今年に入ってから引き続き米国の金融引き締めへの警戒感から、米国は調整に入り、特にハイテク株の下落が日本のマーケットにも影響しています。
今週の25日26日のFOMCまで動きが取れないといったところで、様子見が続いています。
テクニカル的な面で言えば、日経平均は、ずっと意識されていたトレンドラインの下降フラッグですが、14日に割ってからは、月曜日火曜日と、下降フラッグのラインまで株価が戻り、ライン上にローソク足が触れていたのですが、水曜日に明確に下放れました。
更に、8月20日の安値からずっと意識され続けた下値支持線(8月20日と10月6日、12月3日そして、1月14日)ですが、こちらも9月14日、11月16日、1月5日の高値ラインからの三角持ち合いとして機能してきましたが、水曜日に一気に下放れしました。
金曜日には更に陰線となりましたが、こちらも意識されていた2月16日4月6日6月15日の上値抵抗ラインの延長線が12月3日には下値支持線になり、そして1月21日金曜日にはこの下値支持線に触れて反発し、下髭を付けての週末入りとなりました。
ここで耐えられるか?というところで週明けのマーケットですが、下げて始まりそうです。
VIX恐怖指数も28.85と大きく上昇しています。週明けも慎重な建玉の操作をしていきましょう。
現状分析
それでは、チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は、月曜日と火曜日に5日線に触れていましたが、水曜日からはローソク足と乖離していて、株価は5日線の下を推移しています。
25日線も、下向きで推移し、火曜日に上髭で触れましたが、水曜日からは乖離しています。
75日線は、株価に触れることなく引き続き下向きで推移しています。
並び順は75日25日5日線の並び順で、先週に引き続き安定下降を示しています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線ですが、下向きに推移し、75日線とデットクロスしました。
トレンドライン
上記に記載したラインが意識され、ぴたりとトレンドライン上で株価が止まり、機能していました。
上は直近に開けた窓(1月18日、19日)の窓埋めが意識されるところです。
三角持ち合いの下放れした8月20日、10月6日、12月3日、1月14日安値を結んだラインが今度は高値抵抗ラインとして意識されます。
下は8月20日の安値2万6954円が意識され、そして上記に記載した2月16日高値からのラインが下値支持線として意識されます。
一目均衡表
火曜日に雲にチャレンジしましたが、雲に叩かれて下落してしまいました。
転換線と基準線も下向き、遅行線は26日に2万8,500円を超えて上昇してくれたらと期待したいところですが、ちょうどその日は雲のねじれです。
株価も雲のねじれの部分から上昇へ転換するのか、それともまた雲抜けできずに叩かれるのか?どうなるでしょうか、注目です。
ボリンジャーバンド
久しぶりに-2σと-3σの間での推移となり、特に-3σに2日間触れて、これは2021年では5月13日14日と11月30日と12月2日の2回しかない現象です。
いずれもその後反発しています。
スローストキャスト
売られすぎゾーンまで落ちてきました。ここからいつ反転するのかに注目です。
MACD
ヒストグラムが13日から陰転が進行していて、まだピークアウトをしめしていません。そして、MACDが0ライン割って下げ、下降トレンド入りとなっています。
MACDとシグナルともに、下向きのまま推移しての週末入りです。
月の満ち欠けですが、今月の満月1月18日は、ぴたりとトレンド転換となりましたね。
次回の新月は2月1日、満月は2月17日です。
総合判断
総合的には、下降フラッグと三角持ち合い割れで、非常に弱い相場となりました。
日経平均株価が、今後、自律反発はするものの、そこから上昇トレンドに転換していくには、不透明感が払拭されなくてはなりません。
それは、地政学リスクもカントリーリスクもあらゆるリスクがリスクオフの状況では株価は上がりません。
反発力かを見極めたいところです。(執筆者:城 晶子)