優待株は配当金が少ないとNISAには不向きと言われますが、「3~4%以上の配当金」があり、「連続増配株や累進配当株」であればNISAでも保有できそうです。
筆者が注目する1月権利の銘柄と、注意点を紹介します。
※最低購入価格・配当利回りは2024年12月13日終値
積水ハウス <1928>
筆者が注目するのは、積水ハウス(株価3,641円、最低購入金額36万4,100円)で配当利回りは3.54%です。
注目理由1:「連続増配株」だから
画像元:株主還元 | 株主・投資家情報 | 企業・IR・ESG・採用 | 積水ハウス
積水ハウスは「連続増配株」で、2025年1月の配当が予想通り実施されれば、13期連続増配となります。
1株あたりの配当金を見ると
2020年…84円
2021年…90円
2022年…110円
2023年…123円
2024年…129円
「連続増配株」は、株を保有していれば買い増ししなくても配当金が「増えていく」わけです。
注目理由2:1株あたり年間配当金の下限は110円
画像元:株主還元 | 株主・投資家情報 | 企業・IR・ESG・採用 | 積水ハウス
「連続増配株」はありがたいですが、減配リスクがあるのか、企業として配当についてどのようなスタンスなのか、株主還元の意向を知っておきたいところです。
還元について、積水ハウスは
・中期的な平均配当性向を40%以上
・一株当たり年間配当金の下限を 110 円とする
・自己株式取得の実施により株主価値向上を図る
としていて、つまり、減配したとしても1株あたり110円の配当金は支払うことを明記しています。
自己株式取得も行うと発表しています。
注目理由3:チャートを見ても「右肩上がり」
株を買うにあたって、チャートも気になります。
長期的に見てチャートは右肩上がりです。
8月に株価が下がったタイミングはありましたが、その後は上がっています。
画像元:積水ハウス(株)【1928】:株価・株式情報 - Yahoo!ファイナンス
こちらは2年チャート。2年前に買ったと仮定するなら、2,332円。
100株を保有していると13万900円の含み益になっているはずです。※手数料除く
画像元:積水ハウス(株)【1928】:株価・株式情報 - Yahoo!ファイナンス
もし10年前に買っていたならば1,526円。
100株を保有していると21万1,500円の含み益になっているはずです。※手数料除く
どちらも「〇年前に買っていた“ならば”」とタラレバの話ですが、長期保有で株価が上がればキャピタルゲインも期待できることがわかるはずです。
おまけ:株主優待もあるから
積水ハウスには株主優待もあります。
毎年、1,000株保有すると、新米の魚沼産コシヒカリ5kgをもらえます。
こちらは1,000株以上保有しないともらえないので、なかなかハードルは高いといえるでしょう。
アルトナー <2163>
技術者派遣業をする会社で、設計や開発の人材紹介を行う。
株主優待はない。配当金は、10期連続増配銘柄(2020年20.5円、2021年23円、2022年34.5円、2023年60円、2024年75円)。
ただし、配当性向が高い(75.8%)ことに注意。
株価は1,996円、配当利回り4.01%。
トーホー <8142>
九州や西日本中心の食品卸「A-プライス」を展開。株主優待もあり、100株で1年未満なら、税込1,000円につき1枚使える100円割引券が50枚もらえる。
1年以上なら「toho coffeeセット」がもらえる。
配当は、2024年であれば90円。
ただし2021年は無配。2022年は5円、2023年は90円。
株価は2,854円、配当利回り3.85%。
日本駐車場開発 <2353>も連続増配銘柄だが…
筆者が注目する銘柄には、月極駐車場を運営する日本駐車場開発(株価207円、最低投資金額2万700円)もあります。
日本駐車場開発は15期連続の増配を決定しています。
ただ「1月権利の“配当金銘柄”」として紹介できない理由は「一括配当」だから。
配当金が支払われるのは毎年7月です。
2025年1月の権利を取得しても配当金は支払われません。
