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9日の香港市場概況:ハンセン1.2%高で3日続伸、科技指数3.0%上昇で最高値


週明け9日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比303.20ポイント(1.18%)高の26016.17ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が135.27ポイント(1.18%)高の10633.07ポイントと6日続伸した(ハンセン指数は7月9日以来、3カ月ぶりに心理的節目の26000を回復)。売買代金は1684億5300万香港ドルとなっている(6日は1645億5500万香港ドル)。


米中関係の改善が期待される流れ。3日開票された米大統領選を巡っては、野党・民主党のバイデン前副大統領が7日に勝利宣言した。バイデン氏の政策スタンスにより、ハイテク企業締め付けや米中通商対立が緩和されるとみられている。人民元高もプラス。中国人民銀行(中央銀行)は9日、人民元レートの対米ドル基準値を約2年4カ月ぶりの元高水準に設定した。上海外国為替市場では、先週後半から元高の動きが加速している。


なお、先週末7日に公表された10月の貿易統計では、輸出が市場予想を上振れる一方、輸入が下振るなどまちまちの内容だった。(亜州リサーチ編集部)


ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連が相場を主導する。ハンセン科技指数は3.0%高と急反発し、先週5日に付けた史上最高値を更新した。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.9%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.3%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が2.6%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.8%高で取引を終えている(美団は終値で最高値を更新)。美団に関しては、今週13日のハンセン指数構成銘柄定期見直しで、新規採用発表が有力視されている状況だ。


ハンセン指数の構成銘柄では、上記したアリババなどのほか、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が8.1%高、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が5.5%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が4.9%高と値上がり率上位に並んだ。


半導体や通信設備・工事の銘柄群も物色される。上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.9%高、華虹半導体(1347/HK)が2.8%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.5%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が5.9%高、京信通信系統HD(2342/HK)が3.4%高、中国鉄塔(チャイナ・タワー:788/HK)が2.2%高で引けた。米政権はこれまでに、SMICなど複数の中国ハイテク企業を制裁対象に指定している。


港湾・海運、空運など運輸関連も高い。中遠海運港口(1199/HK)が14.3%、招商局港口HD(144/HK)が7.7%、太平洋航運集団(2343/HK)が9.8%、中遠海運HD(1919/HK)が9.1%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が7.1%、中国南方航空(1055/HK)が3.2%、中国国際航空(753/HK)が3.1%、中国東方航空(670/HK)が2.2%ずつ上昇した。

一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.8%高の3373.73ポイントで取引を終えた。ITハイテク株が高い。運輸関連株、金融株、素材株、インフラ関連株、医薬品株、消費関連株、不動産株なども買われた。

亜州リサーチ(株)




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