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【2024年度版】冬の暖房費用を把握しよう~暖房機器別の燃費比較と対策~


2024年度の冬は寒さの厳しさが予想されており、暖房による光熱費が増加すると見込まれます。この記事では、その対策として家庭内の各暖房機器のエネルギー効率を理解し、費用を予測する方法を紹介しています。主要な暖房機器であるエアコン、石油ファンヒーター、石油ストーブ、及びガスファンヒーターの運転コストを具体的に計算する手順を示し、節約のための指針を提供しています。特にエアコンの電費計算では、消費電力や電気料金単価を利用し、季節消費電力量から期間の電気代を予測。石油系暖房機器では灯油代が重要で、灯油の燃費と価格から費用を算出します。併用するサブ機器としてセラミックヒーターやこたつも取り上げ、効率的な利用方法を提案しています。光熱費を抑えるため、これらの機器とコストの把握は重要です。

【2024年度版】冬の暖房費用を把握しよう~暖房機器別の燃費比較と対策~

10月までは夏日が続いていましたが、11月に入って急に寒くなってきました。

今年の冬は昨年より寒くなる予報が出ており、冬の光熱費が高騰することが予想されるので対策が必要です。

それにあたってまず知っておきたいのが、エアコンを始めとするわが家の暖房機器の暖房機器のエネルギー消費効率です。それを知っていると今年の冬にかかる光熱費が予想でき、より具体的な光熱費高騰対策を講じやすくなります。

そこでこの記事では、メイン暖房機器とサブ暖房機器の運転コストの目安について、自分で燃費を計算する方法も含めてご紹介します。

冬の暖房費用を把握しよう

メイン暖房機器の運転コスト

1. エアコン暖房の電気代の目安

冬の暖房の代表格となるエアコンの運転コストは電気代だけです。

エアコン暖房の電気代の目安は消費電力・電気料金単価(※1)期間消費電力量(※2)がわかれば計算できます

【計算式】

・ 1時間あたりの電気代の目安

消費電力(W)÷1,000×電気料金単価(円/kWh)

・ 暖房期間の電気代の目安

期間消費電力量(目安)×電気料金単価(円/kWh)

※1 2024年11月7日時点の電気料金単価の目安は31 円/kWhですが、電力会社によって金額が異なる場合があります

※2 期間消費電力量とは、JIS C 9612:2013に基づく算出基準により算出される目安としての数値で、エアコンの説明書などに記載されています。

参照:公益財団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問Q&A」

そのことを踏まえ、この記事では「暖房期間消費電力量×現在の電気料金単価(31円/kWh)」の計算式で「パナソニックLXシリーズ2024年モデル」の暖房期間(11月8日~4月16日)の電気代の目安を算出してみました。

畳数

消費電力量

電気代(期間計)

6畳

426kWh

13,206円

8畳

486kWh

15,066円

10畳

543kWh

16,833円

12畳

736kWh

22,816円

14畳

769kWh

23,839円

18畳

1182kh

36,332円

20畳

1,343kWh

41,633円

23畳

1,654kWh

51,274円

26畳

1,932kWh

59,892円

29畳

2,316kWh

71,796円

以上の金額から約1か月あたりの電気代を算出すると「2,201~1万1,966円」になりますが、寒冷地などは電気代がもっと高額になる場合も多いでしょう。

また、エアコンの暖房は冷房より消費電力が多い分電気代が高くなりやすいので、夏より節電を強く意識する必要があります。

2. 石油ファンヒーター・石油ストーブの運転コスト


石油ファンヒーターの運転コスト

石油ファンヒーターの運転コストは、灯油代と電気代の合計となります。

灯油代と電気代は以下の計算式で算出できます。

【計算式】

・灯油代 

燃料消費量(L/h)×使用時間(h)×1リットルあたりの灯油代(円/L)

2024年11月の灯油代(円/L)は117.2円ですが毎月金額は変わります

・電気代

消費電力(W)÷1,000×使用時間(h)×電気料金単価(31円/kWh)

ここでは参考として、以上の計算式を用いてコロナ「FH-CP25Y(G)」の運転コストの目安を算出してみました。

・灯油代(燃料消費量0.064~0.243L/h)

使用期間

費用

1時間

約7.5~28.5円

1か月

約1,800~6,840円

1か月=1日8時間30日使用とする(以下全て同じ)

【計算式】

(1日)

0.064L/h×1h×117.2=7.5008

0.243L/h×1h×117.2=28.4796

(1か月)

7.5~28.5円×8時間×30日=1,800~6,840円

・電気代(消費電力8.5W~14W)