配当金を目的とするなら7月に向かって買い進めていくのがよさそうです。
画像元:主要経営指標 | IRトピックス | 投資家情報 | 駐車場の運営、管理、サブリースのことなら 日本駐車場開発株式会社
過去の配当金の推移を見てみましょう。
2020年7月…4.5円
2021年7月…4.75円
2022年7月…5円
2023年7月…5.25円
2024年7月…5.5円
株価207円、100株で年間550円の配当金が受け取れます。2020年には450円だったのが、4年間で100円分も増えていて、このまま増配が続いていけば年々もらえる額が増えるわけなので、買い増しも検討したくなります。
株主優待」であれば1月もある
日本駐車場開発の株主優待は、1月、7月の年2回です。配当金は1月権利ではないものの、「株主優待」は受け取れます。
2024年7月の株主優待権利は、
500株なら
・時間貸し駐車場1日料金30%割引券3枚
・日本スキー場開発が運営するリフト及びアクティビティ割引券(1枚で5名様まで利用可)3枚
・那須ハイランドパーク割引券(1枚で4名様まで利用可)1枚
・NOZARU割引券(1枚で4名様まで利用可)1枚
・那須りんどう湖ファミリー牧場割引券(1枚で4名様まで利用可)1枚
※電子チケットのみ
1,000株なら
・時間貸し駐車場1日料金30%割引券 5枚
・時間貸し駐車場1日料金割引券(10%割引券、回数無制限)
・日本スキー場開発が運営するリフト及びアクティビティ割引券(1枚で5名様まで利用可)3枚
・日本スキー場開発が運営する温泉施設利用割引券(1枚で5名様まで利用可)1枚
・スパイシーレンタル割引券(1枚で5名様まで利用可) 3枚
・スノーテーマパーク割引券 1枚
・那須ハイランドパーク割引券(1枚で4名様まで利用可) 2枚
・NOZARU割引券(1枚で4名様まで利用可) 2枚
・那須りんどう湖ファミリー牧場割引券(1枚で4名様まで利用可) 2枚
・那須高原TOWAピュアコテージ平日限定宿泊券(先着順、1枚2名様まで利用可) 1枚
・那須高原TOWAピュアコテージ平日貸別荘素泊まり宿泊50%割引券 2枚
・那須高原TOWAピュアコテージ貸別荘1泊2食付宿泊20%割引券 2枚
※電子チケットで発行する場合
画像元:日本駐車場開発[2353]:株主優待制度変更に関するお知らせ 2024年7月12日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞
従来、1,000株以上の株主から株主優待を受けられましたが、2024年7月の権利では、電子チケットであれば500株以上の株主も優待が受けられるようになりました。
2025年1月の株主優待がどうなるかはわからないものの、利用する人は発表を待ってみましょう。
2024年の配当金を振り返ると月によって差が大きい
少し早いですが、来年のNISAのことを考え、12月15日時点で年間の振り返りをしてみました。
個人的な話になりますが、筆者の場合、1月、4月、7月、10月の配当金額が6月や12月と比べて少なくなっています。
配当金や分配金の受取額は、その人によっても違うと思います。
筆者の場合は、2025年の課題としては「1月、4月、7月、10月の配当金額(もしくは分配金額)を多くする」ことで、そのためにも10月、1月、4月、7月権利で連続増配の銘柄を探していき、“盤石なポートフォリオを築いていきたい”と考えています。
優待族は配当金にも注目!キーワードは「連続増配株」
株主優待をもらいながら生活費を抑える節約生活を実践中の、優待族の筆者。
NISAが始まったことにより、「高配当株」、その中でも配当金が増えていく「連続増配株」に注目しています。
目標としては、年間で毎月コンスタントに配当金や分配金がもらえる状態となり、「配当金・分配金>生活費」になれるように努力していきます。
※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。
※購入手数料は含まれていません。
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