農林水産省が東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(令和6年3月)について、主産地等からの聞き取りを行い、その結果について発表しました。
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聞き取りを行った、14品目の野菜の3月の価格についてお知らせします。
令和6年2月は、レタス(前半)・ばれいしょの価格が平年を下回る見込みです。
参照:農林水産省
※平年並みとは、平年(過去5か年平均)との比率が90%以上、110%以下である。
※14品目の野菜:大根、にんじん、白菜、キャベツ、ほうれん草、ねぎ、レタス、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、ばれいしょ、さといも、玉ねぎ
3月の14品目の野菜価格のそれぞれの見通し
それぞれの野菜価格の見通しについて見ていきます。
3月の大根の見通しは?
千葉(48%)
神奈川(46%)
千葉県産・神奈川県産ともに1月上旬以降の気温高により生育が前進しており、3月の出荷数量は、千葉県産は平年を上回る一方、神奈川県産は前半で切りあがり、後半は平年を下回る見込みです。
全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月にんじんの見通しは?
徳島(50%)
千葉(33%)
千葉県産に加え、徳島県産の出荷が増加します。
千葉県産・徳島県産ともに1月上旬以降の気温高により生育が前進しており、3月の出荷数量は、徳島県産は平年を上回る一方、千葉県産は切りあがりが早まり、平年を下回る見込みです。
全体として、千葉県産のシェアが高い3月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、徳島県産のシェアが高まる3月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月の白菜の見通しは?
茨城(77%)
兵庫(13%)
群馬県産の出荷が減少し、茨城県産・兵庫県産中心の出荷へ切り替わります。
兵庫県産の生育は順調。茨城県産は1月上旬以降の気温高により生育が前進しており、平年であれば3月後半まで続く秋冬作が2月一杯で切りあがり、3月の出荷数量は平年を下回る見込みです。
全体として、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
3月のキャベツの見通しは?
愛知(54%)
神奈川(23%)
千葉(19%)
主産県において1月上旬以降の気温高により生育は前進傾向であるものの、冬作から春作へと順調に切り替わり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月のほうれん草の見通しは?
茨城(48%)
群馬(31%)
主産県において生育は順調であり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月のねぎの見通しは?
千葉(35%)
茨城(19%)
埼玉(19%)
主産県において生育は順調であり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
3月のレタスの見通しは?
茨城(52%)
静岡(11%)
静岡県産の出荷が減少し、茨城県産中心の出荷に切り替わります。
静岡県産・茨城県産ともに1月上旬以降の気温高により生育が前進しており、3月の出荷数量は、茨城県産は前半に平年を上回る一方、静岡県産は前半で切りあがり、後半は平年を下回る見込みです。
全体として、3月前半の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移し、3月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月のきゅうりの見通しは?
群馬(26%)
宮崎(25%)
千葉(14%)
主産県において生育は順調であり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月のなすの見通しは?
高知(60%)
福岡(21%)
主産県において生育は順調であり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月のトマトの見通しは?
熊本(29%)
栃木(25%)
愛知(14%)
栃木県産・愛知県産の生育は順調。熊本県産はなり疲れによる着果不良が一部見られるものの、大幅な出荷数量の減少は見込ません。
全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月のピーマンの見通しは?
茨城(36%)
宮崎(31%)
高知(13%)
茨城県産・宮崎県産の生育は順調。高知県産は、2月上中旬の降雨により生育はやや遅延傾向にあるものの、大幅な出荷数量の減少は見込ません。
全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月のばれいしょの見通しは?
北海道(62%)
鹿児島(36%)
北海道産は4月~7月天候が安定していたため、玉付が良く(収穫及び貯蔵は完了)、3月の出荷数量は平年を上回る見込みです。
鹿児島県産は一部産地において11月以降の干ばつにより生育が遅延し、3月に後ろ倒しの出荷となるため、3月の出荷数量は平年を上回る見込みです。
全体として、3月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込みです。
3月のさといもの見通しは?
埼玉(56%)
愛媛(21%)
埼玉県産・愛媛県産において8月~9月の高温・干ばつの影響により小玉傾向が見られるものの、大幅な出荷数量の減少は見込ません。
全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
3月の玉ねぎの見通しは?
北海道(71%)
静岡(17%)
北海道産は収穫及び貯蔵が完了しており、8月から9月にかけての高温・干ばつの影響により歩留まりの低下に加え、小玉傾向となっています。
静岡県産は、1月上旬以降の気温高により生育は前進しており、1月から2月に前倒しの出荷となったため、3月の出荷数量は平年を下回る見込みです。
全体として、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
玉ねぎは相変わらず高値・小玉傾向
近年天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、農林水産省では産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化のために平成23年より、主産地、卸売会社等からの聞き取りを基に、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。
レタス(前半)・ばれいしょがお買い得の見込みです。
2月に引き続き、白菜の価格は平年を上回って推移します。
また、昨年8~9月の高温・干ばつの影響で、玉ねぎは相変わらず小玉傾向。
出荷量も下回るため、高値は続きそうです。
≪執筆者撮影≫
一方で、冬に1玉200円にまで上がったレタスが、ここにきてお買い得に!
1月の気温高によって、お手頃価格で手に入りそうです。
筆者も、先日久しぶりに1玉100円以下でレタスを購入できました。
≪執筆者撮影≫
また、2月から引き続き、ばれいしょ(じゃがいも)もお買い得。
筆者行きつけのスーパーでは、大袋のじゃがいもが300円ほどで売られていました。
腹持ちもいいじゃがいもは、食費節約の強い味方になってくれそうですね。
レタス・ばれいしょをたっぷり使おう
繰り返しになりますが、3月のお買い得野菜は「レタス」「ばれいしょ」です。
安くておいしい野菜を賢く活用して、栄養満点のおいしいレシピを取り入れましょう。
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