使用期間

費用

1時間

約0.26円~0.43円

1ケ月

約62.4円~103.2円

【計算式】

(1日)

8.5W÷1,000×1h×31円=0.2635

14W÷1,000×1h×31円=0.434

(1か月)

0.26円~0.43円×8時間×30日=62.4円~103.2円

・1ケ月の総運転コスト(「灯油代+電気代」の目安)

約1862.4~6,943.2円

※小数点2位以下四捨五入

※2024年11月時点の灯油代117.2円円/Lで計算

参照:CORONA製品サイト「CPタイプ(FH-CP25Y(G))、資源エネルギー庁「石油製品価格調査」(Wordファイル)

3. 石油ストーブの運転コスト

石油ストーブの運転コストは、灯油代(※石油ファンヒータの欄参照)と乾電池代(単1数個)の合計となります。

ここでは参考として、トヨトミの「KS-67H(対流型)」の運転コストの目安を算出してみます。

・灯油代(燃料消費量0.647L/h)の目安

使用期間

費用

1時間

約75.8円

1か月

約18,192円

【計算式】

(1時間)

最大0.647L/h×1h×117.2円/L=75.8284円

(1か月)

75.8円×8時間×30日=1万8,192円

・電池代(アルカリ電池4本) 

410円 

※東芝アルカリ乾電池IMPULSE単2形4本パックの参考価格

・1か月の運転コスト(「灯油代+乾電池代」の目安)

1万8,602円

石油ファンヒーターと石油ストーブの運転コストは使用時間と比例して増えるので、必要な時だけ使うことを心がけたいところです。

4. ガスファンヒーターの燃費

ガスファンヒーターの運転コストとなるガス代と電気代は次の計算式で算出できます。

【計算式】

ガス代:単位料金(円/立方メートル)×使用時間

電気代:消費電力(W)÷1,000×使用時間(h)×電気料金単価(31円/kWh)

ガス代の単位料金は、1か月のガス使用量に応じてガス会社が段階的に設定する金額です。

ガス代の算出に用いる単位料金はガス会社や契約状態によりだいぶ異なるので、ここでは大阪ガスが算出した1時間あたりのガスストーブの運転コストの目安と、それをもとに算出した1か月の運転コストの目安を紹介します。

運転コストの目安

・ 1時間 12円(大阪ガス算出額)

1か月 2,880円

【計算式】

12円×8時間×30日=2,880円

参照:大阪ガス「ガスファンヒーターが選ばれる8つのワケ」

ガスファンヒーターも使用時間と比例して運転コストが増えるので、必要な時だけ使うなどしてコストを抑えましょう。

サブ暖房機器の運転コスト

とても寒い時期は、狭い範囲で体を温めるサブの暖房機器(電化製品)をメインの暖房機器と併用することも多いでしょう。

そこで、ここでは、参考例として山善の暖房機器の1時間あたりの電気代(=運転コスト)の目安と、それをもとに算出した1か月あたりの電気代の目安をご紹介します。

機器の種類

使用モード

電気代/時間

電気代/月

セラミックヒーター 

(DSF-TK12/DSF-TL12)

最大電力運転時

約37.2円

約8,928円

こたつ

(GKR-75HE4-NB)

約2.5円

約600円

約5円

約1,200円

電気掛敷毛布

(YMK-201)

約0.4円

約96円

適温

約0.7円

約168円

約1.4円

約336円

ホットカーペット

(NUMF-E307)

約8.5円

約2,040円

約11.3円

約2,712円

寒い時にメインの暖房機器とサブの暖房機器を上手に併用すれば、メイン暖房の運転コストが減って冬の光熱費を減らせます。また、それほど寒くない時にサブ暖房機器を単独で使えば、さらに冬の光熱費を減らすことも可能です。

参照:山善 暖房機器商品紹介ページ「DSF-TK12」「DSF-TL12」「YMK-201」「NUMF-E307

暖房機器の運転コストを把握して戦略的に冬の光熱費を節約しよう

暖房機器の1か月あたりの運転コストの目安がわかれば、冬のわが家の光熱費が秋よりどの程度増えるかを予測でき、その予測をもとに冬の光熱費高騰対策がしやすくなります。

また、各暖房機器の運転コストの目安を把握していれば、それぞれの特徴を生かしながら燃費が低く抑えられる使い方ができて光熱費の節約効果が高くなります

この冬は、お手持ちの暖房機器の運転コストを把握した上で、戦略的に冬の光熱費を節約しましょう

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