先週は、米雇用統計と「雨宮氏へ日銀総裁打診」との報道を受けて円安に振れ、株価は窓を空けて上昇で始まりました。
その後、ソフトバンクや任天堂などの決算では下方に向かい、調整する形となりましたが、東京エレクトロンの上方修正と株式分割で一気に好機となりました。
このように決算発表は特に日経寄与度の高い値がさ株が動くと、日経平均株価にも影響が出るので、上下に動く難しいシーズンです。
金曜日の引け後に発表されたのが日銀総裁人事で、植田氏へと報道され、海外投資家もノーマークのサプライズ人事となり、「ハト派?タカ派?」と情報が錯綜し、ネットでは植田氏の本が売り切れになってしまうほどの人気となり、週末の投資家の関心を引くこととなりました。
この植田氏の考え方については、どちら側か?の思惑で相場も動くとは思いますが、いずれにしても黒田総裁が退任し、今までの金融政策を修正していくという方向に進んでいくのかなと思っています。
海外投資家がこの人事をどのように受け止めるのかを意識して今週の相場は見ていきたいですね。
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チャート分析
それでは、チャートを細かく見ていきましょう
日足の移動平均線
5日線は、上向きに推移しています。
25日線は、上向きで、2万6929円処を推移し75日線との乖離を狭めてきました。
75日線は、上向きに推移し、2月に入ってからは200日線を上抜けています。
並び順は、5日75日25日の並び順で、上昇トレンドの始まりとなっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、上向きの推移となっています。
移動平均線が全て上向きで、25日線の到着を待っているような日柄調整的な動きをしています。
トレンドライン
大きなBOXの中段でもみあう展開となっていましたが、6日月曜日に窓を空けて寄付、3日と6日に空けた窓が意識されました。
水曜日には窓を埋め、重たい2万7700円処をどうやって上抜けていくのかと思いましたが、結局2万7700円を終値で超えることが出来ずに1週間を推移しました。
上には12月15日16日に空けた窓があります。下には2万7300円処の大きなBOXの真ん中あたりのラインが下値支持線として機能しています。
平行のチャネルラインが引けるようなので、フラッグを作っているような動きです。
ローソク足は陰線勝ちですが、このままBOX上限まで切り上げていけるのか注目です。
一目均衡表
3月14日に雲のねじれが見えてきました。ここを意識しておきましょう。
転換線が横向きとなり、基準線は、株価がこのままの推移ですと、来週まで動きがない状況で転換線と基準線の乖離がなかなか狭まりません。
遅行線も10営業日までは上下どちらにもスペースがあり、まだもみあいの動きも考えられます。
ボリンジャーバンド
株価は+1σに触れたところで、反発しました。
水曜日からバンドが少し内側に収縮してきました。
ここからバンドが波打てば横ばいのトレンドとなりますが、若干上向のバンドとなっているようです。
スローストキャスト
80台前半となり、買われすぎゾーンを下に向かうのか?という場面まで到達してきました。
ここから下へ向かうのか、それとも引き続き買われすぎゾーンを保つのか、どちらかの動きに注目です。
MACD
0ラインを超えていて上昇トレンド継続中となっていますが、金曜日にMACDとシグナルがクロスしました。
ヒストグラムも金曜日に陰転となり、ここから上昇トレンド継続中の押し目として調整局面となるのか見ていきましょう。
次回新月は2月20日で、満月は3月7日です。
次回の水星逆行期間は、4月21日から5月14日です。
総合判断
木曜日にパラボリックが陰転へ向かうか?というところを引き続き好転していたことによって、上への意識の強さが見えました。
週足では上値8月15日の週と11月21日の週の高値を結んだラインが上値抵抗ラインとして機能した場合には、ちょうど2万8000円が近づくと上値が重くなってくるので注意していきたいです。
SQ値は27779.75円で、13日月曜日に、この価格を上回ると、SQ値が下値支持線へ。
この価格を下回ると、SQ値が上値抵抗線へと機能してくる可能性がある為、月曜日にSQ値のどちらへ向かうのかを気にして1週間のトレードの判断材料としていきたいところです。(執筆者:AFP、FP2級 城 晶子)
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