会員制のスーパーであるコストコには、通常会員の他に法人会員(ビジネスメンバー)があるのをご存じでしょうか。
ビジネスメンバーは通常会員より年会費がお得なのですが「法人」と名がつくため、会社を経営していないと入れないと思っている人が少なくありません。
しかし実は個人事業主でも簡単にビジネスメンバーになることができるのです。
また、ビジネスメンバーには会費が安いこと以外にもさまざまなメリットがあり、なっておいて損はありません。
この記事では、実際に個人事業主でビジネスメンバーになった筆者が手続きの手順やビジネスメンバーのメリットについてご紹介します。
コストコに行かなくてもコストコ商品が買えるサービス3選 年会費不要で手続きも簡単
コストコ通常会員とビジネスメンバーの違い
前述の通り、コストコには個人で入会する場合の通常会員「ゴールドスターメンバー」と、法人で入会する「ビジネスメンバー」があります。
両者の違いは、大きく分けて年会費とサービス内容の2つです。
まず年会費は通常会員が4,840円(税込)に対し、ビジネスメンバーは4,235円(税込み)で、年間605円安くなっています。
また、会費はビジネスメンバーの方が安いにも関わらずビジネスメンバー限定の割引や従業員カードが作れることなど通常会員にはないビジネスメンバーならではのサービスもあり、非常にお得です。
個人事業主でもOK! コストコビジネスメンバーになるには
そんなお得がいっぱいのビジネスメンバーですが、実はそれほど申し込みのハードルは高くありません。
法人というとある程度大きな会社でないといけないような感じがしますが、個人事業主でも申し込みが可能です。
さらに業種についても特に縛りはありません。
私自身、何となく飲食店など食品に関わるような仕事でないとNGなのかと思っていましたが、私がビジネスメンバーの申し込みをしたときも業種については全く尋ねられませんでした。
個人事業主がビジネスメンバーになるために必要な書類
法人の場合、ビジネスメンバーになる際には会社証明として代表者の名刺や登記簿の写し、屋号の入った公共料金の請求書などのいずれかを提出する必要があります。
しかし個人事業主の場合は屋号がないケースも多いためか、係の方から「前年度の青色申告書」のみ提出を求められました。
なお、私の場合は申し込み当時に開業届を出したばかりでまだ前年度の青色申告書がなかったため「開業届の写し」を会社証明として提出しましたが、特に問題なく受理されました。
会社証明の他、写真付きの身分証明書も必要となるので忘れないようにしましょう。
ビジネスメンバーになるときの手続きの流れ
登録の手順は通常会員もビジネスメンバーも同様で、証明書の提出時に会社証明を出すかどうかの違いになります。
登録手続きは来店してから行う方法とインターネットで予約してから行う方法がありますが、どちらも最終的には来店が必要です。
(1) 店舗で登録する方法
まずは店舗のメンバーシップカウンターで必要書類の記入を行います。
身分証と会社証明を提出し、写真撮影を行ったら手続きは完了です。
(2) インターネットで予約してから登録する方法
必要書類の記入をホームページから済ませておくことができます。
そのあと店舗に言った際、メンバーシップカウンターに向かい、各種証明書を提出するという流れです。
(1) (2) どちらの場合でも、通常会員からビジネスメンバーへの切り替えの場合には通常会員のメンバーカードが必要ですので注意しましょう。
個人事業主がコストコのビジネスメンバーになるメリット
ここからはビジネスメンバーならではのメリットをご紹介していきます。
ビジネスメンバーには通常会員にはないさまざまなサービスを受けることができ、中には「法人ならでは」といった大掛かりなものもありますが、個人事業主でもお得を実感できるものがたくさんあります。
年会費が安くなる
まずは何と言っても年会費です。
通常会員より605円安くなり、家族カードなども通常会員と同様1名まで無料で作ることができます。
また、このビジネスメンバーの年会費は年度途中でも適用されます。
私は通常会員からビジネスメンバーに切り替える際、更新月の前月に申し込んだのですが、ほぼほぼ通常会員だったその年度の会費もビジネスメンバーに変わったため差額の返金を受けることができました。
通常会員からビジネスメンバーに切り替えたい場合は通常会員の満期を待たず切り替えるのがおすすめです。
ビジネスメンバー専用の割引がある
≪メルマガからの切り抜:BUSINESS COUPONの一例≫
ビジネスメンバーには「BUSINESS COUPON」といったメールが不定期で届き、ビジネスメンバー専用の割引を受けることができます。
これらのクーポンは通常会員向けのメルマガクーポンと同様、レジで自動的に適用されるため特に持参や提示の必要はありません。
クーポンの適用品には「ケース単位での販売」などいかにも法人向けといったものもありますが、およそ半数はコストコの最小単位で売ってあるものです。
品目は1~2月のクーポンだけみてもバラエティベーグルや業務用国産ブレンド米(20㎏)、クリームチーズ(200g×3)、ワイドハイターPRO(2㎏)などと非常に豊富で、割引幅も1~3割と小さくはありません。
なお2022年12月にはクーポンとは別に「BUSINESS EXPO」への案内というメールが来ました。
このイベントはビジネスメンバーがコストコの担当者と直接仕入れに関する相談などを行うことができるもので、個人事業主にはあまり関係ないのですが、この期間中にも上記のクーポンと同様のビジネスメンバー限定割引商品があり、非常にありがたかったです。
ビジネスメンバーになったからといって、通常会員向けのクーポンが配信されなくなることはないため、ビジネスメンバーになるだけでクーポン商品の種類が多くなるということになります。
年会費も安い上、割引商品も多くなるというのはかなりうれしいです。
会費を経費にできる
私はコストコの商品に関する記事なども執筆しているため、ビジネスメンバーの年会費は確定申告の際に経費として計上しています。通常会員でも同じ使い方なら本来経費でいいと思うのですが「ビジネスメンバー(法人会員)」となっている方が経費計上もしやすいです。
コストコにはコピー用紙やペンなどの事務用品やパソコンなどの電子機器の取り扱いもありますので、食品を扱う人以外でも経費の計上は可能です。
その他、追加カード・配送なども
個人事業主にはあまり関係がないかもしれませんが、ビジネスメンバーになると無料で作れる家族カードの他に、より安価で作れる従業員カードを6枚まで発行することができます。
従業員カードの年会費は3,850円(税込)ですので通常会員と比べると990円安くなります。
もちろん従業員カードにもそれぞれ1枚無料で家族カードを作ることができますし、ビジネスメンバーのサービスはすべて受けることができるので、従業員にとってはかなり魅力的な福利厚生と言えるでしょう。
また配送サービスについてもビジネス会員の場合、送料が通常会員の半額程度とかなり安く設定されています。
個人だと店舗でそこまで大量に買うことはないかもしれませんが、3万円以上の注文ならネット注文にも対応しているのでコストコが遠方という人にとってもありがたいサービスです。
個人事業主ならぜひコストコビジネスメンバーの検討を
今フリーランスで働いている人の中には確定申告が終わり、自分の所得額などを知って「来年から青色申告を」と考える人も少なくないと思います。
青色申告のために開業届を出せば個人事業主、コストコビジネスメンバーになるチャンスです。
これまで会費がネックでコストコに入っていなかった人も、通常会員だった人も、ぜひ個人事業主になったタイミングでビジネスメンバーになることを検討してみてください。(執筆者: 岩崎 はるか)