先週は、米国のシリコンバレーバンクFG傘下銀行の経営破綻を受けて投資家のリスク回避から始まったマーケットは、金融システム不安が欧州にも波及し、スイスのクレディスイスGが経営不振に陥っていることで、さらなる金融システム不安となり、世界中で売り圧力が高まった1週間でした。
意識されていた消費者物価指数は、何事もなかったように通過し、反面、金融不安への警戒が強くなり、今週のFOMCでの金利について、非常に注目されている状況です。
3月21日は、春分の日で日本は休場ですので、建玉はしっかりと整理整頓してFOMCを迎えたいとことです。
3月相場は新たなトレンドを作れるのか【今週の日経平均を考える】
チャート分析
それでは、チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は、下向きに推移し、株価も5日線の下で1週間を終えました。
25日線は、上向きだった先週から一気に下向き推移となりました。
15日水曜日には、下向きの25日線に対して5日線が上から下へとデットクロスしました。
75日線は、1週間を通して下向きに推移しています。
並び順は、25日5日75日の並び順で、上昇トレンドの終わりとなっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、上向きの推移となっていて、2万7361円処を推移しています。
トレンドライン
「三空踏み上げ売り向かえ」と宵の明星形成で、下への意識が高まって始まった先週は、意識されていた下の窓埋めをしながら、また新たに窓を開けるという展開でした。
窓埋めについては、
- 3月3日と6日の窓を埋める
- 更に下の3月2日3日の窓埋める
- 意識されていた2万7000円処の1月23日24日の窓を埋める
- 1月20日23日の窓埋めにチャレンジしたところで週末入り
となりました。
1月20日の高値が2万6553円で、先物は2万6700円ですので、寄り付きは下げて始まる公算ですが、この窓埋めとなるかは週明けの展開を見てからとなりますので、要監視です。
新たな窓としては、3月10日13日、13日14日の窓、15日16日の窓、そして上に16日17日の窓開けで、今度は、酒田五法の「三空叩き込み買い向かえ」と明けの明星示唆というところでの週末入りとなりました。
一目均衡表
遅行線が芸術的な線を描き、本当に面白いと感心する動きとなりました。
遅行線は2月3日6日の間をすり抜け下へ向かい、上には日々線が立ちはだかっていて、なかなか抜けられない状況。
このまま株価は横ばい、もしくは下への展開かと思いますが、若干抜け道もあり、2月10日13日の隙間を上に抜けるという可能性も残しています。
2営業日後のチャンスで上抜けできるのか、遅行線の動きに目が離せない1週間となりそうです。
特にFOMCと重なっているので要注意で確認していきましょう。株価は雲の間を行ったり来たりで、今週は雲が比較的薄いので、上下どちらにも行けそうです。
ボリンジャーバンド
TPライン上から株価の推移が始まった先週ですが、-2σにタッチしてから-1σに戻しての週末入りです。
バンドは横向きとなっています。
この水準でもみ合う展開も想定されます。
スローストキャスト
売られすぎゾーンに到達して、木曜日にはクロスして売られすぎゾーンを抜ける位置取りとなっています。
このまま売られすぎゾーンを脱して、買われすぎゾーンへと向かうのか確認していきましょう。
MACD
シグナルは0ラインの上ですが、MACDが0ラインの下に入り込み、下降トレンドとなっています。
ヒストグラムが好転へと向かって、シグナルも0ラインの上でMACDのクロスを待っていてくれれば、これは上昇へと転換できるところなので、今週はMACDとシグナルの乖離がなくなってクロスできるのかに注目です。
次回の新月は3月22日で、満月は4月6日(ピンクムーン)です。
次回の水星逆行期間は、4月21日から5月14日です。
総合判断
パラボリックは陰転となり、まだ2万8000円台に位置しているため、株価との乖離があります。
直近月曜日に16日17日に空けた窓を埋めてから、FOMCで上に向かった場合には、Wボトムで底値形成となりますが、1月20日23日の窓を埋める場合には、その下の1月17日18日の窓埋めも意識されてきます。
ローソク足の足型では上への示唆ですが、トレンドは上昇が終わり、BOX中段でのもみ合いとなるのか、それともBOX下限まであるのかというところも意識しながら、上下どちらに振れても対応できるように心がけていきましょう。
もみ合い相場からのトレンド転換に注視【今週の日経平均を考える】