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終のすみか「特別養護老人ホーム」現在の状況と利用料金の傾向 「要介護3」ですぐ申込をおすすめする理由も


特別養護老人ホームと聞いて、皆さまはどのようなことを想像されるでしょうか。

一般的なイメージは、何年も変わらず

「費用が安く最期まで看てくれるが、なかなか入れない施設」

ではないでしょうか。

特別養護老人ホームも時代に合わせて進化しています。

現在は、以前からある大部屋ではなく、個室でユニットケアが実施される特別養護老人ホームもあり、思った以上に費用がかかる場合があります。

また、特別養護老人ホームは特別な理由がなければ要介護3以上の方しか入居できず、申し込み人数も多いため、なかなか入れないのが現状です。

今回は、現在の特別養護老人ホームの費用や注意点についてみていきます。

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特別養護老人ホームには種類がある

特別養護老人ホームは、介護老人福祉施設のことで、介護が必要な方の入所を受け入れ、入浴や食事等の日常生活の支援や機能訓練や療養上の世話が提供される施設です。

特別養護老人ホームは、以下の3種類に分かれています。

種類名特徴
地域密着型特別養護老人ホーム定員が29人以下。所在地のある市区町村に居住している人しか入居できない
地域サポート型特別養護老人ホーム在宅介護を受けている高齢者を巡回訪問などで24時間の見守り
広域型特別養護老人ホーム定員は30人以上。入居要件に居住地の制限はない

皆さまのイメージの特別養護老人ホームは、入所施設である

  • 地域密着型特別養護老人ホームと
  • 広域型特別養護老人ホーム

ではないでしょうか。

今回は、施設系である地域密着型特別養護老人ホームと広域特別養護老人ホームを特に取り上げていきます。

地域密着型特別養護老人ホームと広域型特別養護老人ホームの利用料金

地域密着型特別養護老人ホーム、広域特別特別養護老人ホームともに利用料金としては、以下のようになります。

1か月間の料金

1か月間の料金は、

施設サービス費+施設ごとの加算+居住費+食費+その他(理美容代・個人専用家電の電気代等)

になります。

施設サービス費は、従来型個室と多床室、ユニット型個室とユニット型個室的多床室で同じ単位数となります。

単位数を1単位=1円とした場合には、単位数がそのまま1割負担の方の施設サービス費の料金になります。

例:介護5で、負担限度額証等の減免がない方の「30日間利用」の場合

例として介護5で、負担限度額証等の減免がない方の30日間利用の場合の料金を見ていきます。

・ 地域密着型特別養護老人ホーム ユニット型 約14万~16万円程度

・ 地域密着型特別養護老人ホーム 多床室 約10万円~11万円程度 ※1

・ 広域型特別養護老人ホーム ユニット型 約14万円~16万円程度 ※2

・ 広域型特別養護老人ホーム 多床室 約10万円~12万円程度 ※3

この比較でみてみますと、地域密着型の多床室が一番安価という印象になりますが、負担限度額証などの補助がない場合にはほぼ同じような料金設定と言えます。

食費と居住費は、負担限度額認定証が利用でき、負担を減らすことができます。

参照元※1、2 ワムネット「Ⅰ-資料2② 介護給付費単位数などサービスコード表(pdf)

※3 たんぽぽの里 特別養護老人ホーム 料金表

※4 出雲市 介護保険負担限度額の認定について~介護保険施設を利用するときの居住費と食費~【高齢者福祉課】

特別養護老人ホームを選ぶ上の注意点

ユニット型の施設などは、家庭的な雰囲気の中で自分の空間を持ちながら、ケアを受けることができます。

しかし、その分料金が高いということがあります。

多床室でユニットケアでない施設は、料金が安いだけではなく、他にも良いところはあります。

ワイワイとにぎやかな方が好き、耳が遠い、目が見えにくい等で、周りに人がいた方が安心するような方には合っています

特別養護老人ホームの入居で注意したいのは、

  • 集団生活が難しい
  • 24時間の医療的ケアが必要な場合

には、入居が難しい場合があります。

特養に入るのは難しい

入居希望なら「介護3」になったらすぐ申し込みを

現在の特別養護老人ホームは、思った以上にお金がかかる等の感想を持たれた方もいるのではないでしょうか。

特別養護老人ホームへの入居希望がある場合、早い段階で「支払可能な金額で入居可能な特別養護老人ホームがあるか」、ケアマネジャーに確認しておくことが大切です。

該当施設がない時には、他にどういった方法があるのか、金銭的な対策はどうしたら良いか等を相談しいろいろと検討してみることで思いもよらなかった希望の施設が見つかることもあります。

施設系の特別養護老人ホームの待機人数が多いのは、1人の方が何か所も申し込まれている可能性が高いからです。

しかし、申し込みをしている方が多く、待機期間が長いのは事実です。

将来的に特別養護老人ホーム入居を考えている場合は、介護3になったらすぐに申し込むことをおすすめしています。

また、入居希望をしている施設が行っている通所系サービスやショートステイを利用する等して、実際の施設の様子に慣れておくことも良いでしょう。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)

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