各種QRコード決済のポイント改悪が続いています。
「還元率に惹かれて使っていたものの、結局従来のクレジットカード払いで十分」という人が増えてきたようです。
しかしクレジットカードより数字がよく、しかもサービスの安定している決済があります。
あらためて、日常使いでのモバイルSuicaにスポットを当ててみます。
高い還元率の例として、イトーヨーカドーを取り上げます。
QRコード決済はキャンペーン用決済?
PayPay等のQRコード決済は非常に普及しました。
しかしこのところ、ポイント上乗せが次々と消滅しています。
2022年12月からは、d払い、au PAYともWポイントが消滅します(au PAYにはまだ可能な組み合わせあり)。
QRコード決済にもまだまだ価値はあります。
自治体ごとに行われる10~30%の大型還元キャンペーン、ドラッグストアでの特定商品購入キャンペーンなど、まだまだ使い道は豊富にあります。
それでも、日常使いにおける価値が減ってきたということです。
各種QRコード決済も、今後は「還元率」から「割引クーポン」に主軸を移す気配が感じられます。
キャンペーン以外の日常での用途としては、PayPay(またはLINE Pay)に限りますが、キャッシュレス手段がPayPayしかないお店での決済があります。
日常使いでは、次に見る通り、以前も今もモバイルSuicaです。
イトーヨーカドーはモバイルSuica決済でJREポイント対象
Suica推しの筆者なのですが、すっかり失念していたJREポイントのため方があります。
ポイント履歴をチェックしていて、JRの駅ナカ、駅ビルと電車移動以外のポイント付与に気づきました。
イトーヨーカドーです。
イトーヨーカドーは、比較的珍しい、JR以外のJREポイント加盟店(東日本エリアのみ)です。
イトーヨーカドーでの買い物を、今後Suica主体に組み立てることにしました。
その方法をお知らせします。
イトーヨーカドーはSuica決済でポイントが付く
JREポイントはJR東日本のポイントプログラムで、鉄道や駅ナカ、駅ビル関連、クレジットカード(ビューカード)にまたがっています。
JR東日本以外にも、ポイント加盟店が少ないながらあり、これらの店舗ではSuica決済するとJREポイントがたまります。
この中に、東日本エリアの「イトーヨーカドー」「ヨークマート」「Ario」「デニーズ」等のセブン&アイグループが含まれています。
Suica決済で付与されるJREポイントは、0.5%です(200円につき1ポイント)。
Suicaは電車に乗る以外にも非常に便利な電子マネーですが、限定されたシーンでしか利用のポイントは付きません。
ただイトーヨーカドーでの利用では、Wポイントになるわけです。
利用前にWeb登録が必要
Suicaを持っていても、Webで会員登録しないとポイントはたまりません。
JREポイントサイト(jrepoint.jp)の上部に「新規登録」があるのでここから進みましょう。
JREポイントは、関連商業施設で提示するアプリのバーコードもありますが、イトーヨーカドー等には関係ありません。
その他のJREポイント対象店舗
セブン&アイグループ以外にも、Suica利用でポイントがたまる店舗があります(東日本のみ)。
【100円利用で1ポイント】
・ 紀伊国屋書店
・ 洋服の青山
・ タイムズ駐車場
【200円利用で1ポイント】
・ コナカ
・ ジェフユナイテッド市原・千葉
・ ホテルニューグランド
・ 自転車駐車場整備センター
・ ヤマト運輸
これらの店舗でも、Suica払いがおすすめです。
イトーヨーカドー×モバイルSuica 2.0%還元
イトーヨーカドーで支払って0.5%のポイントがたまるのは、モバイルSuicaに限らず、カードタイプのSuicaでも同様です。
ただ、カードタイプSuicaは現在、唯一チャージできるビューカードのチャージ時還元率が、0.5%と低くなっています。
チャージ時還元率1.5%の、モバイルSuicaを使いましょう。
合計で2.0%と高い数字になります。
モバイルSuicaの場合、ビューカード以外でもチャージでき、中には還元率のより高いカードも存在します。
ただしオートチャージはできません。
モバイルSuicaチャージにおすすめカード
モバイルSuicaに1.5%の高い還元率でチャージができるビューカードのラインナップでは、年会費無料のビックカメラSuicaカードがおすすめです。
JREポイントは、最終利用先を工夫すると、交換率のアップに伴いさらに実質還元率が上がります。
ビューカード以外で最もおすすめなのは、エポスゴールドカードです。
エポスカードからのインビテーションで入手(または年間50万円利用を達成)すると、年会費永年無料です。
そして、次の両方をクリアすると、還元率が1.5%、そしてSuicaチャージに関しては実に2.5%となります。
・ 年間100万円以上カード利用
・ 選べるポイントアップショップに「モバイルスイカ」を登録
「ファミリーボーナス」でさらに0.1%上がるため、イトーヨーカドーで使う前提なら常時3.1%還元となります。
他のおすすめ手段としては、Android限定ですがau PAY残高からモバイルSuicaへのチャージルートがあり、この際0.5%付与されます。
ただし、au PAY残高にチャージする際のクレジットカードとして、系列のau PAYカードが2022年12月よりポイント対象外になってしまいます(ゴールドは1.0%付与)。
セゾン、オリコ等のカードなら、12月以降もこのルートを使うとSuicaへの直接チャージより0.5%増えて得になります。
セブンカード・プラスと比較
イトーヨーカドーといえば、ハウスカードとしてセブンカード・プラスがあります。
「8の日」のハッピーデーでは、このカードで5.0%オフになります。
ただ8の日以外が問題です。
またヨークマート等ではすでにハッピーデーも消滅しています。
セブンカード・プラスでは、通常時の還元率が1.0%(一般店舗の倍)しかありません。
このカードからチャージして使える、電子マネーのnanacoでも同様です(チャージと利用合計で1.0%)。
さらにnanacoの利用時ポイントは税別額への付与のため、Suicaより損です。
セブンカード・プラスのその他のメリットは、特定商品購入についてのボーナス程度です。
イトーヨーカドーやヨークマート等で年間100万円または150万円購入した際のボーナスはありますが、これを加味しても還元率2.0%には届きません。
8の日と、特定商品を多く買った日以外の日常においては、モバイルSuicaがおすすめです。
これ以外、イトーヨーカドーアプリでポイントを付けてもらえますが、これは支払い方法と関係なく、Suica払いでもOKです。
日常の利用ではモバイルSuicaが強い
東日本のイトーヨーカドーを例に、モバイルSuicaの強さを見てきました。
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