2023年12月5日、JCBオリジナルシリーズのスタンダードカードが代わりました。
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今までの「JCB一般カード」は2024年1月31日に募集を終了します。
これの置き換えとして「JCB CARD S」が登場しました。
一般カードは、年会費無料にする条件が厳しすぎたのですが、新登場の「S」は最初から年会費無料です。
ひとつ進化しましたが、現在のクレジットカード界においてこのカードの性能はどの程度でしょうか。
他社カードとも比較しつつ、検証してみます。
JCB CARD Sはこんなカード
JCBの自社発行カード(プロパーカード)をオリジナルシリーズといいます。
提携カードにない独自のサービスが受けられます。
オリジナルシリーズにもゴールド、プラチナ、THE CLASSなどさまざまなグレードがありますが、JCB CARD Sは最も基本のスタンダードカードです。
次の特徴を持ちます。
・ 年会費永年無料(家族カード・ETCカード無料)
・ 還元率は0.5%(従来通り)※年間300万円使うと1.0%
・ 特典・優待を重視(たとえばスターバックスポイント最大20倍)
・ クラブオフ付帯
・ 入会キャンペーン最大3万8,500円実施中
・ 一般カードのサービス「スマホのディスプレイ破損補償」はなし
通常の還元率よりも、年会費無料でどこまで特約店や優待を厚めにできるかという制度設計です。
これは最近の潮流と一致していて、三井住友カードや三菱UFJカード等、銀行系ライバルもそうです。
一見して、悪くないカードと考えます。
ポイント2倍のJCB CARD Wに新規入会できない40歳以上の人にはおすすめです。
オリジナルシリーズを現在有していない筆者もまた、どこかのタイミングで入手する可能性が大です。
過去には有していましたが、入会キャンペーンも除外されていません。
JCB CARD Sの特徴を、筆者の主観と他のカードとの比較も交えてご説明します。
年会費無料は当然
最近は年会費を徴収するスタンダードカードのほうが珍しくなりました。
年会費設定があっても、年1回の利用で無料と言うものが多数です(三菱UFJ、セゾンアメックス等)。
JCB一般カードも1,375円の年会費が無料になるのですが、そのためには年間50万円使わなければなりませんでした。
一般カードのスマホのディスプレイ破損補償は有益でしたが、それを除くと還元率がいいわけでもなく、使いこなしが難しい1枚だったといえます。
還元率は0.5%だがJCBは落とし穴あり
JCBカード全般の話ですが、ポイントの交換率が悪くなっています。
JCBプレモやJCBギフトカードなら交換率100%(ギフトカードは手数料あり)ですが、共通ポイント交換は軒並み目減りします。
銀行系でも三井住友カードは、Vポイント → Tポイントという等価交換もあり(2024年春統合)、キャッシュバックやポイント直接利用も等価で、存在感を増しています。
年間利用額による還元率アップは進化した
JCBオリジナルシリーズは年間利用額に伴うポイントアップ(翌年の還元率アップ)があります。
年間300万円利用した際の翌年還元率が、今回1.5倍から3倍にアップしました。
毎年300万円使うと翌年はポイント還元率1.0%です(もっと低い額でのポイントアップもある)。
しかし、年間300万円も使うなら、2万円の年会費を支払ったうえでエポスプラチナカードにしたほうがいいと考えます(年間利用ボーナスが4万円相当)。
スターバックスポイント10倍などポイントアップ
JCBオリジナルシリーズ全般のポイント優待は次の通りです。
・ スターバックス20倍
・ amazon3倍
・ セブン-イレブン3倍
・ App Store3倍
その他多くのお店がポイント2倍以上になります。
また、さらなるポイントアップの機会も多数あります(要エントリー)。
現在も、2024年3月15日まで実施中です。
筆者今改めて確認し、これだけあるのかと驚きました。
ポイント2倍なら還元率1.0%で普通のカードとなり、3倍なら上回ります。
ただし、「セブン-イレブン3倍」(1.5%)など、次のカードと比べた際に大きく見劣りするのも事実です。
・ 三井住友カードスマホタッチ決済 ... 7.0%以上 ※さらにローソン、ミニストップ等でも
・ 三菱UFJカード ... 5.5%(リボ払い設定なら10.5%)※さらにローソンでも
それでも、スタバ好きの方にはスターバックス20倍は響くでしょう。
20倍となるのはStarbucks eGiftの購入で、スターバックス カードへのオンライン入金・オートチャージは13倍です。
ドトールコーヒーやエクセルシオールカフェ(スマホタッチで7.0%以上)の好きな方は三井住友、スタバやコメダ珈琲、サンマルク好きならJCBとなるでしょうか。
