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中古マンション購入における本当の「リスク」と、管理費・修繕積立金について


中古マンション購入に際しての大きなリスクは、終わりのない管理費と修繕積立金の負担です。管理費はマンションの共用部の維持管理や管理組合の運営に使われ、修繕積立金は大規模修繕のために将来的に用意されます。これらの費用は、住んでいるかどうかにかかわらず所有者に請求され、値上がりする可能性があるため、予測が難しいです。この費用の増加は主に物価上昇が原因で、管理組合の総会で決定されます。所有する限りこの負担から逃れることはできず、マンションの売却が唯一の回避策です。長い目で見たとき、適切な管理が行われればマンションは長く使えますが、経済的負担が生活を圧迫する可能性もあるため、リスク管理が重要です。

中古マンション購入における本当の「リスク」と、管理費・修繕積立金について

私は以前、「分譲マンションより戸建住宅を選んだ理由」の記事を書きました。


不動産管理の業務に携わりながら、分譲マンションを購入するリスク、デメリットを感じています。

・ 水漏れなど、下階に迷惑をかけることがないか。

・ 近隣にクレーマーが住んでいないか。

・ 管理組合の役員を務なければならないか。

・ 管理組合が、第3者管理者方式に移行しないか。

しかし、私が一番に思うリスク、デメリットは、分譲マンションを所有している限り管理費,修繕積立金(以後、管理費など)を払い続けなければならないことです。

管理費などは、自分の意図しないところで値上がり(値下がり)する可能性があります。

多くの方が住宅ローンと管理費などを同時に支払い続けているのに、値上げを受け入れなければなりません。 

それが戸建て住宅との決定的な違いです。

今回はなぜ管理費などを支払わなければならないのか、そしてどのような時に管理機が値上がりするのかを述べたいと思います。

中古マンション購入

分譲マンションにおける管理費と修繕積立金について

管理費とは、マンションの共用部分の維持管理や管理組合の運営に必要な費用です。

  • 共用部分の清掃

  • 設備の点検や保守

  • 管理員の人件費

  • 組合の会議費用

  • 損害保険料

などです。

修繕積立金とは、建物や設備の老朽化に備え、計画的な大規模修繕や設備更新を行うために積み立てる費用です。

主に長期的な修繕工事や共用部分の改善に使用され、管理費と異なり日常的な支出には使われません。

これは区分所有者が専有面積割合に応じて負担します。

なぜ管理費などを支払わないといけないのか

区分所有法第19条、あるいはマンション毎の管理規約で取り決められているからです。

分譲マンションを維持管理するためには一定の費用が必要で、居住の有無は関係なく、所有期間はもれなく徴収されます。

支払は拒否できず、未払いが続けば、管理組合は訴訟や支払督促などの法的処置を行うことができます。

管理費がなぜ値上がりするのか

一言で昨今の物価高騰につきます。特に修繕積立金は、工事費用(材料費,人件費)の値上げの影響が大きい

管理費などの値上げは、基本的に管理組合が行う総会で、普通決議か特別決議での採決が必要です。

通常決議であれば、出席組合員議決権の過半数。特別決議であれば、区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成で決します。

自身は反対の意思表示をしても、可決されれば従わなければなりません。

「売却」を意識した維持

建物には法定耐用年数が定められており、RC造・SRC造のマンションは47年です。

しかし年々向上する建築技術を考えると、適切に管理されれば100年程度保持できるかもしれません。

人生100年と言われていますが、100年間同じ生活スタイルを維持できません。

管理費などの支払が、生活の支障となることも考えられます。

マンションが存在する限り、管理費などの支払を逃れる術は、自身の部屋(区分所有権)を売りぬくことしかありません。

マンションを常に売却できる状況で保つことが、リスクヘッジになります。

それは自身が所有する専有部分(部屋)だけでなく、共用部分の状態も重要です。

管理組合の動向を普段から把握するためにも、定期的な役員就任などで情報収集が大切です。

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