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12日の香港市場概況:ハンセン3.7%安で大幅続落、新型コロナ世界流行に警戒感


12日の香港市場は大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比922.54ポイント(3.66%)安の24309.07ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が344.75ポイント(3.42%)安の9725.72ポイントとそろって続落した。売買代金は1522億6200万香港ドルに拡大している(11日の1126億8000万香港ドル)。

投資家のリスク回避スタンスが鮮明化する流れ。欧州や米国で新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないなか、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、世界的流行を示す「パンデミック」を宣言した。また、トランプ米大統領は日本時間12日午前10時に演説し、「英国を除く欧州からの渡航を30日間停止する」との方針を示している。ヒトとモノの移動制限が強化され、世界のサプライチェーンが寸断するとの警戒感が広がった。

ハンセン指数の構成銘柄は全面安。電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が9.6%安、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が8.3%安、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が7.5%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が7.3%安と値下がり率上位に並んだ。

セクター別では、石油生産・掘削や天然ガスなどエネルギー関連が安い。上記した中国海洋石油のほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が6.3%、中海油田服務(2883/HK)が10.8%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が5.6%、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が4.2%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.9%ずつ下落した。原油安が逆風。時間外取引のWTI原油先物は、前日清算値比で一時6%超下落した。

中国保険セクターも急落。中国人寿保険(2628/HK)が4.7%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.2%安、新華人寿保険(1336/HK)が3.9%安、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が3.5%安で引けた。

スマートフォン関連や半導体の銘柄も売られる。上記した舜宇光学科技のほか、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が12.4%安、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が7.1%安、高偉電子(1415/HK)が6.3%安、小米集団(1810/HK)が5.3%安、芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)と華虹半導体(1347/HK)がそろって4.8%安と値を下げた。

本土市場も続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.52%安の2923.49ポイントで取引を終えた。保険株が安い。医薬関連株、運輸株、素材株、消費関連株、自動車株、インフラ関連株、公益株なども売られた。半面、ハイテク株の一角は物色されている。

【亜州IR】




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