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11日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で4日続伸、香港交易所2.6%上昇


11日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比210.70ポイント(0.76%)高の27789.34ポイントと4日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も93.21ポイント(0.89%)高の10620.13ポイントと続伸した。売買代金は916億200万香港ドルとなっている(10日は919億4800万香港ドル)。

前日までの好地合いを継ぐ。米国の早期利下げ観測や、中国の政策期待などが引き続き相場を支えている。10日発表の中国貿易統計では、輸入が下振れ。消費の弱さが意識されるなか、中国当局は一段の景気テコ入れ策を打ち出すとの見方が強まっている。ただ、トランプ米大統領は10日、月末に予定される20カ国・地域(G20)首脳会合(大阪サミット)で習近平国家主席が要求に応じなかった場合、新たな対中関税「第4弾」を直ちに発動すると警告。米中通商問題の不透明感も意識された。

ハンセン指数の構成銘柄では、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)と小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)がそろって2.6%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.5%高、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が2.2%高と上げが目立った。香港交易所に関しては、大型上場による市場活性化の思惑が広がったこともプラス。「早ければ向こう数週間以内にも、中国EC最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)が香港上場申請する」と伝えられた。このほか、時価総額上位の本土系金融株も買われている。

業種別では、ゼネコンや素材、建機のインフラ関連が高い。中国中鉄(390/HK)が7.8%、中国鉄建(1186/HK)が7.2%、中国交通建設(1800/HK)が4.9%、鞍鋼(347/HK)が4.8%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.5%、中国建材(3323/HK)が7.1%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が4.8%、中聯重科(1157/HK)が8.4%、中国龍工HD(3339/HK)が5.9%ずつ上昇した。中国政府の財政政策強化が支援材料。国務院弁公庁などは10日、地方「専項債(特別債)」に関する規制緩和措置を発表した。鉄道や高速道路など大型インフラ投資を後押しする狙いがある。

他の個別株動向では、電子書籍ストアを運営する閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が7.7%高の33.50香港ドルと続伸。同社は10日引け後、2017年11月の上場後で初となる自社株買い計画を発表している。先週6日にはザラ場の上場来安値(29.40香港ドル)を更新していた。

本土市場も大幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比2.58%高の2925.72ポイントで取引を終えた。インフラ関連株が急伸。証券・保険株、消費関連株、運輸株、ハイテク株、自動車株、医薬品株なども幅広く買われている。農業関連株も物色が続いた。

【亜州IR】




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