李克強の死と、天安門事件を招いた胡耀邦の死との違い(1)【中国問題グローバル研究所】
李克強の死が、かつて天安門事件を招いた胡耀邦の死同様に、民主化運動につながるのではないかという憶測が日本では盛んに流れている。それを中国政府が恐れているという情報も、日本人の耳目には心地よいようだ。
本稿では、「李克強の習近平に対する相対的な党内序列は如何にして形成されたのか」に注目して、自分自身で判断できるようにファクトを確認したいと思う。
◆トウ小平が強引に失脚させた胡耀邦の死が招いた天安門事件
1989年6月4日の天安門事件は、トウ小平が一存で失脚させた胡耀邦が心臓発作で死去したことをきっかけに起きた。
トウ小平は1962年に、習近平の父・習仲勲を冤罪により失脚させ、16年間に及ぶ牢獄生活に追い込んだが、毛沢東死去後に毛沢東の遺言により中国のトップに立った華国鋒を、さまざまな陰謀をめぐらせて失脚させ、1982年に自分の言いなりになる胡耀邦を後釜(中共中央総書記)にすえた。
習仲勲の冤罪も華国鋒の失脚も、陳雲という仲間とともに実行している(詳細は『習近平 父を破滅させたトウ小平への復讐』)。
しかし、自分が推薦した胡耀邦が気に入らなくなると、その後はほとんどトウ小平一人の一存で中国のトップを決め、1987年1月にお気に入りのはずだった胡耀邦を強引に失脚させた。その代りに別の自分の言いなりになる趙紫陽を、これも強引に(趙紫陽は同じ目に遭うので嫌がったが、それを無視して)総書記の座に据えた。
ところが1989年4月15日に胡耀邦が心臓発作で死去すると、胡耀邦追悼と民主化を叫ぶ学生デモが激しくなり、6月4日の天安門事件へと発展した。
趙紫陽の予想通り、今度は天安門事件における趙紫陽の態度が気に入らず、トウ小平は趙紫陽を失脚させて終身軟禁生活を送らせている。
総書記がいなくなったので、これもほぼ一存で江沢民を総書記に据えた。
◆トウ小平の一存で決めた胡錦涛政権に不満を持った江沢民
実は「トウ小平の一存」は、それに留まらなかった。
1989年に江沢民を中共中央総書記と中央軍事員会主席に指名したが、「国家主席」は国務院系列の規則に従わなければならない。すなわち全人代の規則に従うということになる。それには1993年まで待たなければならない。
そこで、前年の1992年にトウ小平は、江沢民の次に国家のトップになる人物を、ほぼ「トウ小平個人の意思一つ」で決めてしまうのである。
「江沢民の次は胡錦濤がやれ」、と、その次の国家の指導者を決めてしまったのだ。ここまで横暴な指導者は、中華人民共和国誕生以降、存在したことがない。これに比べれば、毛沢東は「遠慮深かった」とさえ言えるほどだ。
ところが、天安門事件のお陰で、いきなり「中共中央総書記と中央軍事委員会と国家主席(1993年)」の身分を全てもらってしまった江沢民は、その味をしめてしまい、胡錦涛に政権を譲りたくなかった。軍を通した底なしの腐敗ネットワークを形成しているので、それを手放すのも怖い。
そこで中央軍事委員会主席の座だけは譲らないとして、胡錦涛政権に入ってからも、2年間も軍のトップに立ち続ける。しかし、党内にさえ反対者が多く出てきたので、いやいやながら2005年になってようやく軍のトップから降りた。
それでも腹が立ってならない。
そこで何とか胡錦涛を政権トップから引きずり降ろそうと秘かに企み、上海市の書記を務めていた子飼いの陳良宇に指示してクーデターを起こそうとしていた。
一方、胡錦涛は共青団でつながりのあった韓正に上海市副書記と市長を兼務するよう命じて監督させていたので、陳良宇を使った江沢民の企てが胡錦涛の耳に入ることに相成ったわけだ。そこで胡錦涛は2006年9月24日に陳良宇を汚職により逮捕してしまうのである。その時のスリリングな話の詳細は拙著『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』で書いた。胡錦涛としては一世一代の見事な素早さだったと言っていいだろう。
折しも、2007の第17回党大会が開かれようとしていた。
しばらくの間、韓正に上海市書記代理をさせていたが、韓正は1990年代初期に上海市共青団書記を務めていたために、胡錦濤系列とつながっている。江沢民としては面白くない。江沢民の大番頭として知られ、かつて1980年代初期に習近平から「兄貴」として慕われていた曽慶紅が仲介して、習近平を上海市の書記に迎えることになった。
◆李克強と、習近平との序列を決定してしまった2007年党大会
――胡錦涛政権における江沢民と胡錦涛との激しい権力闘争
江沢民は2003年3月から始まる胡錦涛政権を、あくまでも自分の手中に掌握しておくために、2002年11月の第16回党大会で、中共中央政治局常務委員に数多くの江沢民派を送り込んだ。2007年に開催される第17回党大会においては、第16回党大会以上に、何が何でも胡錦涛を困らせてやるという強烈な執念に燃えていた。
李克強は胡錦濤の愛弟子で、2007年前半までは次の中共中央総書記・国家主席になるだろうと目されていた。
しかし自分の最も大切な駒であった陳良宇を逮捕された江沢民は、猛然と胡錦涛に対する復讐心を燃やすのである。
そして次の駒として使ったのが習近平だ。
10月29日のコラム<李克強は習近平のライバルではない>(※2)に書いたように、筆者は胡錦涛政権時代の中共中央政治局常務委員9人に「チャイナ・ナイン」という名前を付けたが、チャイナ・ナインのほとんどは江沢民派閥で構成されていたので、江沢民が推薦した者が次期チャイナ・ナインに入り、序列も江沢民の意見が圧倒的強さで通る。
こうして2007年の第17回党大会では習近平が党内序列6位で入り、李克強は第7位で滑り込むことになった。
この瞬間に、こんにちの全てが決まったと言っても過言ではない。
そして翌2008年3月の全人代で習近平が国家副主席、李克強が国務院副総理となったわけだ。
胡錦涛政権はこのように激しい「権力闘争」に明け暮れた10年だった。だから『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』では、その権力闘争の実態を執拗に追跡したが、習近平政権ではまったく事情が異なる。
中華人民共和国誕生以来、胡錦涛と習近平ほど、スムーズに政権をバトンタッチしたことはなかったと断言してもいいほど、二人のバトンタッチは友好的だった。
「李克強の死と、天安門事件を招いた胡耀邦の死との違い(2)【中国問題グローバル研究所】」に続く。
この論考はYahoo(※3)から転載しました。
写真: ロイター/アフロ
(※1)https://grici.or.jp/
(※2)https://grici.or.jp/4748
(※3)https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/831523dea8b81f88ae7248eff3c4e829c27aeb3b
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