夏休みに孫と会う人も多いのではないでしょうか。
孫と会えることはうれしいのですが、孫の成長とともに悩むことが「贈りもの問題」です。
誕生日プレゼントやお年玉、最近はお盆玉もあり、年金暮らしの祖父母にとっては経済的な負担になります。
今回は、孫へのプレゼントや小遣いのやめどきの見極め方、上手なやめ方のポイントをお話しします。
孫へのプレゼントや小遣いのやめどきの見極め方
孫への贈りものは「祖父母が定年退職をしたとき」「孫が成人になったとき」など大きな節目でやめるとキリがいいです。
しかし、なんとなく続けてしまいやめどきがわからなくなってしまうこともあります。
まずは「こうなったらやめどき」というサインを紹介します。
何を贈ったらいいかわからなくなってきたとき
孫が幼いときには、月齢や年齢に応じたプレゼントを選びやすいです。
おもちゃや絵本など、好みに関係なく選べるプレゼントがたくさんあります。
しかし、成長すると本人の好みや意思が芽生えます。
祖父母も「誕生日プレゼントはなにを贈ったらいいのだろう」と悩むようになるでしょう。
「現金でいいか」と考え始めたらやめどきかもしれません。
おもちゃや絵本を贈るときは、選ぶ側も楽しいものです。
しかし現金になった瞬間、楽しみは義務感に置き換わります。
「もらって当たり前」という雰囲気を感じたとき
孫にプレゼントや小遣いを渡したときの孫の反応からも、やめどきは見極めることができます。
例えば、プレゼントや小遣いを渡したとき「ありがとう」とは言っているけれど、「もらって当たり前」という雰囲気を感じたときはやめどきです。
筆者の友人が親戚の高校生にお小遣いを渡したときのエピソードです。
高校生は友人からそっけなく封筒を受取り「ありがとうございます」と言いました。
その直後、他の親戚が物陰で封筒を開け、不満げな顔で現金だけを抜き取り、封筒を丸めている高校生を見かけたそうです。封筒には高校生へのメッセージが添えられていました。
贈りものは心が伝わってこそ価値があります。
経済的に負担に感じたとき
孫へのプレゼントやお祝い金、小遣いの金額は年齢に比例します。
年金生活や限られた蓄えの中でやりくりしていても、徐々に負担に感じる人も多いようです。
「また誕生日がやってきた」「夏休みはお金がかかって面倒」と思うようになってきたら、やめどきかもしれません。
孫と祖父母の関係は「金の切れ目が縁の切れ目」ではありません。
金の切れ目で去っていくような孫ならば、去ってもらってもかまわないのではないでしょうか。
自分の生活を最優先で考えることが、結果的に子どもや孫のためにもなるはずです。
上手なやめ方2つのポイント
「終わり良ければ総てよし」という言葉があります。やめ方はとても大切です。
ここからは、贈る側も贈られる側も気持ちよくやめられる、上手なやめ方ポイントを2つお話しします。
ポイント1:どの孫にも平等になるタイミングでやめる
孫が複数人いる場合、すべての孫が平等になるタイミングでやめましょう。
例えば孫が3人いる場合、1人目の孫は高校卒業までお年玉からクリスマスプレゼントまでたくさんの贈りものをもらったけれど、年の離れた3人目の孫は出産祝いで終了してしまったら不平等でしょう。
孫が複数人いる場合は、長い目で先を見通し、続けられる金額と回数を考えておくことが大切です。
ポイント2:「やめます」とハッキリ伝える
毎年のようにお年玉やプレゼントを贈っていた場合は、贈られる側も「今年ももらえる」と待っています。
何も言わずに突然やめてしまうと相手に「なにか気分を害することをやってしまったのかな」「体調が悪いのかな」と余計な心配をさせてしまうでしょう。
孫への贈りものをやめるときにはハッキリと「今年でやめるよ」と伝えましょう。
よくある失敗が「そろそろやめてもいいかな」や「いつまであげればいいの?」と相手に尋ねることです。
相手に尋ねてしまうと、相手は「今まで無理していたのか」「嫌々贈ってくれていたのか」と思ってしまい、今までの贈りものが台無しになってしまいます。
「もう大きくなったからクリスマスプレゼントは卒業するよ」「アルバイトができるようになったから贈りものはやめるよ」と、成長を理由にハッキリと伝えるとお互いに気持ちよくやめることができます。
贈りものは金額ではない
孫にお小遣いをあげることは、祖父母の楽しみでもあります。
しかし孫は成長します。
喜びだけでなく「少ない年金からこんなにくれた」という少しの重さを感じるようになります。
贈りものは金額ではありません。
筆者の子どもは、筆者の母が作る大きなおにぎりが大好きです。
帰り際、現金よりもうれしそうにホイルに包まれたおにぎりを受け取っています。
もしも「また夏休みがやってくる」と心が重たくなっているならば、今年の夏は思い切って「贈りもの終了宣言」を考えてみてはいかがでしょうか。
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