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1日の香港市場概況:ハンセン1.1%高で3日続伸、科技指数は2.5%上昇


1日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比316.20ポイント(1.08%)高の29468.00ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も101.63ポイント(0.93%)高の10990.75ポイントと続伸した(ハンセン指数は約3カ月ぶりの高値)。売買代金は1569億9400万香港ドルとなっている(5月31日は1522億3500万香港ドル)。

中国本土と香港域内の景気先行きが楽観される流れ。5月31日の共産党中央政治局会議では、夫婦1組につき「2人まで」としていた規制を緩和し、「3人まで」子供をもうけることを認める方針が承認された。また、段階的に定年年齢を引き上げていく方針も確認している。少子高齢化による成長鈍化が危惧される中、経済成長の押し上げ効果が期待された。香港では経済活動正常化が早まるとの見方が広がっている。香港政府は新型コロナウイルスのワクチン接種率を高めるため、各種の施策を打ち出した。また、済協力開発機構(OECD)は5月31日、最新の経済見通しで、2021年の世界成長率見通しを従来の5.6%から5.8%に上方修正。中国の成長率予想を7.8→8.5%に引き上げている。(亜州リサーチ編集部)

「ニューエコノミー」関連銘柄が相場をけん引。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は2.5%高と続伸した。主要な構成銘柄では、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が9.2%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が6.5%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.4%高、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が1.6%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.5%高と値を上げている。


半導体セクターも高い。晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が6.3%、華虹半導体(1347/HK)が5.0%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.6%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が1.5%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が1.2%ずつ上昇した。


石油生産・化学工業や掘削、石炭、天然ガスなどエネルギー関連セクターも物色される。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.3%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.5%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.2%高、中海油田服務(2883/HK)が3.6%高、中国中煤能源(1898/HK)が2.6%高、エン州煤業(1171/HK)が2.5%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が4.9%高で取引を終えた。


他の個別株動向では、充電池・自動車メーカー中国大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が6.1%高。複数の現地メディアが1日、「向こう1〜2年内にも、BYDはバッテリー子会社の弗迪電池を分離上場させる計画」などと報じた。


半面、中国の金融セクターはさえない。中国人寿保険(2628/HK)が1.0%安、中国平安保険(2318/HK)が0.8%安、中国工商銀行(1398/HK)が0.4%安、中国建設銀行(939/HK)が0.3%安、広発証券(1776/HK)が3.1%安、海通証券(6837/HK)が1.2%安で引けた。


一方、本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%高の3624.71ポイントで取引を終了した。資源・素材株が高い。ハイテク株、医薬品株、海運株、消費関連株、公益株なども買われた。半面、金融株は安い。不動産株、防衛関連株も売られた。

亜州リサーチ(株)


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