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30日の香港市場概況:ハンセン0.9%安で反落、決算失望で中銀香港は7.0%下落


30日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比226.51ポイント(0.91%)安の24585.53ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が13.68ポイント(0.14%)安の9998.95ポイントと6日続落した。売買代金は996億香港ドルとなっている(29日の売買代金は946億6500万香港ドル)。

米中貿易戦争の拡大を警戒。11月に予定されている米中首脳会談で通商問題の解決に向けた交渉が進まない場合、トランプ政権は追加の関税政策(追加関税対象外だった品目全てが対象)を12月初旬までに発表する見通し——などと報じられた。中国株高を追い風に、本土株指数はプラスで推移する場面がみられたものの、大引けにかけて改めて売りが優勢となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港地場の中銀香港(2388/HK)が7.0%安、同業の恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が4.1%安、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.9%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.0%安と下げが目立った。中銀香港に関しては、7~9月の営業減益が嫌気されている。

業種別では、キャリアや設備・工事などの通信関連が安い。上述した中国聯通のほか、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)が6.5%、中興通訊(ZTE:763/HK)が4.8%、中国通信服務(552/HK)が4.7%、京信通信系統HD(2342/HK)が3.6%ずつ値を下げている。中国電信については、1~9月期の増益率が3%に低下した点などが嫌気された(中間期は8%増益)。

このほか決算動向を手がかりにした動きでは、充電電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が2.0%安と続落。1~9月期決算の利益半減、通期の23~33%減益(見通し)を発表したことがネガティブ材料だ。港湾運営大手の中遠海運港口(1199/HK)も3.9%安とさえない。同社の1~9月期決算は、46%減益だった。

半面、自動車セクターはBYDを除き上昇。長城汽車(2333/HK)が7.3%、広州汽車集団(2238/HK)が4.3%、東風汽車集団(489/HK)が2.7%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.5%、吉利汽車HD(175/HK)が2.4%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が2.0%ずつ値を上げた。「自動車業界を支援するため、中国政府は自動車購入税を現行の10%から5%に引き下げる案を検討している」と伝わったことが刺激材料となっている。

他の個別株動向では、1~9月期の利益2.3倍を材料に広州白雲山医薬集団(874/HK)が16.2%高と急伸。1~9月期の利益が2.6倍に膨らんだ洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.2%高、黒字に転換した重慶鋼鉄(1053/HK)が2.7%高と買われた。

本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.02%高の2568.05ポイントで取引を終えた。自動車株がしっかり。金融株、医薬株、不動産株なども上昇している。消費関連株とハイテク株の一角、資源・素材株、インフラ関連株なども買われた。

【亜州IR】




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