先週の日経平均株価は月曜日に陽線スタートでしたが、その後は4日連続陰線となりました。
この4日連続陰線によって、意識されていた3月22日23日の窓を埋め、3月18日22日の窓を埋める結果となりました。
更に遡ること2020年、12月28日29日の窓埋めが2021年は意識されつつ、3万円をチャレンジしている頃には、ここまでの下げはないだろうと思われた水準ですが、この窓も埋めてきました。
ここからは3月9日安値から3月25日までの上昇に対してフィボナッチ0.382となったことで、反発していきたいところですが、世界情勢を見ても大きく上昇していく材料に乏しく、特にインフレ懸念や戦争、ロシア制裁、そしてオミクロンXEと、リスクは多くある為、今週も軟調な展開を想定するところです。
東証再編
東証1部、2部、ジャスダック、マザーズの区分が変更となり、プライム市場、スタンダード市場、
グロース市場の3つとなりました。混乱することもなく無事に通過といったところですが、今後はこの再編への影響が少なからず出てきそうです。
上場の条件に満たしていない銘柄の先行きと、TOPIXなどに組み込まれる比率によって、ウェートの調整が行われ、それによって、銘柄によっては大きく売られる展開もある為、注意が必要です。
3月第5週の海外投資家動向は3604億円の買い越しとなっています。
継続して買い越しとなるのか注視していきましょう。
チャート分析
チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は、下向きの移動平均線に株価が下抜けして水木金曜日は5日線の下を推移して金曜日を終えました。
25日線は上向きに推移し、木金曜日に株価が25日線を下支えにしています。
75日線は、横向きから下向きに向きを変え、金曜日に5日線がデットクロスしています。
並び順は75日5日25日線の並び順で、下降トレンドの終わりとなっています。
この並び順に関しては、移動平均線が収縮していてエッジがない状況が続いていますので、移動平均線が大きく離れてから方向感が出てきますので、3本の移動平均線の収縮はチャンスとも言えます。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は下向きで推移し2万8000円処まで下がってきました。
トレンドライン
9月14日11月16日1月5日高値を結んだラインが上値抵抗線としてあり、直近の上値としても機能していました。
このラインに平行した斜めラインが2021年2月16日からのラインで下値支持線として2万6000円処にあります。
そして先週は4月5日6日に窓を開け、翌日の6日7日にも窓を開け、この窓埋め上昇が直近は意識されます。
一目均衡表
三役好転が終わり、上昇の勢いが衰え雲の中に入ってしまいました。
5月9日の雲のねじれまで、横ばう展開か、もしくは遅行線9営業日後に3月16日17日の間を抜けるのか、どのように推移していくのか見ていきましょう。
ボリンジャーバンド
+-σともにTPラインに向かって若干収縮が見られます。現在株価はTPライン上なので、+1σ方向へ行くのか、-1σ方向にいくのか、月曜日に確認しましょう。
TPラインが2万7000円、+1σが2万8000円処ですので、この間で行ったり来たりの展開も考えられます。
スローストキャスト
水曜日から一気に買われすぎゾーンを抜け、急角度で50%を割ってきて弱さが見えています。
ここから売られすぎゾーンまで到達してからの反転となるのか、上昇トレンドを示し、売られすぎゾーンに到達せずに反転となるのか見ていきましょう。
MACDは、ヒストグラムが陰転となり弱さが出ています。MACDとシグナルは0ラインを超えて上昇トレンドとなりましたが、MACDとシグナルがクロスしたことで、こちらも弱さが出ています。
月の満ち欠けですが、次回4月17日が満月です。
総合判断
上値は重く、もみ合う展開も考えられるところです。SQ値は2万7122円ですので、月曜日にこのSQ値を超えられるのかが意識されるところです。
米国のSQは4月15日で、アノマリーとしてSQ算出日に向かって下落する傾向にある為注意していきましょう。
この他にイベントについては、12日に米国消費者物価指数発表があり注目されるところです。
まだまだ世界的に好転するような材料はなく警戒感ばかりが増しているような状況ですが、消費者物価指数などイベントに対して株価が大きく動く可能性もある為、意識していきましょう。(執筆者:城 晶子)