災害や突然の断水にそなえて、水の備蓄はしておきたいものです。
でも、備蓄用の水は意外と高級です。
一般的なペットボトル入りの水の平均価格は2Lで約77円ですが、長期保存できる備蓄用の水になると200円ほどになります。
ペットボトル入りの水なら比較的安価ではありますが、賞味期限は約1年とされているのでその都度購入しないといけません。
実は水道水もきちんと保管すれば、3日~1か月ほどの保存は可能です。
水道水に入っている残留塩素が、微生物や雑菌などの増殖を抑えてくれるからです。
水道水の価格は自治体により異なりますが、東京都でも1Lでおよそ0.24円とされています。
水道水を保存できれば、備蓄用の水代がかなり節約できそうです。
この記事では水道水を保存できる期間と、保存するための条件と方法を紹介していきます。
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水道水は何日保存できる?
水道水の保存できる期間は、地域によって異なります。
これは、
だそうです。
たとえば大阪市では、冷蔵庫などの冷暗所で3日程度とされています。
仙台市で推奨されている保存期間は、日陰で4日間、4℃の冷蔵庫でなら1か月です。
そして鹿児島市では、一般家庭なら冷蔵庫で1か月程度とされています。
各地の気温や気候のちがいも、水道水を保存できる期間に影響があるでしょう。
水道水をくみ置きする際は、お住いの自治体の公式サイトをチェックしてみてくださいね。
また、保存できる期間は保存の条件によっても異なります。
次は水道水を備蓄するための、条件や方法について説明していきます。
水道水を備蓄する方法
水道水を備蓄するには、いくつかの守るべき条件があります。
・ 煮沸はしない
・ 殺菌された清潔な容器に保存する
・ 水は満杯まで入れる
・ しっかり密閉する
・ 冷暗所に保管する
・ 口を直接つけて飲まない
1. 煮沸はしない
水道水は1度沸騰させて塩素やカルキ抜きをしたほうが良いような気もしますが、保存する際の煮沸はNGとなります。
というのは、煮沸した水は残留塩素がなくなるため、細菌の繁殖を抑える力が弱まるからです。
浄水器を通った水も残留塩素はなくなります。
2. 殺菌された清潔な容器に保存する
水道水を保存するなら、蛇口からそのまま保存容器に入れるのがベストです。
また、保存容器は清潔なものを利用しましょう。
使用済みのペットボトルを利用するなら、お茶やジュースの入っていたものは使わないようにしてください。
天然水や保存水の入っていたペットボトルでも、1度すすいでから使用しましょう。
3. 水は満杯まで入れる
水道水を満杯まで入れるのは、空気に触れる面を極力少なくするためです。
4. しっかり密閉する/5. 冷暗所に保管する
しっかり蓋を閉めて密封し、日の当たらない涼しい場所に保管します。
というのは、残留塩素は高い水温や直射日光に弱いからです。
飲用目的の水道水なら、冷蔵庫で保存するとより安心ですね。
6. 口を直接つけて飲まない
保存している水道水を飲むときは、コップや器に移しましょう。
容器に直接口を付けて飲むと、唾液中の細菌が入ってしまうからです。
災害用備蓄水の保存にはポリタンクが一般的
水の保存に使う容器には、10~20Lほどのポリタンクを利用されることが多いでしょう。
10Lのポリタンクは、ホームセンターでは500~1,000円ほどで販売されています。
でも、100均にも水道水の備蓄に使えそうなアイテムがありました。
水道水の備蓄に使えるアイテムは100均にも!
水道水のくみおきに使えるアイテムを、100均で探してみました。
こちらはアウトドア用のウォータータンクです。
材質:(本体)ポリエチレン/PET (キャップ)ポリプロピレン
サイズ:約H29.5 × W32 × D14.5cm
容量:5L
耐熱温度:60℃
耐冷温度:-20℃
アウトドア用のウォータータンクにはいろいろなデザインやサイズがありましたが、筆者の行ったセリアでは5Lのものが最大でした。
折りたたみ式のウォータータンクにはポリタンクほどの強度はありませんが、使用しないときに薄くたためるのが便利です。
購入したウォータータンクに満杯まで水を入れ、2Lのペットボトルと比較してみました。
あまり大きく感じられませんが、本当に5L入っているのでしょうか。
疑わしく感じた筆者がウォータータンクの重量を体重計で測ってみたところ、48kgと表示されました。
微量の誤差はありますが、ほぼ5Lの水が入ることはまちがいないようです。
この容器は冷凍庫にも対応していて、水を入れて凍らせることもできます。その場合は、水を入れすぎないように注意しましょう。
冷凍庫に余裕があれば、2Lほどの水を入れて凍らせておくと何かと重宝しそうです。
わが家は冷凍庫も冷蔵庫もスペースがなかったため、常温で保存しました。
1か月ほど放置しましたが、水が漏れてくることはありませんでした。
ただ、飲用できる期間は過ぎてしまったので、中の水は洗濯に利用しました。
100均のウォータータンクのデメリットは、ポリタンクと比べると強度が劣ることです。
そして持ち手の部分が薄いので、給水や持ち歩く際に手が痛むことも気になりました。
強度は仕方ありませんが、持ち手に関してはタオルやハンカチなどを巻けば解決できそうです。
100均の麦茶用ポットは冷蔵庫で備蓄用に使える
100均にはさまざまなサイズの麦茶ポットも販売されています。
筆者が見つけた最大のサイズは2Lのものでしたが、冷蔵庫で水道水を保存するならちょうどよいサイズです。
冷蔵庫ならいつでも目に入りますし、飲用期限が切れる前に、飲み切って補給もしやすいでしょう。
冷蔵庫に水道水を数L分入れておくと、いざというときに安心です。
水道水を備蓄・活用して節約しながら災害に備えよう
保存用の水やペットボトル入りの水ほど長期間ではありませんが、水道水の備蓄は可能です。
そのためには、水道水を蛇口からそのまま清潔な保存容器に入れてしっかり密閉し、冷暗所に保管しましょう。
100均のアイテムを利用して水道水を保存すれば、低価格で備蓄用の水が確保できます。
お住いの自治体の水質や保存条件を確認して、安く安全に水道水を備蓄してくださいね。(執筆者:桧山 あい)
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