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17日の香港市場概況:ハンセン0.02%高で3日続伸、重要イベント前に様子見も


17日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比6.43ポイント(0.02%)高の29034.12ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も29.23ポイント(0.26%)高の11358.66ポイントと続伸した。売買代金は1487億100万香港ドルにとどまっている(16日は1545億8500万香港ドル)。


中国景気の先行き楽観が相場を支える流れ。UBSは最新リポートで、2021年中国GDP成長率見通しを従来想定の「8.2%」から「9.0%」に上方修正した。先ごろ閉幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の「政府活動報告」では、21年のGDP成長率目標を「6%以上」に設定している。


ただ、全体としては動意を欠く。重要イベントを前に様子見ムードも漂い、ハンセン指数は前日の終値を挟み小幅な値動きに終始した。米中の外交トップは18日、米アラスカ州で直接会談する予定。それに先がけ米政府高官は16日、ウイグルの人権問題や台湾海峡の威嚇行動などに対する懸念を伝えると指摘した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)は17日(日本時間18日未明)、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表し、その後、パウエルFRB議長が会見する。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、消費関連の上げが目立つ。マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)とビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)がそろって4.6%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.0%高で引けた。


そのほかの消費関連株では、中国ビール2位の青島ビール(168/HK)が7.0%高、百貨店チェーン中国大手の百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が5.5%高、スポーツ用品中国大手の李寧(リーニン:2331/HK)が4.7%高、食品・飲料メーカーの統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)が2.6%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.5%高、大手家電メーカーの海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が2.2%高で取引を終えている。


中国不動産セクターもしっかり。合景泰富地産HD(1813/HK)が3.5%高、越秀地産(123/HK)が2.3%高、世茂集団HD(813/HK)が2.2%高、華潤置地(1109/HK)が1.1%高と上昇した。広州市政府系の越秀地産が報告した通期決算では、純利益が22%増加し、期末配当の増額を予定している。越秀地産株は約23年ぶりの高値水準を回復した。


半面、非鉄やセメントなど素材セクターは総じて安い。中国アルミ(2600/HK)が4.5%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.7%、江西銅業(358/HK)が1.9%、鞍鋼(347/HK)が3.2%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.8%、中国東方集団HD(581/HK)が1.8%ずつ下落した。商品市況安が重荷。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、銅やアルミなどの先物が安く推移した。


一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.03%安の3445.55ポイントで取引を終了した。銀行・保険株が下げを主導する。エネルギー株、公益株、不動産株、空運株なども売られた。半面、消費関連株は高い。ハイテク株、医薬品株、証券株、海運株、防衛関連株なども買われた。

亜州リサーチ(株)


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