チープな作りのCMでおなじみの某通販会社では、電話での問い合わせが「ナビダイヤル」しかありません。
CM出演する女性がいくら「安~い」と喘いでも、ナビダイヤルで相談しているうちに高くついてしまいます。
とはいえ、ナビダイヤルを知らない人もいるでしょうから、今回はナビダイヤルを徹底解説します。
「ナビダイヤル」は利用者負担の電話サービス
≪画像元:NTTコミュニケーションズ≫
ナビダイヤルとは、0570に続く6桁の番号を利用した、NTTコミュニケーションズが提供するサービスです。
1つの0570番号で、全国各地での電話受付が可能なことから、さまざまなサービスの問い合わせなどで利用されています。
ナビダイヤルは発信側、フリーダイヤルは着信側が料金負担
ナビダイヤルと似たものに、フリーダイヤル(0120)、フリーコール(0120または0800)、フリーボイス(0037など)があります。
違いは通話料金を誰が負担するかで、ナビダイヤルは発信側、フリーダイヤル・フリーコール・フリーボイスは着信側の料金負担です。
ユーザーからすると、フリーダイヤルは長電話でも通話料金を気にする必要がありません。
ナビダイヤルは有料
≪画像元:ソフトバンク≫
さまざまな通信事業者では「電話かけ放題」のプランを提供しています。
しかし、ナビダイヤルへの発信はかけ放題プランの対象外です。
プランが適用されていると思い込みナビダイヤルで長電話をして、後から通話料金を請求されてビックリしないでください。
ちなみに、楽天モバイルで利用可能な無料通話アプリ「Rakuten Link」からナビダイヤルにかけようとしても、かけられません。
ナビダイヤルって怪しいの?
≪画像元:日本年金機構≫
問い合わせの電話番号でナビダイヤルを設定している会社は、怪しい会社ではないかと勘繰ってしまいますよね。
その可能性も否定できませんが、以下のような公的機関でもナビダイヤルを採用しています。
・ 東京都水道局(ナビダイヤル以外もあり)
・ 日本年金機構(同上)
・ 東京都福祉保健局
・ いのちの電話(フリーダイヤル、03もあり)
いのちの電話では、ナビダイヤルとフリーダイヤルで受付時間が異なります。
気になるナビダイヤルの料金は?
≪画像元:NTTコミュニケーションズ≫
無料にはできないナビダイヤル、料金が気になるところですね。
昨年までの料金は、ざっくりと以下の通りでした(料金は税込)。
・ 固定電話:9.35円/240秒~11円/22.5秒
・ 携帯電話:11円/25秒~11円/20秒
・ 公衆電話:10円/76秒~10円/8秒
固定電話で最も安い通話は県内通話(区域内)、最も高いのは県外への平日昼間通話でした。
携帯電話で最も安い通話は平日昼間以外、最も高いのは平日昼間の通話です。
特に固定電話は、時間帯以外に距離によっても料金が変わるため、料金体系が非常に複雑でした。
1月よりナビダイヤルの料金が変更
≪画像元:NTTコミュニケーションズ≫
2024年1月より、固定電話網がIP網へ移行されました。
これにより、時間帯ごとの料金差だけでなく距離による区分もなくなっています。
変更後のナビダイヤルの料金は、以下の通りです。
・ 固定電話:9.35円/180秒
・ 携帯電話:11円/20秒
・ 公衆電話:10円/40秒
固定電話には、NTTコミュニケーションズの050IP電話・IPVoice回線(050番号帯)も含まれています。
固定電話と公衆電話は、旧料金の枠組みで比較的安い部類の料金に落ち着きました。
携帯電話のみ、旧料金の最高値になってしまいました。
ナビダイヤルを利用しないか、お得になる手段を用意しておこう
ナビダイヤルをお得に利用する方法は、ないのが現状です。
特に携帯電話からは高くつきますので、できれば利用しないのがいいでしょう。
チャットやメールなどでも問い合わせできる場合があります。
どうしてもナビダイヤルを利用する場合は、固定電話を利用してください。