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16日の香港市場概況:ハンセン0.9%高で3日続伸、新世界発展6.3%上昇


16日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比238.76ポイント(0.94%)高の25734.22ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も60.89ポイント(0.61%)高の9964.30ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は915億200万香港ドルとなっている(15日は966億4100万香港ドル)。

香港や中国本土の景気下支え策が期待された。香港の陳茂波(ポール・チャン)財政長官は15日、所得税控除の拡大や児童手当の支給など、総額191億香港ドル(約2580億円)規模の景気対策を発表している。また、中国国家発展改革委員会が16日、消費拡大のため、制度改革などを通じ、可処分所得を増加させると表明したこともプラス。中国政府は景気支援のスタンスを強めている——との見方が広がっている。また中国では、河北省の保養地、北戴河で習近平国家主席など現役最高指導部が長老らと非公式に意見を交わす「北戴河会議」が終了したもよう。米中貿易摩擦などによる国内経済の先行き不安が強まるなか、中国の政策動向に注目が集まっている。世界景気の減速や米中貿易摩擦の不透明感などで売られる場面がみられたものの、下値は堅く、指数は中盤からプラスに転じた。

ハンセン指数の構成銘柄では、新世界発展(ニュー・ワールド・ディベロップメント
:17/HK)が6.3%高、申洲国際集団HD(2313/HK)が4.8%高、長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が4.1%高、石薬集団(1093/HK)と中国生物製薬(1177/HK)がそろって4.0%高と上げが目立った。

業種別では、食品・飲料や酒造などの消費関連が高い。中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.9%、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が3.4%、万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.7%、青島ビール(168/HK)が9.8%、華潤ビールHD(291/HK)が7.8%ずつ値を上げた。青島ビールが前日に報告した中間決算は25%増益、華潤ビールがこの日の昼に発表した業績は2割増益となっている。このほか、香港の繁華街に複合商業施設6件を保有する九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.9%高、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が5.0%高とそろって続伸した。また、旅行予約サイトの同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)は11.2%高と急反発。国内旅行支出の拡大基調が材料視された。
本土系の保険セクターもしっかり。新華人寿保険(1336/HK)が2.3%高、中国平安保険(2318/HK)が2.2%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が1.9%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.7%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が0.9%高と上昇している。平安保険に関しては、中間期の7割増益と配当増額が好感された。

港湾・海運セクターも物色される。中遠海運港口(1199/HK)が2.5%高、招商局港口HD(144/HK)が1.5%高、天津港発展HD(3382/HK)が1.4%高、太平洋航運集団(2343/HK)が2.1%高、中遠海運HD(1919/HK)が1.5%高で引けた。

本土市場も3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.29%高の2823.82ポイントで取引を終えた。消費関連株が急伸。医薬品株、ハイテク株、保険・証券株なども買われた。

【亜州IR】





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