クラブオフ付帯
リロクラブの優待プログラム「Club Off」は、多くの飲食店やレジャー施設、宿泊等で割引が受けられます。
今回登場したJCB CARD Sの最大の売り物はこれでしょう。
従前のJCBでは、ゴールド以上に付帯のサービスでした。
そしてリボ専用等特殊なカードを除く年会費無料でクラブオフが付帯する例は、決して多くなく、現在はマジカドンペンカード程度です。
JCB CARD Sはプロパーカードであり、極めて貴重です。
ただしクラブオフは日ごろから優待内容をチェックし、意識して活用しない人には無用の長物です。
せっかくの無料優待が付いているのですから、生活の隅々まで常に意識して使いたいものです。
ただし、クレジットカードを持たなくてもクラブオフの優待を使う機会は多くあります。
提携こそクラブオフの本質ですから、これは当然なのです。
たとえば現在だとQUICPayのクーポンです。この点はご承知おきください。
海外旅行傷害保険は別途上乗せが必要なレベル
https://insurance.jcb.co.jp/cm/service/card/kojin/00102.html
JCB CARD Sには海外旅行傷害保険が付いています。
利用付帯(事前の旅行代金カード決済が必要)で、最も重要な保障である海外での治療費上限が100万円というものです。
家族特約はありません。スタンダードのカードとしては悪くはありません。
ただ100万円ではやや心配です。
海外旅行の際はご自分で保険商品の安いものに加入し、補償を上乗せすることをおすすめします。
上乗せというより、JCB CARD Sには実質的に保険はついていないと思ったほうが無難でしょう。
入会キャンペーン最大3万8,500円実施中
2024年3月31日まで、JCB CARD Sでは入会キャンペーン実施中です。
次の4種類です。
・ amazon利用最大1万5,000円キャッシュバック
・ スマホ決済利用最大3,000円キャッシュバック
・ ショッピング分割・スキップ払い10万円利用で1万5,000円キャッシュバック(要エントリー)
・ キャッシング枠設定で抽選で200名に5,000円キャッシュバック
キャッシング枠は抽選なので取り上げません。
次の決済をすると、実質満額の3万3,000円が現金でもらえます。
・ amazonを7万5,000円使う(要:JCBアプリログイン)
・ Apple Pay ・ Google Pay ・MyJCB Payのいずれかで1万5,000円使う
・ (2024年6月3日まで)分割・スキップ払いで10万円使う
分割・スキップ払いは手数料が付きますから、1万5,000円のキャッシュバックに期待しての、気軽な利用はおすすめしません。
ただキャンペーン概要を読むと、手数料の発生が要件になっていません。
分割払いをして、早めに繰上げ返済してしまえば手数料が少なくて済み、結果かなりの実入りがあるでしょう。
家族カード入会キャンペーンも
それから、上記と別枠のキャンペーンです。
・ 家族カード入会で最大4,000円キャッシュバック
こちらは、しばしばJCBオリジナルシリーズで実施されている内容です。
家族1名2,000円です。
JCBオリジナルシリーズには毎年大型のリボ払いキャンペーンがある
最後に余談です。
新カードのJCB CARD Sとは特に関係なく、オリジナルシリーズ全般(と地銀系JCB)の話です。
リボ払いは熟慮なく使うと大変なことになるので、気軽におすすめはしません。
ですが現在、JCBオリジナルシリーズを有していない筆者が惹かれる要素がこのリボ払いキャンペーンなので、併せてご案内します。
2023年は、「1万5,000円」「1万円」「5,000円」のリボ払いキャンペーンを実施していました。
現在、新規入会以外でのリボ払いキャンペーンは貴重なのです。
JCBのリボ払い(スマリボ)は「初回手数料無料」タイプではないので原則として手数料(利息)が付くのですが、不思議なことに月に利用した全額を増額して支払ってしまえば、手数料ゼロです。
期間中、ごく少量のリボ手数料だけ支払えばOKというキャンペーンが多いので、うまく使うとチャンス大です。
新登場JCB CARD Sは使い方次第で魅力あり
新登場の年会費無料のスタンダードカード、JCB CARD Sについて見てきました。
結論として、お得の追求に余念のない人にはおすすめできます。
還元率が低いのは確かですが、適切に使う優待は還元より価値が高いことが多いので、気にすることはないでしょう。
筆者は入手してもメインカードにはしないと思いますが、サブカードとしてクラブオフ等を活用します。
クラブオフとポイントアップを中心にして、JCB CARD Sでお得な生活を手に入れましょう。
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