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20日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で3日続伸、消費関連しっかり


20日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比29.58ポイント(0.10%)高の29135.73ポイントと3日続伸する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は7.08ポイント(0.06%)安の11085.87ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は1957億1100万香港ドルに拡大している(19日は1501億6300万香港ドル)。


経済対策の期待感が強まる流れ。国家発展改革委員会(発改委)の報道官は19日の定例記者会見で、「中国経済は安定的に回復している」と説明した上で、不確定要素が大きく、経済面の支援は継続していくと強調した。また、来月のメーデー連休(1〜5日)を控え、消費拡大の思惑も続いている。ただ、米中対立の警戒感が漂うなかで上値は重い。習近平・国家主席は国際的経済会議の「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」で20日にオンライン演説し、「一国が設定した規則を他国に適用すべきではない」と述べ、対中圧力を強める米国をけん制した。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が3.9%高、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.2%高と上げが目立った。


上記した銘柄以外にも消費関連株が物色される。李寧(リーニン:2331/HK)が3.7%、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が1.6%、青島ビール(168/HK)が2.0%、華潤ビールHD(291/HK)が1.7%、統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)が2.1%ずつ上昇した。中国スポーツ用品大手の李寧に関しては、第1四半期(1〜3月)の大幅増収が刺激。同社株は連日で上場来高値を更新した。


他の個別株動向では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.5%高。同社は20日、新株と転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行で約103億米ドル(約1兆1140億円)を調達すると発表した。朝方は株価がもみ合っていたものの、事業拡大の期待が徐々に広がり、中盤からプラスに転じている。出来高は概算2億4261万株に膨らんだ(19日は1908万株)。


半面、半導体セクターは安い。華虹半導体(1347/HK)が6.0%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.5%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.4%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.9%ずつ下落した。


自動車セクターもさえない。広州汽車集団(2238/HK)が4.0%安、北京汽車(1958/HK)が2.5%安、長城汽車(2333/HK)が1.7%安、東風汽車集団(489/HK)が1.3%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が0.9%安で引けた。


一方、本土市場は3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.13%安の3472.94ポイントで取引を終了した。保険株が下げを主導する。自動車株、不動産株、エネルギー株、海運株、銀行・証券株なども売られた。半面、酒造株は高い。医薬品株、素材株、発電株、半導体株も買われた。

亜州リサーチ(株)


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