キャッシュレスの還元率が縮小気味の世の中において、Visa LINE Payプリペイドカードは還元率2.0%を誇るスグレモノです。
そのカードの「オンラインショップ」での還元率が、2023年4月1日よりゼロになります。
還元率が下がるのは印象のいいものではありませんが、このカード、まだまだ役に立ちます。
新社会人や学生さんにも便利なので、あらためてVisa LINE Payプリペイドカードの現在地点を取り上げます。
自動加算されないWAON POINT4つのケース ポイントを受け取れていない可能性があるのでしっかりと確認してください。
Visa LINE Payプリペイドカードのオンライン還元率がゼロに
「還元率ゼロ」は、カード決済してもポイントが付かないということです。
ですが、もともと「0.5%」に過ぎなかったオンライン還元率がゼロになるというだけです。
整理します。
≪画像元:LINE pay≫
《Visa LINE Payプリペイドカードの還元率(2023年4月1日以降》
・ Apple PayまたはGoogle Payで、「タッチ決済」(iDも可) → 2.0%
・ オンラインショッピング → 0%
4月以降は、オンラインショップでカード決済しなければいいのです。
それより、このカードのメリットは実店舗での2.0%の還元率のほうにあり、これが残ります。
ポイント還元の上限があるので注意
1か月単位(1日〜末日)で、ポイント付与上限があるので気をつけましょう。
ポイント付与上限5,000ポイントです。
ただし、25万円の買い物をしないと上限を超えないので、忘れていても実害はなさそうです。
Visa LINE Payプリペイドカードはどんな人に向いている
Visa LINE Payプリペイドカードは、キャッシュレス界でもやや特殊な存在です。
こんな特色があります。
・ デジタルカード(現物がないが、LINEアプリで即時発行できるのが便利)
・ クレジットカードではないので、審査はない
・ タッチ決済かiDで決済する(これ以外の組み合わせも可能だが、還元率ゼロのため無意味)
・ 事前にチャージが必要で、クレジットカードからのチャージは不可
それぞれもう少し深掘りします。
チャージは現金・銀行のみでWポイントにはならない
Visa LINE Payプリペイドカードはチャージして使いますが、チャージできるのは現金または銀行口座(オンライン)からのみとなっています。
クレジットカードは不可ですし、チャージ時のポイントは付きません。
そして銀行口座も次の通り限られています。
・ ゆうちょ銀行
・ 三菱UFJ銀行
・ 三井住友銀行
・ みずほ銀行
・ PayPay銀行
・ 住信SBIネット銀行
楽天銀行が現在、不可となっています。
現金入金の場合、次の2種類を使います。
・ セブン銀行ATM(スマホ取引)
・ ファミリーマートマルチコピー機
デジタルカードのため、銀行ATMでの入金はできません。
プリペイドカードなので子供もOK
プリペイドカードは「与信」がないため、審査がありません。
子供でも持つことができます。
お小遣いを渡す手段としても使えます。
15歳以上であればネットバンキング可能なので、大人のようなキャッシュレス環境に近づけることもできます。
デジタルカードのため、物理的になくす心配がないのもメリットです。
「使い過ぎを防ぐ」よりも大きなメリットは還元率
クレジットカードは後払いのため使いすぎてしまう人もいます。
この点、デビットカード(銀行残高で即時決済)や、チャージして使うプリペイドカードにメリットがあるわけです。
生活が軌道に乗るまで後払いをしたくない、新社会人にもおすすめです。
ただ利用金額の心配な人以外でも、このカード、クレジットカードと併用して使う価値が十分あります。
2.0%という高い還元率は、大部分のクレジットカードに勝つ数字です。
月に1万円このカードを使えば、毎月200円のポイントバックがあるわけです。
たまるのはLINEポイントで、このポイントもプリペイドカードで使えます。
他のポイント利用法としては「PayPayポイントへの等価交換」がおすすめです。
LINEのキャッシュレスは複雑 整理しておこう
Visa LINE Payプリペイドカードは、少々変わったカードではあるものの、決して理解の難しい存在ではありません。
ただ、LINEの他のクレジットカードと比較すると、突然わかりにくくなります。
最後に整理をしてみます。
現在、新規に取得できるLINEのカードは、次の3種類、形状も分類すると5種類です。
1. Visa LINE Payプリペイドカード(本記事)
2-1. Visa LINE Payクレジットカード(券面のあるカード)
2-2. Visa LINE Payクレジットカード(デジタルカード)
3-1. Visa LINE Payクレジットカード(p+)券面のあるカード
3-2. Visa LINE Payクレジットカード(p+)デジタルカード
これらを分類します。
1、2、3のすべてを持つこともできます(2と3は券面の有無を選択)。
先払いか後払いか
・ 先払い → 1(Vlisa LINE Payプリペイドカード)
・ 後払い → 2と3(クレジットカード)
先払いは審査不要なので子供も使え、後払いは与信があるので審査して発行されます。
デジタルカードかどうか
・ デジタルカード → すべて
・ 券面のあるカード → 2と3
クレジットカードでは、デジタルカードが選択できます。
2と3は券面のあるカードも選択できます。
ただ3については現物カードを実店舗で使っても還元率0.5%に過ぎません。デジタルがおすすめです。
デジタルカードの決済方法が違う
デジタルカードの利用法です。
・ タッチ決済、iDで使う → 1と3
・ LINE Payで使う → 2と3
本記事で取り上げたVisa LINE Payプリペイドカードは、QRコード決済のLINE Payでは使いません。
カードの使い分けにあたって、最もややこしいのはこの部分ではないでしょうか。
管理をLINEアプリの「ウォレット」で行う点はすべてのカード共通です。
還元率が違う
還元率の比較をします。なかなか複雑です。
1 → (タッチ決済、iD)2.0%
1 → (オンライン決済)還元なし
2-1 → (カード現物決済、オンライン決済)1.0%
2 → (LINE Pay)0.5%
3-1 → (カード現物決済)0.5%
3 → (LINE Pay月1万円まで)5.0%
3 → (LINE Pay月1万円超)還元なし
3 → (タッチ決済、iD)0.5%
それぞれ特徴があり、使い分ける意味があるわけです。
月1万円まで還元率5.0%と高い「p+」(3)をLINE Payで使い、これを達成したのちに、Visa LINE Payプリペイドカード(1)のタッチ決済(またはiD)か、Visa LINE Payクレジットカード(2)を使うイメージです。
還元率重視でLINEのカードを使いこなそう
オンライン決済でポイントのつかなくなったVisa LINE Payプリペイドカードを中心に、LINEのキャッシュレスを見てきました。
カード改悪に思えますが、ほとんど影響はないでしょう。
LINEのクレジットカードにもそれぞれ特徴があり、使い分けると便利です。
券面のないデジタルカードがおすすめです。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
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