クレジットカードは直接決済よりも、各種キャッシュレス決済と組み合わせた利用のほうが得な時代です。
各社とも、競って独自のキャッシュレスを推奨しています。
ですが中には損なものもあります。
損する決済方法3種類を特集してみました。
共通点は、「わざわざ還元率を下げてしまう」です。
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1. 三井住友カードV ポイントにチャージ
現在、三井住友カードのポイント付与の方式は2種類あります。
・ Vポイントギフト → キャンペーン特典
・ Vポイント → 通常のポイント、三井住友銀行のポイント、キャンペーン特典
入会キャンペーンの一部等、Vポイントギフトでもらえる特典があります。
Vポイントギフトは、Vポイントアプリの残高にチャージし、Apple PayまたはGoogle Payで買い物に使うことが必須となっています。
いっぽう通常のVポイントは、他社ポイントやキャッシュバックなど通常の利用法でもいいですし、Vポイントアプリ残高にチャージして使うこともできます。
三井住友カードはVポイントを、他社ポイントに交換させず自社で囲い込もうと考えている様子です。
そしてこのVポイント、プリペイド式電子マネーの要素もある点画期的です。
上記2種類のチャージ方法以外に、三井住友カードから手数料なくチャージができます。
オートチャージも可能です。
機能としてはすばらしいものですが、残念なことにクレジットカードからのチャージ時の還元率が0.25%と、通常の半分です。
三井住友カード(NL)や三井住友カード(CL)のように、コンビニ・マクドナルドで5.0%(家族ポイントがあれば最大10.0%)還元となるカードのタッチ決済で支払わず、Vポイントで支払うとさらに損してしまいます。
2. 楽天ポイント払い瞬間チャージ
楽天ポイント加盟店で、楽天ポイントを支払いに充当したいとき、ポイントが不足していても支払えるサービスが、「ポイント払い瞬間チャージ」です。
楽天カードから「楽天キャッシュ」にオートチャージが行われ、これによってポイントの不足分をカバーするわけです。
仕組みについては画期的です。楽天ペイアプリでこの設定ができます。
ですが還元率では損します。
楽天カードから楽天キャッシュへのチャージ時還元率が、0.5%と通常の決済の半分だからです。
楽天カードからチャージした楽天キャッシュの使い方に問題があります。次の通りです。
・ 楽天キャッシュを、楽天ペイ(QRコード決済で支払う) → 合計1.5%
・ 楽天カードの直接決済 → 1.0%
・ ポイント払い瞬間チャージ → 0.5%
たまった楽天ポイントを使う行為に問題はありません。
ただ楽天キャッシュまで持ち出しながら、ポイントが増えないことに問題があるわけです。
3. 楽天ペイSuica
Android限定で、楽天ペイアプリで電子マネーSuicaが発行できます。
楽天カードから通常のモバイルSuicaにチャージしてもポイントが付きませんが、楽天ペイSuicaへのチャージなら0.5%ポイントが付きます。
チャージ元として楽天カード以外の選択肢がないのなら、こちらを使い続ければいいのですが、よく似たサービスが登場し、そちらのほうがサービスが優れています。
同じくAndroid限定ですが、au PAYからSuicaへのチャージができるようになりました。
チャージ時還元率は同じ0.5%ですが、次の理由で差が付いています。
・ au PAYにチャージすることでポイントがたまるカードがある
・ au PAYへのチャージでポイントがたまるのは、系列のau PAYカードに限らない(オリコ、エポス、セゾン等)
・ モバイルSuicaの既存ユーザーの場合、au PAYで同じSuicaを使えるため、機能制限がない
au PAYカードからau PAYにチャージ(1.0%)、さらにau PAYからSuicaにチャージ(0.5%)で合計1.5%です。楽天とは勝負ありました。
なお楽天カードからau PAYにチャージしても、2022年7月からはポイントが付かなくなりましたが、当然の措置と考えられます。
新たなサービスは疑ってかかった方がいいことも
クレジットカード各社は、常に新たなサービスで顧客を囲い込もうとしています。
本当に役立つ内容なら乗ればいいわけですが、精査すると明らかに損なものもあります。
気を付けましょう。(執筆者:沼島 まさし)
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