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27日の香港市場概況:ハンセン0.6%高と反発、内外景気対策に期待感


27日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比131.94ポイント(0.56%)高の23484.28ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が57.36ポイント(0.61%)高の9504.92ポイントとそろって反発した。売買代金は1224億1800万香港ドルにやや拡大している(26日は1217億7900万香港ドル)。

内外の景気対策に期待感が広がる流れ。経済対策費2兆米ドル(約220兆円)規模に上る米国の新型コロナウイルス対策法案は、米上院が賛成対数で可決した。米下院の可決とトランプ米大統領の署名を残すのみとなり、法案は週内に成立すると見込まれている。一方、中国では、預金基準金利の引き下げ観測が根強い状況。また、主要企業の決算報告で、増収増益、配当増額など良好な内容が多い点も買い安心感を誘った。ただ、積極的に買い進む動きは見られず、指数は引けにかけて上げ幅を縮めた。

ハンセン指数の構成銘柄では、長江系の上げが目立つ。コングロマリットの長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス:1/HK)が5.5%高、不動産デベロッパーの長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が5.0%高、インフラ投資会社の長江基建集団(長江インフラ:1038/HK)が3.3%高で引けた。長江和記実業の創業者である李嘉誠氏が先週、相場急落局面で長江実業集団株を買い増していたことが判明。グループ各社の株価に関し、下値不安が薄らいだ。

セクター別では、中国の不動産が高い。中国金茂HD(817/HK)が6.7%、世茂房地産(813/HK)が6.4%、碧桂園HD(2007/HK)が3.3%、万科企業(2202/HK)が2.6%ずつ上昇した。碧桂園については、昼休みに1割増益決算を発表している。

ゼネコンや建機のインフラ建設セクターも物色される。中国中鉄(390/HK)が5.2%高、中国鉄建(1186/HK)が3.6%高、中国交通建設(1800/HK)が2.7%高、中国龍工HD(3339/HK)が5.6%高、中聯重科(1157/HK)が4.1%高と値を上げた。中国本土で経済活動の正常化が徐々に進むなか、インフラ建設プロジェクトも進ちょくすると期待されている。中国龍工に関しては、通期決算の44%増益も好感された。

業績動向を手がかりにした物色がみられる。中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)は13.2%高と急伸した。通期決算の利益2倍に加え、配当の大幅増額が材料視されている。白物家電の海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)は3.2%高。同社は91%増益を達成した。

本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%高の2772.20ポイントで取引を終えた。インフラ関連株が高い。アパレル株、酒造株なども買われている。半面、電子株、発電設備株の一角などが売られた。

【亜州IR】




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