最近多いのが株式分割ですが、その中でも注目は、株式分割を行い、かつ株主優待を拡充する「一挙両得」の銘柄です。
2つの銘柄が、8月末に株主優待を行い、株主優待を拡充する「一挙両得」銘柄にあてはまりました。
投資すべきか、営業利益についても調べてみました。
※最低購入価格・配当利回りは2024年8月27日終値
※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。
※購入手数料は含まれていません。
「株式分割」とは?
まず、「株式分割」とは、1株を分割して発行済の株式数を増やすことです。例えば1:2で分割を行うと、分割前に100株を保有していた人が分割後は200株を保有します。
企業によっては、1:2ではなく、1:3や1:5で株式分割をする場合もあります。
・売買がしやすくなる
・株式分割により投資家から注目されやすくなる
例えば、株価が1,000円の場合、1株→2株の株式分割を行うと
・分割後、株価は500円になる
・もともと100株(1,000円×100株=10万円)を保有していた人は、分割後は200株(500円×200株=10万円)になる
・約半分の金額で売買でき、売買もしやすくなる
※株価変動がない場合
そして、8月末の株式分割に加えて株主優待を拡充する企業が、2社ありました。
どちらも、分割前だと50株保有だった人が、分割後は100株保有になり、株主優待を受け取れるようになる例です。
(8月)髙島屋
髙島屋では、8月末、1株につき2株の割合で株式分割すると決定しました。
画像元:株式会社髙島屋
新たな株主優待制度は、100株以上200株未満所有している株主向けの「株主様ご優待カード」です。
利用限度額が15万円ではあるものの、分割前50株、分割後100株保有で株主優待を受け取れます。
これまで分割前100株(23万3,500円)ないと株主優待を受け取れなかったのが、株式分割と株主優待拡充のおかげで、約12万円で「株主様ご優待カード」をもらうことができます。
≪執筆者撮影≫
「株主様ご優待カード」では、買い物割引で10%引きのほか、この優待カードがあると、有料催事へ3人まで無料で入場できます。
株式分割は8月末で、株主優待の新制度は2025年2月から行われるため、「株主様ご優待カード」をもらいたいなら分割前なら50株、分割後なら100株保有しましょう。
株価:2,335円(分割前50株だと11万6,750円)
気になる髙島屋の営業利益は…
画像元:株式会社髙島屋
髙島屋の株主優待が拡充され営業利益や経常利益は前年度と比較しても伸びていて、2024年2月の営業利益は前年度比41.3%増の459億円です。
8月ダブルエー
ダブルエーでも、8月末、1株につき2株の割合で株式分割すると決定しました。
画像元:株式会社ダブルエー
また、株主優待制度の拡充も発表し、2025年1月の権利月から実施。
100株以上(分割前50株以上)…ORiental TRaffic ONLINE STOREで使える商品1点無料券
600株以上(分割前300株以上)…ORiental TRaffic ONLINE STOREで使える商品1点無料券、卑弥呼公式サイト/オンラインショップで使える税込定価4万円以内の靴1足無料券
2024年7月権利、100株保有でORiental TRaffic ONLINE STOREで使える商品1点無料券が株主優待でしたが、その半年後からは、分割前50株の人も同じORiental TRaffic ONLINE STOREで使える商品1点無料券が株主優待としてもらえます。
また、600株以上で4万円以内の卑弥呼の靴がもらえる内容も新設で、2025年1月から実施されます。
株価:2,565円(分割前50株だと万12万8,250円)
気になるダブルエーの営業利益は…
画像元:株式会社ダブルエー
気になるダブルエーの営業利益ですが、コロナ禍では店舗営業の自粛があり落ち込みましたが、2024年1月期では売上高・営業利益ともに過去最高を達成しています。
他にも8月末に株式分割を控える銘柄
紹介した髙島屋、ダブルエーのほか、株式分割を行う会社があります。
株式分割を8月末に行う銘柄
岡谷鋼機(1→2)
コスモス薬品(1→2)
ローツェ(1→10)
サンエー(1→2)
東名(1→2)
サイジニア(1→2)
これらの株も、分割で買いやすく、1:2での分割をする銘柄はおよそ半分の金額で買えるようになるため、注目してみましょう。
株式分割と株主優待拡充の銘柄、分割後に買いやすくなるか
株価は上がったり下がったりするリスク商品で不安になりますが、「株式分割をして、これまでと比較して半分の額で株主優待がもらえるようになる」銘柄があると聞くと、とてもお得だと感じるのではないでしょうか。
株主優待が大盤振舞いで大丈夫なのかと不安な人は、営業利益など企業が発表する資料をしっかり読み込んでみてください。
財務がよくても株価は下がる場合もありますが、買ってもよいか自分で納得して買うと中長期保有もしやすくなります。