以前、筆者はクレジットカードの不正利用の被害に遭いました。
それ以降、今まで以上に利用明細をチェックしたり、セキュリティを強化したりしました。
ところが、イオンカードの不正利用が大きなニュースとなり、驚いたものです。
カード会社各社の最新の不正利用対策も合わせて紹介します。
【イオンカード】セキュリティ対応について
≪画像元:イオンフィナンシャルサービス≫
最近の不正利用が一気に話題になったのは、イオンカードの不正利用が発端でした。
11月22日、イオンカードからセキュリティ対応についてのお知らせがありました。
イオンカードのシステムへの不正アクセスや、カード情報の漏洩は発生していません。
今回の不正利用の特徴でもある「オフライン取引」は、盗んだカード情報をApple Payなどに登録した上で、カード会社がオンライン制御できない状態(機内モードなど)でApple Payなどによる犯罪集団のスマホでの対面決済(主に電子マネーiD払い)を繰り返しています。
これについては、オーソリ(利用照会)の見直しなどで対応していましたが、十分とはいえません。
詐欺被害相談ダイヤルを開設
≪画像元:イオンフィナンシャルサービス≫
不正利用の対応は、これまではイオンカードのコールセンターが主な窓口でしたが、通話料が有料です。
他の問い合わせもあるため、つながらないことも多かったとのことです。
11月20日、イオンカードでは詐欺被害相談の専用ダイヤルを開設しました。
フリーダイヤルですので、通話料の負担もありません。
年中無休で9時~18時の受付ですので、身に覚えのない利用がある場合などは迷わず電話しましょう。
Apple Payの新規紐づけを停止
≪画像元:イオンフィナンシャルサービス≫
イオンカードの不正利用が話題となったのは、主にApple Payの対面利用です。
これを受けて、11月7日よりiOS版イオンウォレット(バージョン5.15.0以降)にてApple Pay設定の手続きを行うことができません。
「現在メンテナンス中のためご利用いただけません。」と表示がされます。
ネットショッピングの認証方法が「SMS認証」へ
≪画像元:イオンフィナンシャルサービス≫
不正利用が話題となったのは、主にApple Payの対面利用ですが、ネットショッピングでの不正利用もあります。
そこでイオンカードでは、ネットショッピングの認証方法が「固定パスワード→SMS認証」へ11月14日に変更されました。
今後は決済画面でカード情報を入力すると、携帯電話のショートメッセージにワンタイムパスワードが届けられますので、それで認証してください。
【楽天カード】カード利用一時停止機能をリリース
≪画像元:楽天カード≫
楽天カードでは、カード利用一時停止機能をリリースしました。
楽天カードアプリメニュー画面の紛失盗難バナーから、手続きが可能です。
利用再開の手続きをすれば楽天カードが利用再開されますが、それだけでなく、一時停止操作から24時間経過した場合も利用が再開されます。
「手元に楽天カードがないぞ」というときに簡単に停止できるので、不正利用対策として効果的です。
【三井住友カード】受け取り方を選べる「利用通知サービス」
≪画像元:三井住友カード≫
三井住友カードでは、カードを利用するとその内容をリアルタイムに知らせる「利用通知サービス」を利用できます。
・アプリのプッシュ通知(Vpassアプリまたは三井住友銀行アプリ経由で設定)
・メール
・LINE(三井住友カードLINE公式アカウントにてVpass ID連携が必要)
と受け取り方も選べます。
プッシュ通知は不正メールと誤って開くこともありませんし、LINEは多くの人がスマホに入れているでしょう。
不正利用を検知すると通知が送られてくる
≪画像元:三井住友カード≫
三井住友カードの不正利用検知システムで第三者による不正利用の可能性を検知した場合に、不正利用から守るため一時的にカードが利用停止される場合があります。
その際、SMS・メール・Vpassアプリプッシュ通知・LINEのいずれかの方法で「カードのご利用確認にご協力をお願いいたします」という通知が届きます。
「自身の利用ですか?」に「はい」と回答すれば、即時に利用停止が解除されます。
【JCB】不正取引情報WEB連携サービス「MATTE」がJCB以外も対象に
≪画像元:JCB≫
不正利用が判明した取引について、加盟店とカード発行会社間での配送停止を依頼したり、不正利用が疑われる際のカード会員の属性情報確認依頼をWEBで連携したりする国内唯一のサービス、それが「MATTE」です。
利用料無料のこのサービスを導入することにより、不正利用による被害の抑止、不正利用時のスムーズな連携が可能になります。
11月19日にMATTEがリニューアルされ、JCBブランド以外の国際カードブランドの取引情報も、「MATTE」を通じて情報連携が可能となりました。
また、データ一括登録機能や承認ワークフローなどの機能を拡大し、カード発行会社と加盟店で直通連携が可能となるなど利便性も向上しました。
三井住友カードなど約30社が、11月末までに参加する見通しです。
【PayPayカード】「PayPay」のホーム画面でカード情報を確認可能に
≪画像元:PayPayカード≫
ナンバーレスカードであるPayPayカードのカード番号などを確認するには、ミニアプリ「PayPayカード」からこれまでも確認可能でした。
10月24日より、「PayPayアプリ」のホーム画面からも最短4秒でカード番号などを確認できるようになりました。
クレジットカード業界の基準である「PCI DSS」に準拠した、セキュリティが確保された安全な環境で提供されますので、心配はいりません。
ちなみに、2024年1月~6月におけるPayPayカードの不正発生率は0.016%と、クレカ業界全体の3分の1以下です。
使わないカードは解約も検討を
今回のイオンカードの不正利用では、カード会社に連絡して一時利用停止にしても、不正利用が発生していました。
使わないカードで不正利用が発生するリスクもありますので、そのようなカードは解約も検討してください。
解約手続き自体は電話で簡単に行え、しつこく引き留められることもありません。
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