高齢者でもスマホやパソコンを使い、ネットでの買い物や調べ物、メールでのやり取りなどをされています。
インターネットを利用していると、サポートやフィッシングなどネットを利用して行われる詐欺の危険があります。
最近またクレジットカード関連の詐欺メールが増えたように感じます。
今回は高齢者も巻き込まれる可能性が高い、インターネットを利用して行われるサポート詐欺やその対策についてお伝えします。
インターネットを利用したサポート詐欺とは
インターネットを利用してできることが多いため、詐欺もいろいろな種類があります。
高齢者の場合、特に注意したいのが、サポート詐欺です。
サポート詐欺とはパソコンやスマホに、ウイルスに感染したかのような偽の画面や偽の警音をださせ不安をあおり、画面に表示される偽のサポートセンターに電話をかけさせて、サポートセンターでウイルス除去をするので、お金を振り込むようにと誘導してくる手口です。
パソコンやスマホを利用することはできても、ウイルス対策などのセキュリティの方法まで、しっかり把握できている高齢者は、少ないのではないでしょうか。
急にウイルスに感染しているという画面が出てくるとあせります。
偽のセキュリティ警告画面には、×マークの閉じるボタンがないことが多いため、閉じられず、ますます不安が募ります。
その結果、表示されている電話番号にかけてしまい、被害に遭う方が多いです。
現在はインターネットが、パソコンやスマホで簡単に利用できるようになった分、サポート詐欺などに遭いやすくなっていると言えます。
偽の警告画面はよくできている為、詐欺画面だと見抜きにくく、いざ警告画面が出てくるとパソコンやスマホが壊れてしまうと心配になり、サポート詐欺があると知ってはいても詐欺に引っかかってしまいます。
サポート詐欺に遭った後にしなければならないこととは
偽のサポートセンターに有料のサポート契約をすすめられ、代金を支払った場合、支払方法によって、その後の対応が異なる部分があります。
クレジットカードで支払ってしまったら
クレジットカードで支払ってしまったら、クレジットカード会社に連絡して支払いの停止を依頼します。
預金口座等への振り込みで支払いを行った時は、振り込め詐欺救済法が適応される場合もあります。
振り込み詐欺救済法とは、振り込め詐欺等の犯罪により、金融機関の口座に振り込まれ滞留している犯罪被害金を、被害に遭われた方に支払う手続等を定めた法律です。
被害金支払いのためには、まずサポート詐欺に遭ったことを、警察と、振り込んだ口座のある金融機関に連絡します。
警察に通報・相談する場合、偽の警告画面やインストールしたソフトウェアが分かる画面を保存し、資料として印刷し、持参しましょう。
参照:預金保険機構 / 一般社団法人 全国銀行協会
サポート詐欺に引っかからない為に、事前にできる対策とは
まずは、
パソコンにウイルス対策ソフトを入れておくことや、
OSなどのバージョンを最新にしておくことがあげられます。
また、銀行口座のお金の流れを見守る方法も、防止策として有効です。
例:七十七銀行 家族口座見守りサービス
インターネットバンキングおよび七十七銀行アプリを利用して、家族等が保有する口座の残高や入出金明細などの口座情報の照会や入出金通知の受取ができるサービスです。
これらの対策は、高齢者だけで行うことが難しいため、介護者の方の協力がかかせません。
高齢者自身でできる対策としては、偽警告画面が出てもあせらずに対応できるよう、偽警告画面を閉じる練習をしておくことです。
独立行政法人 情報処理推進機構のホームページには、サポート詐欺画面の閉じ方体験サイトが公開されています。
こちらのサイトを利用し、偽警告画面が出てきても、落ち着いて対応できるように練習しておきましょう。
サポート詐欺に遭っていても、気づいていない場合もある
サポート詐欺は、インターネットを利用する機会の多い現代の高齢者の弱い部分を巧みについた詐欺と言えます。
インターネットを利用する限り、サポート詐欺に遭う可能性はどなたにでもあります。
今回ご紹介した事前の詐欺対策を行い、詐欺に遭ってしまった場合でも、どういった行動をとるのが良いのか高齢者と話しておきましょう。
実際に、サポート詐欺に遭っていても、気づいていない方もいるかもしれません。
サポート詐欺の被害はそのままにしていても回復しません。
被害に早く気付くためにも日頃から、インターネットを利用していて変わったことがないかなどの聞き取りを行い、違和感を覚えた等の相談をされやすい関係づくりも同時に行ってください。
いったんサポート詐欺に引っかかってしまうと、特殊詐欺の場合と同じように、だましやすい人としてリストアップされてしまい、別の詐欺から目をつけられてしまう可能性もあります。
サポート詐欺への対応方法では、
事前の対策
日頃の落ち着いた行動
引っかかってしまった後にも注意が必要と、
3つの要点を守るようにしていくことが重要です。