たくさんの方が
投資を始めている今の時代、「少しでも多くの利益を!」といかにも勝つための
投資を実践しようとしている方が多い印象を受けます。
ですが少し冷静になって考えていただきたいことがあります。
特に
投資を始めたばかりの初心者ほど、都合の良い利益を想像しがちですが、始めてすぐに利益が出せるとお考えでしょうか。
仕事にしても、資格取得にしても始めてすぐに「ものになること」は基本的にないはずです。
地道な努力を続けてこそ結果につながるのではないでしょうか。
ですがこと「
投資」については甘く考えがちな方が多い点には注意が必要です。
安易に考えがちな方ほど、期待通りの値動きにならずに早々に売却、
投資をやめてしまう傾向にあります。
筆者としては少しでも多くの方に、少しでも長い期間
投資を続けていただくことを願っております。
それが本当の利益につながるからです。
そのためにも
投資で本当に大切なことは「勝とうとすること」ではなく、「負けないこと」なのです。
資産形成を成功させるためには「負けない」投資を実践することが最重要
「この株を買えば利益〇〇倍確実!」
「本セミナー受講者から億り人多数輩出!」
などなど、勝つための
投資を指南する書籍やセミナー、コミュニティは枚挙にいとまがありません。
確かにごく限られた幸運な人はこういった手法で大きな利益を得ることができるかもしれません。
ですが「再現性が無い」という点からこういった
投資は全くおすすめできません。
このようなセンセーショナルな内容に夢見て
投資をし、失敗、大切な資産を失ってしまった方の多いこと。
投資は自己責任なので誰も責任は取ってくれません。
どのような結末になったとしても自分で後始末をするしかないのです。
確かに「一攫千金」には夢があります。
なるべく若くして大金持ちになった方が残りの人生、長く楽しむことができるのも事実です。
ですがそんな甘い話はありません。
現在多くの
資産を保有している大金持ちも基本的には地道な努力を重ねて成功を掴んでいるのです。
投資だったら「すぐに大金持ちになれる」や「努力は必要ない」などといった甘い話には耳を貸さないようにするべきです。残念ながら「勝とうとする
投資」ほど、資産を失ってしまう可能性が高くなります。
それはリスクが高くなるからです。
本当に真剣に資産形成を考えている皆様には「勝つ
投資」ではなく「負けない
投資」を実践していただきたく思います。
負けない
投資こそが再現性高く利益を手にすることができる
投資だと考えます。
負けない投資はつまらないものである
それは
インデックスファンドへ長期積立を行うことです。
インデックスファンドとは日経平均やS&P500などといった指数に連動することを目指した運用をする
投資信託のことをいいます。
指数を上回る成績を目指すアクティブファンドと違い、その手数料の安さに魅力があります。
また、
投資信託はそれ自体の
投資対象が広く分散されていて、個別の銘柄へ
投資するよりも安全性が高く、負けにくいことも大きな特徴です。
インデックスファンドへ時間をかけて資産形成していくことが遠い様で一番の近道です。
ですが、実践している多くの方が感じることだとは思いますが、何かつまらない、「
投資している」ことが実感しにくいのもインデックス
投資の特徴かもしれません。
ですが本当に利益の出せる
投資はつまらないものであるということは忘れないでください。
王道のインデックス投資が最適解
インデックスファンドだからといってなんでも良いわけではありません。
なるべく手数料が安く、広く分散された商品へ
投資するようにしましょう。
代表例として挙げられるのは、
などがあります。
最近ではBRICsの再来として新興国株式インデックスファンドも注目されていますが、やはり新興国への
投資はリスクが大きくなってしまうのが特徴です。メインの
投資先としては避けるべきだと考えます。
また、上記インデックスファンドへ
投資するにしても、複数のファンドへ
投資する場合は注意が必要です。
例えば全世界株式インデックスファンドと全米株式インデックスファンドへ
投資するとします。
この場合、一見すると世界と米国へ半分ずつ
投資しているように見えるかもしれませんが、実は違います。
現在の全世界株式
インデックスファンドの構成銘柄はその約60%が米国企業です。
つまり100%米国へ
投資する全米株式と、約60%米国へ
投資する全世界株式へ
投資していることになりますので、合計で約80%も米国へ
投資していることになります。
理解していれば問題ありませんが、分散効果が薄くなる点には注意が必要です。
「勝つための投資」をするには「若さ」が絶対条件
個別株
投資などの勝つための
投資をするためには「若い」ことが必須の条件です。若ければ資金量もまだ少なく大損失へつながる可能性も低いでしょう。
仮に損失を被ってしまっても取り返すためのチャンスがまだあるのが救いです。
ですが歳を取れば取るほどむやみにリスクを取るべきではありません。
損失を取り返すための時間も相対的に少なくなりますし、何よりも取り返しのつかないくらいの大損失を被ってしまう可能性があるのも注意するべき点です。
一般的に高齢になればなるほど余剰資金が手元にある状態となるでしょう。
子どもの教育資金にめどがつき、生活費に余剰ができることもあるでしょうし、退職金としてまとまった大きな
資産を手にするのもこの時期です。
若い時から
投資を経験し、相場に慣れていればまだしも、初心者の状態で大きな資金を
投資に回すことだけは絶対に避けなければなりません。
投資で大きな利益を出すことよりも守りを重視し、負けない
投資を心がけることが何よりも大切です。
銀行や証券会社の営業マンは皆さんの預金を狙っています。
取り返しのつかない事態を避けるためにもなるべく若いうちから、少額ずつでも
投資を経験しておくことをおすすめします。
インデックスファンド×ドルコスト平均法=最強の組み合わせ
確実に利益を出すためには再現性高い手法で時間をかける必要があります。
時間はかかりますが、言い換えれば着実に実行すれば高い確率で利益を手にすることができます。
焦って特別な手法を探すより、ゆっくりと着実に進む方が最後に利益を手にすることができるのです。勝つことを目指すのではなく、負けないことを目指すことが大切です。
ミスをしないことが一番重要です。
市場に勝つことを目指す必要はありません。
また、来年から新NISAが始まりますが、決して無理な金額を
投資してはいけません。
投資で負けないためには続けることが大切です。緊急予備資金などの現金比率をしっかりと確保した上で
投資するべきです。10年、20年と
投資を続けることができればできるほど大きな利益が舞い込んでくるのが
投資の醍醐味です。
無理をして大きな利益を狙い、余剰資金がないような
投資をしてしまうと途中でやめてしまう可能性が高くなってしまいます。
勝つことを狙ってしまったがために負けてしまうことになるのが「無理をした
投資」です。
しっかりと着実に、無理のない
投資、負けない
投資を実践することを心がけてください。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
\ この記事をシェア /