったいないですね。
さっと炒めたあと、「溶けるチーズ(ピザ用)」を乗せて魚焼きグリルでチーズが溶ける程度の熱を加えることで、青臭さが気にならなくなります。
ナムルはにんにくとごま油がくさみ消しをしてくれます。豚肉としゃぶしゃぶにする場合は、ポン酢やごまだれも良いけれど、そばつゆにたっぷりの白ねぎを添えるのがおすすめですよ。
買って美味しく、再生栽培で二倍美味しい豆苗を、この冬たっぷり楽しんでください。(執筆者:酒井 菫)